最終更新: 2020年5月16日


10.Songs of Innocence/ U2
iTunesでの無料配布で物議を醸した1枚。それゆえかこのアルバム自体の出来も過小評価されている気がする。が、ほどよく現代風のシンセを取り入れつつも美しいメロディーライン、ボノの伸びる声でU2らしさはしっかりとある。無料配布するだけあってU2の良さを凝縮したような誰もが聴きやすい作品に仕上がってる。それにこんな大物バンドになって、シングルでラモーンズへのリスペクトを歌えるなんてなかなかない!


9.Playland / Johnny Marr 
ジャケットは昔のレコードみたいだし、シングルの「Easy Money」はマニーマニー言っててけっこうださいんだけど、マー先生がそれこそタイトル通り、本当に自分のやりたいことを純粋にのびのび表現できてる今作は結果的にカッコいいといえる。マー先生の魅力であるキャッチーかつ流れるようなギターリフも随所で光ってる!


8.Encyclopedia / The Drums 
立て続けのメンバーの脱退を経て、オリジナルメンバーの2人に戻ったThe Drums。いまだにファーストのへなへなしたサーフロックのイメージが強い人たちが多い中、悲しみ、苛立ち、怒りなど強い負の感情から絞り出すように生まれたこの1枚。joy divisionのようなヒリヒリする緊張感とともに彼らの魅力であるポップさも詰め込まれた大傑作!


7.El Pintor / Interpol
2010年の『Interpol』から4年ぶりに帰ってきた!この日をどんなに待ったことか…バンド名のアナグラムをタイトルにしているということで、きっと彼らにとっても自信作であり、かつ捻りもあり。踊るようなベース、それに絡むドラムは健在で、かつ曲のスケールはこれまでよりスケールが大きくなっている。どこまでいくんやInterpol!!


6.魅力がすごいよ / ゲスの極み乙女。
もうとにかく1曲1曲につめこまれたこれでもかというほどの溢れ出んばかりの演奏技術、ソングライティングの精巧さがすごい。かれらの魅力である歌詞も単に厭世的なふわっとしたものではなく、しっかりと社会と自分の存在とを意識した上での尖り方。理想的なロックスピリットを持ちつつもきちんとポップも抑えている魅力がすごい1枚!


5.Nikki Nack / tUnE – yArDs
パーカッションやらせたら右に出るものがいないのが彼女!東洋、ラテン、いろんな音楽を吸収して進化し続ける彼女は本当に類稀なる才能の持ち主としかいいようがない。いい意味で洗練されていない、原始的なリズムにはもう何も考えずに体を動かすしかない!


4.Supermodel / Foster the People
『Pumped up kicks』がヒットしすぎてどんなセカンドつくるんだろう?と思ったらこの大傑作!一歩間違えればださく聴こえてしまうような80sっぽいシンセの使い方が最高。そして彼らの魅力は何より歌詞。見てくればかり気にする現代人に対する痛烈な批判だったり、大人になることに対する不安を歌ったり奥が深い。


3.Warpaint / Warpaint
アルバム全体を通して本当にうっとりするような甘美な気だるさに覆われた1枚。遠くから響いてくる声とそれに完璧に溶け合ったベースにギターにドラム。メロディーラインがとにかく美しく、暗いながらも彼女たちの作品の中ではいい意味で万人受けするアルバムだと思う。


2.Listen / The Kooks
グルーヴ感とはこのことか!とこれを聴いてまず感じた。縦ノリでもちゃんとしたダンスでもなく腰から動いてしまこの感じがたまらない!これまでのシンプルなギターサウンドから、手拍子も含めてパーカッションを、ノーボーダーなメロディラインに絶妙に絡ませていて本当にうまい。今年最も”痺れた”1枚


1.So Long, See You Tomorrow / Bombay Bicycle Club
前作のシングル「Shuffle」を聴いた時からその楽曲のクオリティの高さにすぐ彼らの虜になったが、今作さらに1曲ごとの完成度の高さが際立っている。「Feel」のインド風のAメロからのサビに入った時の高揚感、「Luna」でのめくるめくパーカッション、コーラスの使い方、「carry me」のクセになる変則的なリズム…ポップネスの玉手箱や!

【Writer】Yada Mayumi(@mimiD1140)