最終更新: 2015年2月23日


ピックアップアーティスト・・・Maximo Park/Foxes in Fiction/Wolfmother/Maritime/La Roux

Maximo Park(yabori)
かつてはエイフェックス・ツインを輩出したテクノの老舗、ワープレコードが初めて契約したギター・ロック・バンドとして注目を集めた、Maximo Park。1st~3rdアルバムリリース時にはフジロック・サマーソニックと来日し、観客を大いに沸かせた彼らだったが、レーベルを離れたせいか4thアルバムは残念ながら国内盤でのリリースはないまま、去年の5thアルバム『Too Much Information』と一緒に前作も国内盤で出た。アルバム一枚分のブランクが大きかったのだろうか、Maximo Parkの新作への注目度はかなり低かったのだが、実はこのアルバム、彼らのキャリア史上において屈指の傑作である。今作ではダブステップを追いかけつつも、デビュー作で披露していたひねくれていながらも、王道感のあるサウンドがここにはある。そういう意味でMaximo Parkは今、間違いなく第二の黄金期にいる。

Foxes in Fiction(Chappy)
ブルックリンで活動するWarren HildebrandによるソロプロジェクトのFoxes in Fiction。1作目の『Swung From the Branches』から昨年約4年ぶりに出されたアルバム『Ontario Gothic』はOwen Palletも全面参加という事で聴くに至った。喪失感の中から垣間見えてくる光の表情の変化を感じるような素晴らしい内容の今作のアルバムは、彼の弟の死から立ち直るまでをテーマにしているそう。またOwen Palletのストリングスが寄り添うように壮大感も引き出している。今一度、注目されてほしいアーティストです。是非このFull Album Videoを観ながら彼の作品を体感してみて下さい。

Wolfmother(ohamu)
「ロックは怪獣だよ!ツェッペリンがゴジラなら俺らはメカゴジラにならなきゃいけないんだ」という、某映画のセリフを思い出した。2004年に出現したシドニー出身3人組のハードロックバンド、ウルフマザー。彼らは2013年に解散…と、思いきや!昨年、新しいアルバムをリリースし見事に復活劇を見せてくれた。新作に関わらず、この古き良き渋さと重厚なグルーヴは70年代ハードロック好きには唸ってしまうのではないだろうか。彼らの中で最も有名なのはiPodのCMでも起用された「Love Train」だが、今回は新しいアルバムの幕開けである1曲目の「How Meny Time」をチョイス。ギターがゴジラの如く吠える!

Maritime(Yada Mayumi)
USエモシーンを牽引したThe Promise Ringのフロントマン、デイヴィーとドラマー、The Dismemberment Planのベースのエリックを中心にお互いのバンドの解散後に結成された夢のバンド!キュンとくるメロディーラインとそこにこれでもかとのせてくるキラキラしたギターサウンド。経験があるメンバーが集まってできたバンドだからこそ安心して聞いていられるメロディー展開。個人的には、3.11直後のタイミングでちょうどリリースされた『Human Hearts』というアルバムをきっかけに彼らの過去のアルバムも聴きまくっていて、漠然とした不安と孤独感を抱えていたこの時期に、遠くへと思いを馳せるようなちょっとかすれた、でも心地よくのびるデイヴィーの声にどれだけ救われたか、と数年前を思い出す。もっと日本でも注目されていいバンド。

La Roux(桃井かおる子)
2009年にデビューしたイギリスのエレクトロポップデュオLa Roux。アルバムジャケットもMVも、出てくるのはボーカルのエレノアだけだから、ソロアーティストと思っていた人も多いのでは(実は私もその一人)?デビュー曲が本国で1位を獲得し、何よりそのMVでのエレノアの奇抜なファッションも話題を呼び、アメリカや日本のオシャレ女子の間で人気に火がついたこの二人。だがこの人気っぷりとは裏腹に、デビューアルバムから次の作品を発表するまでに5年も費やしてしまい、その結果日本ではかなりご無沙汰な扱いに。何せ昨年5年ぶりに発表されたアルバムのジャケットが宝塚みたいで、もうツッコむしかない(笑)。ここまでセンスがぶっ飛んでたら、日本での人気が下がるのも無理はない。

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