フジロックもようやく第2弾アーティストを発表したところで、今年ぜひとも日本に来てほしいインディ・ロック・バンドと出会うことができた。Oh MY!というそのバンドは、スウェーデン北部スンツヴァルで結成、ストックホルムで活動をしている5人組だ。日本先行でリリースされた本作『Slow moves』は、彼らのファースト・アルバムにもかかわらず、早くもタワーレコードのレコメンド入りし、渋谷店ROCK/POPチャートは7位と出だしも注目度もバッチリ。そんな彼らのサウンドは、「北欧のThe Strokes」と捉えられている。

確かに、一曲目「Just Go」は『Is This It』な王道ガレージ感と、『Comedown Machine』の伸びやかな音作りがほどよく混ざったサウンドであるし、ヴォーカルはジュリアン・カサブランカスにも負けない色っぽさを秘めている。そのイントロが鳴り出した瞬間から、インディ・ロック好きのアンテナがビビビと反応してやまなかったのは私だけではないはずだ。他にも、travis「Moving」ばりのクリーンでセンチメンタルな空気感を持つ「Oh Why」や、「Long Time Ago」なんて爽快なカッティングが日産あたりの車のCMっぽくて気持ちよい。彼らはStrokesはもちろん、VAMPIRE WEEKENDやTHE WALKMENからの影響を公言している。そして直接的ではないが、同じくスウェーデン出身であるCloudberry Jamからのエッセンスもなんとなく感じられるあたり、母国愛とでもいうのだろうか、他国ミュージシャンからの影響も最終的にはスウェディッシュ・ミュージックとして昇華できていて面白い。

日本盤はボーナス・トラックを4曲収録した全15曲。ボリューミーなだけではなく、これからエレクトロやガレージ、さらにはポップスにも、どのジャンルにでも渡っていけるような視野の広いアルバムだと思う。ただその視野の広さゆえに、どの曲も似たカラーになりがちだ。全体的に平坦な印象を受けてしまうのはやや残念なところ。次回作では、アルバムの中でも頭一つ抜けたキラー・チューンが聴いてみたい!

とはいえ本作は100sでいえば『OZ』のような、現状ベスト盤ともいえるアルバムである。ファーストにしてベストのようなこの到達点は早熟だと思うし、埋もれてしまうにはもったいないくらいスタイリッシュで好きだ。Strokes、Phoenix、VAMPIRE WEEKEND好きは必ずチェックしてほしいバンド。早くライヴで観てみたい! きっとフェスにも良く似合うはず。

【Writer】ŠŠŒ梶原綾乃(@tokyo_ballerina)

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