ファーストはガレージでゴシックなサウンドを展開し、セカンド&サード・アルバムでシューゲイザーな方向に舵をきったザ・ホラーズ。軌道をちょっとずつずらしながら新たな試みを取り入れるサウンドは、アルバムごとに違ったカラーを保っている。そして4枚目のアルバムである本作『Luminous』もそうで、前作『skying』のブルージーな側面を打消し、シューゲイザーやチルウェイヴを前面に出した作品といえるだろう。もうすでに各所で”ダンス・ロック・アルバム”と称されており(本人たちもそう言っているし)、まさにそうだとは思うが…今作が初のダンス・ロック・アルバムなのだろうか?今更そんなことを言わなくても、ホラーズは一貫してダンサブルなバンドであると私は言いたい!

今作は以前のようなダンス・アルバムというより、トランス・アルバムという言葉で例えたい1枚。シューゲイザー・チルウェイヴと先述したとおり、全編にわたってふわふわとした感覚がリスナーを包み込む。それは麻薬のように行き過ぎた感覚ではなく、お酒を飲んで酔っ払ってしまったようにライトな感覚だ。1曲目「Chasing Shadows」はROVOのようなクラシカルで宇宙っぽさ満載のイントロからじわじわと始まり、途中でぐっとノイジーな展開に切り替わるとき、思わずはっとする。イントロの音の鳴らし方にマイブラの影を感じる「Jealous Sun」なんかもぞくぞくしてしまう。セカンド、サードあたりから感じられるようになってきたマイブラっぽい手法は今作で完全に会得しているようだ。

マイブラで思い出したが、今作を聴いていると昨年のマイブラ来日公演での体験を思い出す。素晴らしくノイジーで美しい曲を大音量で聴くと、どうやら人はうとうととしてしまうらしい。昏睡と覚醒の中間に位置する”気持ちいい”感覚を音楽的に表現し尽くすことに成功し、人々をトランス状態へ誘う傑作だ。

【Writer】ŠŠŒ梶原綾乃(@tokyo_ballerina)

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