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ニューシングルの『new music from big pink』もミックスは自分でやって、最終調整を知り合いのエンジニアにやってもらった。ジャケットもMVも全部、知り合いに頼んでやってもらって。モンパルナスと一緒で、今回のシングルにも濃厚に自分たちの血が通っているんですよね。匂いがするというか。そういうものをリリースしようと。

アーティスト:タカハシヒョウリ(Vo./Gt.) インタビュアー:yabori

インタビュー前半はモンパルナスの第2回目について。記事はこちら

-先日ツアーでカナダに行かれたと思うんですが、現地でのライブはいかがでしたか?
タカハシ:カナダの人たちの盛り上がり方は凄まじかったです。カナダに着いて1日目にライブしたのが、街の自転車屋の2階だったんですよ。そこはもともとハーフパイプがあるスケボーの練習場なんだけど、それを無理やりライブできるように組み立てて。そこにギュウギュウにお客さんが入ってくるから客席すらなくて。演奏する時はハーフパイプの真ん中で演奏したんだけど、両端の高くなっている所にお客が座ってる感じで。日本ではあり得ない環境だった(笑)。

-その模様をYoutubeで見たんですが、お客さんが人それぞれ違う楽しみ方をしてて、すごく面白かったんですよ。カナダでは自分なりの踊りを踊っている人がいたり、今にも楽器に触るんじゃないかってくらいに近くで盛り上がっている人がいたり、見てるだけでとても面白かったんですよね。
カナダの人の感情表現がストレートだというのもあるし、自然体でダンスをするというか、解放感をすごく感じた。それ(ダンス)が自然だから、長く文化として根付いているのかなって。2日目に演奏した所は600人くらい入るライブハウスで日本に近い環境だったから、どっちかと言うと1日目の方がカナダの洗礼を受けましたね。頭をぶん殴られたくらいの衝撃があって。距離が近いし、本気で音楽が根付いているんだって感動がありましたね。どっちが良いというか、「違う」ということに。それは生まれてくる音楽も違うし、おれはやっぱり日本人だなーという部分もあった。

-今にも楽器に触るんじゃないかってくらいの近さでしたよね(笑)。
「客の前で演奏」するというか、「客の中で演奏」してた感じだよね(笑)。

-そうですよね(笑)。カナダの音楽シーンはいかがでしたか?
地元のライブハウスにライブを見に行ったんですけど、現地に着いてすぐにジョンスペ(The Jon Spencer Blues Explosion)がライブをやっててフラッと入ってみた。とにかくチケットが日本よりも安かったんですけど、ジョンスペで前売りが2000円で、当日券が2500円くらいっていう。自分たちのイベントも前売りが1000円で、当日券が1500円くらいだったんだけど、それでも成り立つくらいで。(チケット代が安い)そういう環境で、ライブハウスって気合を入れて行くような所じゃないらしいんだよね。ちょっと酒を飲みに行くとか、そういう感じがある。そもそもライブハウスを借りる値段が安いんだよね。こっちの感覚でいうと4分の1くらいの値段らしいんだけど、日本との違いは機材が一切ない。

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-機材は全てバンド側で持ち込むって事ですか?
機材は全て持ち込まないといけないんだけど、搬入するコストを考えても日本の3分の1くらいの値段で借りれるから、チケット代も安くできるんだよね。音楽自体も身近にあって、実際にカナダでもインディーミュージックが盛んだし、街によって特色が違う。初日に出演したトロントはインディーのシーンもありつつ、メジャーなロックも人気がある所で。モントリオールやバンクーバーだと、インディー界隈の人たちがアヴァンギャルドな音楽をやっているらしい。CDやDVDを買うのもすごく安くて、例えばAlabama Shakesの新作が10ドルで買えるくらいで。日本円でいうと1100円くらいなんだけど。食べ物の値段は日本と変わらないんだけど、CDの値段は日本よりも安いんですよね。アナログ盤でも2000円くらい。ゴジラのDVDも安い。これくらい手軽だと自然と身近に音楽を感じれるものなのかなと思ったんだよね。

-そんなにCDやアナログが安いんですね。それだけ音楽にアクセスするハードルが低いってことは、音楽をやろうっていう人たちの数も多いんですか?
もちろん音楽もすごく盛んで、楽器屋もちゃんと良い機材が揃っている。日本人でカナダにスタジオを作った人に会う事ができたり、地元のバンドマンの家にいってセッションしたりした。

-彼らから刺激を受ける事もありましたか?
もちろん。ライブは4本だったから、もっとカナダでライブをやりたかったんですけどね。まだ、本当の意味で土地に根差した感じは触れてないと思うんだよね。日本からライブをしに行ってるから、カナダの人からしたら外国人アーティストみたいなもの珍しさがあると思うんですよ。それを見に来る人たちの前で演奏できたのは幸運なことだったと思うけど、地元のバンドと対バンした訳ではないから、そういうのもやりたかったなと思って。現地でライブした後は打ち上げで、カナダのバンドマンが共同生活をしている家に行く機会があったんですよ。そこで現地のミュージシャンとセッションもしたんだけど、実は好きな音楽とかは全く一緒で。その家に行ってすぐにジミヘン(ジミ・ヘンドリックス)のポスターを貼っていたんでそういう人たちの音楽がルーツにありながらも、現在のインディーロックをやってる感じだったから、趣味一緒じゃん、と。

-そうなんですね。カナダでの経験がオワリカラのこれからに繋がることもあったんじゃないですか?
自信に繋がったね。言葉を超えて伝わるものがあるんだなっていう嬉しさがあって。カナダにこれだけ伝わるんだったら、日本では言葉も含めてもっと伝わるはずだろとか思うんですよね。ライブはカナダの人たちの国民性もあるんだろうけど、日本よりも遥かに盛り上がったからね(笑)。ライブは頭で考える事ではないってことは身にしみて伝わってきた。カナダの人たちにとっての音楽は、酒を飲みながらカップルで楽しみながら女の子を口説きながら見るものなんだなっていう。それくらい音楽が身近にある国だったんですよね。

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-なるほど。8月26日にはシングル『new music from big pink』をリリースされるそうですね。どういうプロセスでレコーディングされんたんですか?
レコーディングは全てアナログテープでやったんですよ。60年代の機材を使ってレコーディングしたんだけど、その音を今のデジタルの環境に落とし込んで、その後のミックスを僕の自宅でやってて。そしてできたものをもう一回別のスタジオに持って行って、ミックスの調整とマスタリングをやるっていう。自分としてはこのやり方が向いてるんじゃないかと思ったんだよね。

-こういう方法でレコーディングしたのは初めてですか?
初めて。録りの段階からアナログテープを使ったのは初めてだね。それと流通盤で自分でミックスをやったのも今回が初めてで。今までずっとアナログでやりたいと思ってたんだよね。高校生ぐらいの頃にThe White Stripesがレコーディングを全て60年代の機材でやってるって聴いてて。アナログでしか出ない空気感というか、きゅっと全てが詰まっている感じを出したくて。やっぱりアナログテープでやってみると、あれでしか出せない空気感はあるんだよね。本当に自分の好きな音になっていると思う。

-なるほど。今回のシングルはタワーレコード限定リリースと聞いていますが、これはどういったいきさつでリリースすることにしたのでしょうか。
今は規模を大きく何かを打ち出せるってタイミングではなくて。例えば大きくプロモーションできることって、タイミングに恵まれてるということだと思う。そうじゃない時だからこそやれることもあって、それは作るもの全てに自分たちの意見が行き届いたものだと思うんだよね。そういうのにこの曲はぴったりだった。それがファンにとってかっこ良かったら、これほど素晴らしいことはないと思った。年始にリリースした会場限定のシングルとライブ盤がセットになっているもの(NEW DAYS & NEW YEARS)があるんだけど、それは全部自分でミックス・マスタリング、ジャケット制作までやったんだ。できないなりに。さっきも話に出たニューシングルの『new music from big pink』もミックスは自分でやって、最終調整を知り合いのエンジニアにやってもらった。ジャケットもMVも全部、知り合いに頼んでやってもらって。モンパルナスと一緒で、今回のシングルにも濃厚に自分たちの血が通っているんですよね。匂いがするというか。そういうものをリリースしようと。

-自分たちがやることでダイレクトに表現できますよね。
作品を作るって部分がいつだって自分たちの本業だから良いけど、それ以外の部分もいろいろある。自分たちでプロモーションまで完璧にできるかっていえばそうではなくて、基本的に苦手なんです。会場限定でライブに来てくれる人に提供することはできるけど、まったく知らない人に届けるのはできてないんですよね。そこまで広げていきたいけど、タワレコ限定シングルはその第一歩ということで。

-そこはBELONGも同じですね。知らない人に手に取ってもらうのはすごく難しいんですよね。
そうだね。今回のシングルは、まず自分が納得するものができてるんだよね。今回のシングルは自分たちが聴きたい音ってどういうものだろうってことや、自分が気持ち良いと思える言葉ってどんなものだろうってことを追求したシングルで。つまり自分たちの直感を信じて作ったものなんだよ。自然と、自分が一番感動するものを求めてて。今回は自分たちが満足するものを作らなくちゃどうしようもならないってタイミングなんだよね。だから普通ではできないようなやり方でもやろうっていう。

-そういうやり方の方がアーティストとしての本質が出てくると思うから、僕はそういうやり方の方が好きですね。
自分たちが納得して作ったものは、聴き手にも伝わるんだって思いでやった。今の自分が良いと思って出しているものが人にも伝わるって信じてやるしかないですね。

タカハシヒョウリによる、シングル『new music from big pink』のセルフライナーノーツはこちら

インタビュー前半はモンパルナスの第2回目について。記事はこちら

【リリース情報】
20150719_1705917
『new music from big pink』
8月26日発売(Tower Record限定)

【Live】
オワリカラ New single “new music from big pink” tour
9/12(土)主催サーキットフェス『渋谷モンパルナスvol.2』
9/25(金)岡山 PEPPER LAND
9/27(日)京都 nano
10/1(木)千葉 LOOK
10/13(火)広島 4.14
10/14(水)福岡 graf
10/25(日)水戸 SONIC
10/26(月)仙台 enn 2nd
11/13(金)札幌 SPIRITUAL LOUNGE
11/14(土)札幌 SOUND CRUE

tour final ONEMAN シリーズ
『蒸気機関車、ジャンボジェット、アドバルーン』
11/27(金)大阪 梅田 Shangri-La
11/29(日)名古屋 ell.SIZE
12/5(土)渋谷 asia

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