walkings (9 - 12)
去年のフジロックのルーキーステージに出演し、全ての時代に通用するロック“全時代ロック”というコンセプトを掲げるWalkingsの音楽が面白い。国内・海外を問わず、ポップアクトが目立ちロックバンドが瀕死状態になりつつある今、ロックン・ロールではなく、ロックを追及するという彼らが一体どこまで行くのか楽しみだ。何だか面白い事をやってくれそう!

アーティスト:高田風(Vo./Gt.)、吉田隼人(Ba.)、高梨貴志(Dr.) インタビュアー:まりりん

-はじめにWalkingsというバンド名の由来について教えてください。
風(高田風):Walkingsは走らないって意味です。歩く人じゃなくて走らない人っていう。俺たちは走るよりも歩くのが一番早いんだよ。
吉田(吉田隼人):早くないよ。でも走ると疲れるし、途中で寝ちゃったりするから、歩くのが1番確実なんだよね。
貴志(高梨貴志):いい事言った!

-ドラムの貴志くん(高梨貴志)は2月に加入しましたが、バンドに加入したいきさつについて教えてください。
貴志:もともと二人と友達で俺が手持ち無沙汰にしてたから誘ってくれた。
風:知ってる人の中では貴志のドラムが1番いいなと前から思ってて。前のドラムの井上が抜けるってなったら、貴志がいいよなってずっと言ってたんだよ。でも貴志に連絡がつかねーし、アイツは精神的に調子悪いんじゃないかって言ってて。
吉田:貴志はガラスのハートだからね(笑)。でも本当に次のドラムは貴志だなってずっと言ってて。貴志もバンドをやってた時期もあったから、ちょうどバンドをやってない時期に誘いたいと思ってて。だから誘ったら悩みつつもOKしてくれた。
貴志:俺の中でWalkingsってできあがってるから、自分が入ってやっていけるのかって葛藤があったんで。でき上がっているバンドに新しく入れるのかなって。

-初めてのレコーディングで大変だったことや印象に残っていることはありますか。
風:吉田のコーラス録るのが大変でした。

-このアルバムは隼人くんのコーラスがよく聴こえるよね。
吉田:そう。その聴こえるのがギリギリうまくいった感じで。もっと俺が歌うべきところがあったんだけど、結局みんなをがっかりさせちゃうだけだなって。
風:5~7テイクまでやって「やっぱり貴志にしよう!」って(笑)。
吉田:俺も「貴志にして」って言ったんだけど、内心ではすごい泣きそうだった(笑)。
風:貴志のほうが歌が上手い。
貴志:だから歌入れの時は俺と吉田がギスギスしてたっていう(笑)。

-実際使われたのは?
吉田:貴志のほうが割合高いよ。明らかに俺の声のやつが俺。いかんせん音が合わないっていうハプニングが。
風:音痴すぎるっていう。
吉田:気持ちはあるんだけど、音程が見つからない。どこ?ってなっちゃう。ライブでは爆音だから気にならないだけで。まずキーという概念がなくて雰囲気で歌ってる(笑)。そこが課題ですね。次のレコーディングまでに克服しなきゃ。

-今回のアルバムで音作りについてこだわった部分は?
風:曲のキャラクターによってドラムの音を変えてて。ドラムの鳴りの問題もあって、なるべく録音は大きな部屋で響くように録った。狭い部屋だとはっぴぃえんどみたいな乾いた音になっちゃうから。あとギターの音は好きな音を録っただけかな。
吉田:俺も好きな音を出す。

-Walkingsの音ってうねるイメージがある。
風:うん、ダイナミクスは意識してますね。曲の回転力というかうるさい曲でもずっとガーッてやっちゃうとガレージパンクになっちゃう。俺はガレージパンクって1番嫌いなジャンルなんで。柔があるから剛があるっていうのが大事。

-アルバムタイトル『穴』に込められた意味を教えてください。
吉田:特に意味はなくて。アルバムを出すって決まった時に、サイゼリアで曲も何も決まってないけど、どんなタイトルにしようかって考える遊びをしてて。ふざけて色々出した時に俺が言った『穴』というタイトルがかっこよくてそのまま決まった。『穴』っていう白黒の脱獄映画があるんですけど、それは関係なくて。その他にも色々と候補はあって、“ほくろ”や“ファイヤー”とか(笑)。風(高田)は一号線って言ってたよね?
風:国道一号線(笑)!
吉田:このタイトルってかっこよくね?ってずっと言ってた(笑)。
貴志:基本的に出すアイデア全部「いいんじゃね」ってなってたよね。
風:“ほくろ”の場合は吉田の右手の甲のほくろをジャケットにしようって言ってたんだけど(笑)。
吉田:でも『穴』が出てきた時、みんな「ああ!」ってなったよね。
貴志:タイトルを決めるときは2、3文字って縛りがあって。
吉田:とりあえず短い単語で決めようって。とにかく俺は英語になるのが嫌だった。

-確かにWalkingsは日本語のイメージ。だからアルバムの1曲目が英語のタイトル「flying fly」っていうタイトルだったから、こういうタイトルもつけるんだって思った。
吉田:それもね、本当は違ったんだよ。
風:はじめは「蝿が飛ぶ」ってタイトルだった。
吉田:「flying fly~蝿が飛ぶ~」っていう。

-ダサっ(笑)。
風:そうなの(笑)!?じゃあ英語にしてよかったね。あとPVで蝿をめっちゃ登場させようとしてたの。
吉田:MVを考えてた時も風が何万匹もの蝿を入手して、それを俺の部屋でまき散らして飛んでいく絵を撮りたいって言い始めて。風はマジで言ってるんだけど、俺らは「それはきもいわぁ・・・」って。実際にYoutubeで蝿の動画を見たら「これはちょっと・・・」って事で無しって決着がついたんだけど(笑)。
風:「flying fly」でそのままハエが飛ぶって意味なんだけど、なんやかんやでハエの印象は薄くしたかったの。だから「~蝿は飛ぶ~」はカットした。もうちょっと抽象的な印象にしたかった。

-歌詞も日本語で見慣れた言葉だけど文脈的にどういう意味なんだろうって思わせるものが多いよね。このアルバムじゃないけど「NIVEA」って曲もあるじゃないですか。
風:「NIVEA」は俺の中で物語があって。ニベアクリームの缶の中にアレを隠していた人のエピソードを元に作ったんだけど。だから缶の中身は何なのかは言えないんだけど。
吉田:いわゆる青いニベア缶の中に何かが入ってた。
風:そう、あのニベアなの。ストレートに歌詞が伝わりすぎちゃうとメロディが死ぬと思ってて。俺の場合。例えばブルーハーツはすごく好きなんだけど、”マイクロフォンの中から頑張れって言ってる”って歌詞がドンって入ってくるじゃん。そうするとメロディよりも先に歌詞の印象が入ってきて。それよりもメロディの印象を先に起こさせたい。だから歌詞はちょっと遠回りさせている。

-自主制作盤と今作では歌詞が少し違いますが、どうして変えたんですか?
風:「アメーバ」は歌詞を変えた。あの曲は前にデモで録音してる音源があって、その時はバンドメンバーとの協調性を持とうっていう時期だったの。自分の作りたいものもあるけど、それよりも協調性を大事にっていう。そうしたらサウンドがどうしても協調性が強くなって普通っぽくなっちゃう。今回は1番最初に作ったデモがあって、それの初期衝動的に出てきた言葉を使って、更にサウンドの方向も初期衝動的に出たやつをメインにした。協調性を大事にして変えたやつをまたサウンドと歌詞を元に戻したっていう。協調性を1回排除して俺がやりたいと思ったことをやってもらった。

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※インタビューの続きは4月30日発刊予定のBELONG Vol.15に掲載。購入はこちら
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『穴』
2016年4月6日発売

【Live】
4月9日(土)下北沢DaisyBar
4月20日(水)心斎橋 pangea
4月23日(土)渋谷 O-NEST
4月28日(木)下北沢DaisyBar
5月7日(土)TOWER RECORDS 渋谷店

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