なんだ、このジギー・スターダスト期のデヴィッド・ボウイみたいな髪型は!
見た目の奇抜さが群を抜いているこの新人アーティストはザ・レモン・ツイッグス(The Lemon Twigs)という兄弟デュオである。
目次
ザ・レモン・ツイッグスとは
今の時代のアーティストだとはとても思えないザ・レモン・ツイッグス(The Lemon Twigs)は一体何者なのか?
プロフィールによるとThe Lemon Twigsはニューヨークのロングアイランド出身で、兄のブライアン・ダダリオが19歳、
弟のマイケル・ダダリオは17歳という若さで老舗レーベル4ADからデビューしたそうだ。
プロデューサーはフォクシジェン (Foxygen)という2組のインディー・ロックデュオの片割れ、ジョナサン・ラドが担当している。
現代のサイケデリック・ロックの雄であるフォクシジェンのメンバーが関わっているなら間違いなさそうだが、彼らはどのような音楽をやっているのか。
バタつくようなマイケルのドラムソロから始まる彼らの初めてのMV「These Words」は、ブライアンのピアノから畳みかけるような転調、
そして二人の息をのむボーカルの掛け合いまで一瞬も退屈する暇がない。
もしもBECKが70年代に出てきたら、と妄想させるほど巧みな楽曲構成に脱帽させられた。
中世の貴族に扮した兄弟の見た目のインパクトもさることながら、彼らの曲は若いながらも狂気を帯びている。
それにしてもどうして彼らはここまでの音楽性と世界観を確立できたのか。
調べてみるとこの兄弟は音楽一家に生まれ、物心ついた頃には身の回りの楽器の演奏をマスターし、一緒に曲を書き披露していたそうだ。
しかも音楽だけでなく演劇もやっていたそうで弟のマイケルは6歳で役者デビューし、ハリウッド映画の『フッテージ』にも出演していたそう!
兄貴のブライアンもブロードウェイでディズニーの“リトル・マーメイド”のキャストもした事あるほど音楽と芝居には精通していたようだ。
それゆえ若いながらもここまで深みのある音楽と世界観を演出できたのだろう。そういうバックグラウンドがあるからデビューアルバムのタイトルは『Do Hollywood』なのか。
まだ二人とも20歳にもなっていない事を考えるとこれからどうなっていくのだろうか。まったくもって末恐ろしい。(矢部友宏)
リリース
プロフィール
“並外れた才能を持つ2人がザ・レモン・ツイッグスとして初登場したのは、2016年。ロック史に残る素晴らしいメロディーの数々が散りばめられた デビューアルバム『Do Hollywood 』 は、 「バロック・ポップの金字塔を打ち立てた」などと各メディアから賞賛され、華々しいデビューを飾った。 その後 2018 年には、人間の男の子として育てられたチンパンジーのシェーンが綴った胸が張り裂けるような成長のストーリーを描いた『Go To School』をリリースし、大胆なコンセプトに沿って壮大な音を作り上げるバンドのサウンドを確立させた。日本では 2017 年にフジロックに出演し2018年には来日ツアーを敢行。 2019年には サマー・ソニックに出演を果たしている。”
YouTube