バンドのキャリア史上、最も長い約8分の大作となったHAPPYのシングル『WOWWOW』。実はバンドのキャリアと同じく約6年の歳月をかけて生み出され、いくつもバージョンのある楽曲でもある。この曲を聴く事は、彼らの6年間の集大成に触れられると言っても過言ではない。では彼らはどのような試行錯誤を経て、この作品に辿り着いたのか。過去の貴重なデモ音源も聴かせてもらいながら、3回に渡り『WOWWOW』の秘密に迫る。

アーティスト:Alec(Gt&Vo)、Ric(Syn&Vo) インタビュアー:yabori 撮影:Syu

-最近、どんな音楽聴いてたん?
Alec:Apple MusicとSpotifyを使っていて。Apple Musicの方は今まで名前は知ってたけど、聴いてなかったアルバムを聴くのによく使っていて、Spotifyは新しい曲を知りたい時に使ってます。最近聴いてたのはPsychic IllsやKing Gizzard & The Lizard Wizardとか、前にRicが見つけたあのバンドの名前何やったっけ?
Ric:あのオーストラリアのバンドやろ?えーっと・・・。PALMASってバンドですね。70年代っぽい音の「Flowers」っていう曲が気に入っていて。僕も年末くらいにSpotifyを使い始めたんですよ。
Alec:そう、その曲やったわ。その2つをやってたら、普通は見つけられないようなものも見つけれるもんな。最近は1つのバンドをずっと聴いているっていうよりも、幅広く聴いています。一回聴くだけでもそのバンドが持っている良さを頭の片隅に置くような聴き方をしていますね。

-新人でサイケと言えばこの前auのiPhone8のCMになってたThe Shacksっていうサイケポップデュオがめっちゃ良かったで。聴くのはサイケばっかりなん?
Ric:ヒップホップも年末まではよく聴いてましたね。カズキくん(デザイナー)がトラップが好きなんで、車でよくかけてたんですよ。
Alec:友達が作ったプレイリストで知る曲も多いですね。年間ベストのランキングとかも見たりとか。
Ric:僕がよく聴くのはインディー系が多いですね。
Alec:King Gizzard & The Lizard Wizardは去年、5枚アルバムを出したんですけど、新しいアルバム(『Gumboot Soup』)の1曲目が良かったですね。

-そのバンド、1年で5枚もアルバム出したんや!自分は最近、新しい音楽を聴くよりもドアーズの『L.A.ウーマン』ばっかり聴いてたわ。『ワイト島のドアーズ1970』っていう映画が東名阪のZEPPで爆音上映されるんやけど、それを見に行きたいなと思ってて。
Alec:そんなんあるんすか?『L.A.ウーマン』も良いっすね。僕らも今、またドアーズにめちゃくちゃハマってます。久々に1st『ハートに火をつけて』を聴いてめっちゃ良いなぁって。2ndの『まぼろしの世界』と『L.A.ウーマン』も好きです。
Ric:「WOWWOW」を作ってる前後で、「Riders on the Storm」をよく聴いましたね。

-ドアーズって曲が長いけど、長く感じんよな。「WOWWOW」も今までのHAPPYの曲にしては長いけど、長いなって思わんかったで。それにしても今回はどうして長尺の曲を作ったん?
Alec:そう言ってくれるの嬉しいですね。 この曲はHAPPYを結成した当初からあるんですよ。

-え!?そんなに昔からあった曲なんや!
Alec:そうなんですよ。実はこの曲、6パターンくらいある曲で。ライブをやる度に変わっていったんです。Ric、あれ出してくれん?
(Ric鞄の中からポータブルのカセットプレイヤーを取り出す)
Alec:今日良いもの持ってきたんですよ。昔、Syuがスタジオで曲を作ってる時にテープで録音してたんですけど、この中に昔の「WOWWOW」が入ってたんですよ。たまたまカセットに入ってるのを見つけて。
カセットプレイヤー:キュルキュルキュル(Ricがカセットをいじる)

-そうなんや、久しぶりにポータブルのカセットプレイヤー見たわ!初期っていつくらいの話?
Ric:1stアルバム『HELLO』ができる前なんですけど、「WOWWOW」の中では中期くらいのバージョンですね。

-そんなに昔からあるん!?「WOWWOW」の歴史えらい長いな(笑)!
Alec:そうなんすよ(笑)。バンドができたのと同じくらい昔からあった曲なんで(笑)。
Ric:どこに何が入ってるか分からんから、頭まで巻き戻しますね。
カセットプレイヤー:キュルキュルキュル(再びRicがカセットをいじる)

-(デモ音源を聴いて)えらいどサイケやな!このバージョンの方が初期のヴェルヴェッツ(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)っぽいなと思うけど。
Alec:この頃はまだ粗削りですね。ライブで演奏するたびに変わったり、セッションしたり録音を聴く度にフレーズを追加したりしていったり変わっていったんですよ。その頃はこの曲をいつリリースするかも考えてなくて。
Ric:ここからまだ2~3回くらい変わっていきましたね。

-最初から完成形があった訳じゃなかったってこと?
Ric:そうですね。ライブでは何度かやっていたんですけど、出しどころが分からんまま曲が変化していって。

-なんで今聴かせてくれたやつが完成形じゃないと思ったん?
Alec:完成しない曲というのにも魅力を感じていたのかもしれません。完成させてしまったら寂しいなとも思ったり。

-この曲には特別な愛着があるってこと?
Alec:愛着っていうんじゃないんですけど、僕らの中でここまでやる度に変わっていく曲っていうのがあんまりなくて。
Ric:この曲だけ変わり続けててもずっと生き残ってましたね。

-この曲は今までの曲と比べて長尺やし、他の曲とは毛色が違うなって思ってたってこと?
Ric:今回この曲を仕上げようってなったくらいから、やりたい事を突き詰めていったら、この感じがこれから僕らがやりたい事かもしれんって思うようになってきて。

-なるほど。じゃあこの曲の冒頭にボコーダーを入れようと思ったのはどうして?
Alec:この部分を追加したのは1週間くらい前の話なんですよ。一通り曲が完成してから、追加していったアイデアの一つなんですけど、実は今(インタビュー日は1月13日)も曲が変わっていってて。このインタビューの前に家でミックスをやってた途中だったんですよ。

-え?この曲ってまだミックスも完成してないんや。じゃあ今回のインタビュー用に聴かせてもらった曲からまだ変わっていくんやな。
Alec:聴いてもらったやつからまだ変わってますよ(笑)。

【Magazine】
・BELONG限定WOWWOW Special ZINE
シングル『WOWWOW』を特集したスペシャルZINE。表面は『WOWWOW』のインタビュー、裏面はSyu撮りおろしの写真をA3の特殊紙に印刷。

・【500部限定】Vol.22
有料雑誌化第一弾となるVol.22の表紙はVol.5で表紙を飾ったTemplesと、GLIM SPANKYの独占対談!HAPPYが地元京都の山奥で開催したインディペンデントな野外フェス“LIVE AT HAPPY WALL”を開催するまでの波乱万丈な独占インタビューも収録したファン必携の一冊となっている。

・Vol.21
HAPPY結成5周年独占インタビューを掲載。結成から現在に至るまでの貴重な内容を収録しており、ライブ音源のプレゼントも!先着50名限定のミニポスターセットも有り。

【Release】

『WOWWOW』
発売日:2018年3月3日(土)
フォーマット:CD
価格:¥1,080(税込)
収録曲:
1.WOWWOW
2.WOWWOW(Instrumental)
※WOWWOW(Instrumental)はCDのみ収録

【Live】
『WOWWOW』リリースツアー
2018年3月19日(月)@名古屋・CLUB ROCK’N’ROLL
2018年3月20日(火)@神戸・太陽と虎
2018年3月21日(水)@大阪・CLUB CIRCUS
2018年3月30日(金)@東京・新宿MARZ

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