King Gizzard & the Lizard Wizard(キング・ギザード & ザ・リザード・ウィザード)は、オーストラリアが生んだ規格外の6人組サイケデリック・ロックバンド。

活動10年目にして16作目となるアルバム『K.G.』が11月20日にリリースされる。

新作『K.G.』についてはもちろん、なぜKing Gizzard and the Lizard Wizardは常に話題を生み続けるのか徹底的に掘り下げている。

音楽の限界を探求し続けるキングギザードとは一体どのようなバンドなのか?

King Gizzard and the Lizard Wizardとは

King Gizzard and the Lizard Wizard

フジロック’19にも出演が決まっている規格外のモンスターサイケデリック・ロックバンド、キング・ギザード & ザ・リザード・ウィザード(King Gizzard and the Lizard Wizard)。

King Gizzard and the Lizard Wizardはオーストラリアのメルボルン出身の7人組。

メンバーはスチュ・マッケンジー(Vo./Gt./Key./Ba./Flute)、アンブローズ・ケニー・スミス(Vo./key./Harmonica)、ジョーイ・ウォーカー(Gt./Ba./Key./Vo.)、

クック・クレイグ(Gt./Ba./Vo.)、ルーカス・スキナー(Ba./Key.)、マイケル・カバナー(Dr./Percussion)、エリック・ムーア(Dr./Percussion/Management)から成る。

各メンバーの担当楽器だけ見てもKing Gizzard and the Lizard Wizardの力量が分かると思う。さらにドラマーが2人いるのも個性的だ。

ドラマーのエリックの肩書きにマネージメントとあるが、King Gizzard and the Lizard Wizardの所属するオーストラリアのインディーズレーベルであるFlightless Recordsはエリックが代表を務めている。

そんなエリックは2020年8月にバンドを脱退し、Flightless Recordsの社長としてレーベル業に専念することが発表された。(2020年11月2日 追記)

また、Flightless Recordsにはザ・ベイブ・レインボー(The Babe Rainbow)やザ・マーロックス(The Murlocs)などのオーストラリア産サイケバンドが所属している。

これまでの作品

King Gizzard and the Lizard Wizardは2010年より活動を始め、これまでに14作品をリリースしている。余りにも多いので、リスト形式で紹介しよう。

  • 2012年、ファーストアルバム『12 Bar Bruise』リリース
  • 2013年『Eyes Like the Sky』、『Float Along – Fill Your Lungs』リリース
  • 2014年『Oddments』、『I’m In Your Mind Fuzz』リリース
  • 2015年『Quarters!』、『Paper Mache Dream Balloon』リリース
  • 2016年『Nonagon Infinity』リリース
  • 2017年『Flying Microtonal Banana』、『Murder of the Universe』、『Sketches of Brunswick East』、『Polygondwanaland』、『Gumboot Soup』リリース
  • 2019年『Fishing for Fishies』リリース

アルバムリリースの経緯をまとめてみたが、ここまでハイスピードでリリースできるのはKing Gizzard and the Lizard Wizardぐらいだろう。

各作品の仕掛け

King Gizzard and the Lizard Wizardの音楽は基本的にサイケ・ロックでヘビーな曲調だが、アルバム毎にテーマを設けるのも彼らの面白い所だ。

『Paper Mache Dream Balloon』はアコースティック調のサイケフォークだけを集めたアルバムにしたり、

『Quarters!』は名前の通り4曲入りのアルバムだが1曲1曲が10分10秒きっちりで収めたりするなど、コンセプトが面白い。

また実験的な取り組みも行っており、5枚のアルバムを1年の内にリリースし、そのうちの1枚『Polygondwanaland』は無料でリリースしたり、

『Flying Microtonal Banana』ではギターとベースに追加でフレットを打ち込み、12音階より音階をさらに広げる(ピアノで言うと白鍵と黒鍵だけでは弾けないさらに細かい音階)という新たな試みを行ったりもしている。

フジロックで来日

フジロック2019
冒頭でも触れたが今年はフジロック’19への出演が決まっている。

そしてオーストラリアを初め、アメリカとカナダ、そしてイギリスやその他ヨーロッパ各国をツアーする予定だ。

今年のフジロックではスラッシュ・メタル感満載の新アルバムをひっさげて来日することもあり、以前のライブよりも一層熱気溢れる激しいライブになるだろう。

会場やステージにもよるが、バンドの背景に映し出される映像もライブならではの醍醐味で、野外フェスでも圧倒的な迫力のパフォーマンスで音でも映像でも楽しませてくれること間違いなしだ。

Infest the Rats’ Nest

『Infest the Rats’ Nest』アルバムジャケット

King Gizzard and the Lizard Wizardが今年発売されたばかりの『Fishing for Fishies』というアルバムはブギーなロックンロールアルバムだった。

しかし次作『Infest the Rats’ Nest』はなんとスラッシュ・メタルなアルバムだというから、その振り幅にはもはや笑うしかない。

それでいてKing Gizzard and the Lizard Wizardのアナログで自由多彩な音作りや、高い演奏技術、そして複雑な変拍子やコード感など。

音楽理論の土台がしっかりしているからこそジャンルに関わらず垣間見ることのできる個性、いわゆる”キングギザード感”がどのジャンルに挑戦しても失われていないことが彼らが世界で評価される理由の一つだろう。

その最新アルバム『Infest the Rats’ Nest』は、2019年8月16日にFlightless Recordsとアメリカのインディーズレーベル、ATO Recordsよりリリースされる。

K.G

King Gizzard and the Lizard Wizard(キング・ギザード & ザ・リザード・ウィザード)の16作目となるアルバム『K.G.』が2020年11月20にリリースされる。

9作目のアルバム『Flying Microtonal Banana』の続編として制作された作品である。

先行シングルとして「Honey」、「Straws In The Wind」、「Some Of Us」、「Automation」の4曲が配信されている。

Honey

キングギザードの最新アルバム『K.G.』の先行シングル「Honey」。

『Flying Microtonal Banana』にも登場した特注ギターと同じ仕様のアコースティックギターを使用することによって、ドレミの音階からさらに細やかな音階を表現した楽曲。

一歩間違えると不協和音に聞こえるこの奇妙な音階を始め、一見するとシンプルだが複雑なリズムを刻む立体感のあるツインドラムは、キングギザードの音楽へ対する飽くなき探究心の結晶だ。

ちなみにこの特注ギターはMVでも登場しているので、そちらも合わせて確認していただきたい。

Straws In The Wind

キングギザードの最新アルバム『K.G.』より、3曲目となるシングル「Straws In The Wind」。

The Murlocsのボーカルとしての顔を持ち、キングギザードではコーラスやシンセサイザー、パーカッションを担当するアンブローズ・ケニー・スミスがリードボーカルを務めた楽曲。

そしてギタリストのクック・クレイグによるシタール、ドラムによる変拍子、異国情緒溢れるジャジーなアコースティックギターなど、聞きどころは多岐に渡る。

掴み所の無い、いや、掴みきれないほど複雑かつ丁寧に構築された曲構成が曲の深みや中毒性となり、非常にアート性の高い一曲に仕上がっている。

K.Gアルバム予想

キングギザードの16作目となるアルバム『K.G.』。

9作目のアルバム『Flying Microtonal Banana』の続編として制作されたが、その一貫したテーマとして挙げられるのが、“細分化された音階”だ。

ドレミの音階の表記では表すことのできない音程が使用され、さらに『K.G.』ではアコースティックからロック、そして民族音楽などジャンルの幅が拡張した。

音楽としての限界を探求し続ける“サイケデリック精神”がより際立ったアルバムになるに違いない。

アメリカでのライブ

King Gizzard and the Lizard Wizard
作品同様、King Gizzard and the Lizard Wizardのライブパフォーマンスも見所満載だ。私自身以前アメリカで2度彼らのライブを観る機会があった。

1度目はまだまだ名前も世に知られていない時で、バーの奥にある小さなライブスペースでのライブだった。

しかしその時からすでにライブパフォーマンスの面ではセンスがあった。

目の眩むようなサイケデリックな映像が直接彼らを彩り、小さなスペースながらに彼らの存在感や、ライティングやサウンドによる非現実感で一瞬のうちに満杯だった客が虜になったのが実感できたほど。

2度目は広いライブハウスで、ヘビーな曲で会場中が熱気に包まれ、客席全体が暴動状態だったのをよく覚えている。

さらにボーカルのスチュはギターだけでなくフルートや民族的な笛なども演奏したり、マイケルとエリックによるツインドラムも見どころ。

基本的には2人とも似たフレーズを叩いているがその絶妙なズレがグルーヴ感を生み出し、さらに音圧や迫力も増幅させ、実際にライブで見るとサウンドもパフォーマンスとしての見た目も楽しめる。

フェスなどでも演奏する機会の多いKing Gizzard and the Lizard Wizardだが、どのサイズのステージでも会場を一瞬で“キングギザード色”に変えてしまうあたりさすがだ。

そしてメンバー数の多さに比例してサウンドもヘビーで立体感があり、何度見ても飽きのこないバンドだと言うのが正直な感想である。

おすすめの14曲

これまでに膨大な作品をリリースしてきたKing Gizzard and the Lizard Wizardの作品をどこから聴けばよいか分からない方も多いはず。

初めて聴く方の作った14曲のプレイリストはこちら。

リリース

スタジオアルバム

収録曲:
1. K.G.L.W
2. Automation
3. Minimum Brain Size
4. Straws In The Wind
5. Some of Us
6. Ontology
7. Intrasport
8. Oddlife
9. Honey
10. The Hungry Wolf Of Fate

Infest The Rats' Nest
Infest The Rats’ Nest

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King Gizzard and the Lizard Wizard
Ato Records (2019-08-16)

収録曲:
1. PLANET B⠀
2. MARS FOR THE RICH⠀
3. ORGAN FARMER⠀
4. SUPERBUG⠀
5. VENUSIAN 1⠀
6. PERIHELION⠀
7. VENUSIAN 2⠀
8. SELF-IMMOLATE⠀
9. HELL

Fishing For Fishies
Fishing For Fishies

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King Gizzard and the Lizard Wizard
Ato Records (2019-04-26)
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収録曲:
1. Fishing For Fishies
2. Boogieman Sam
3. The Bird Song
4. Plastic Boogie
5. The Cruel Millennial
6. Real’s Not Real
7. This Thing
8. Acarine
9. Cyboogie

ライブアルバム

Live In Adelaide '19
キング・ギザード & ザ・リザード・ウィザード(King Gizzard and the Lizard Wizard)がbandcampにてライブアルバムを2枚同時リリースした。

『Live In Paris ’19』はフランス・パリのオランピア劇場、『Live In Adelaide ’19』は彼らの地元であるオーストラリア・アデレードのThebarton Theatreで行われたもの。

どちらも18~19曲ものライブ音源が収録されており、同作のミックスはどちらもボーカルのステュー・マッケンジーが手掛けている。

またキング・ギザードはアメリカ最大級のフェス、コーチェラとボナルーに出演することも発表されており、ここ日本でもストリーミングで彼らのライブが見れるかもしれない!

まずは彼らのライブ音源を堪能し、フェスの生中継で圧倒的なパフォーマンスを体感して欲しい。(2020年1月10日追加)


『Live In Adelaide ’19』
発売日:2020年1月10日
配信・購入先:https://kinggizzard.bandcamp.com/album/live-in-adelaide-19


『Live In Paris ’19』
発売日:2020年1月10日
配信・購入先:https://kinggizzard.bandcamp.com/album/live-in-paris-19

グッズ(Tシャツ)

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イベント

FUJI ROCK FESTIVAL’19
期間:2019年7月26日(金)27日(土)28日(日)
会場:新潟県 湯沢町 苗場スキー場

プロフィール

“2010年に結成されたオーストラリア・メルボルンのガレージ・サイケロック・バンド。ギター3人+ドラム2人+ハーモニカを含む7人組という個性的な編成で、ド迫力のエネルギッシュなライヴ・パフォーマンスには定評があり、時代の流れを完全に無視したカオティックなサイケデリック・ロックをフルスロットルで鳴らす。2017年2月に、9枚目のアルバム『Flying Microtonal Banana』をリリースした。”

引用元:洋楽データバンク

Youtube

King Gizzard & The Lizard Wizard – Cyboogie (Official Video)

King Gizzard & The Lizard Wizard – Invisible Face

King Gizzard & The Lizard Wizard – Sleep Drifte

ライブ動画

アメリカ・シアトルになるラジオ局KEXPに出演した際のライブ動画

King Gizzard & The Lizard Wizard – Full Performance (Live on KEXP)

ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
Rio Miyamoto
BELONG Mediaのライター/翻訳。18歳から23歳までアメリカのボストンへ留学し、インターナショナルビジネスを専攻。兵庫県出身のサイケデリック・バンド、Daisy Jaine(デイジー・ジェイン)でボーカル/ギターと作詞作曲を担当。2017年には全国流通作品である1st EP『Under the Sun』をインディーズレーベル、Dead Funny Recordsよりリリース。サイケデリック、ドリームポップ、ソウル、ロカビリーやカントリーなどを愛聴。好きなバンドはTemplesとTame Impala。趣味は写真撮影と映画鑑賞。
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