King Kruleとは

“ストリートの詩人”、“神童”、“孤高の天才”。

これらはKing Krule(キング・クルール/キング・クルー)について語られる時に用いられる言葉の数々だ。

そう言わしめるほどに1stアルバム『6 Feet Beneath The Moon』(2013年リリース)と2ndアルバム『The Ooz』(2017年リリース)の2作は強烈なものであった。

しかし、私は今作『Man Alive!』を聴いて確信した。

あえて、いまや死語になりつつ言葉で彼を形容する。

彼は“ロックスター”だ。

これまでの来日と活躍

KINGKRULE_2020
King Kruleことアーチー・イヴァン・マーシャルは、現在25歳。ロンドン出身のミュージシャンである。

Zoo Kid(ズー・キッド)の名義で15歳から音楽活動を開始。

18歳で、毎年活躍が期待される新人アーティストを選出する“BBC Sound Of 2013”にノミネートされ、一躍注目を浴びることとなる。

2012年にはTAICOCLUB’12へ出演し、来日を果たす。先述のリリース作品を挟みながら、2018年には月面でのライブを再現した映像を公開し、話題を呼んだ。

そんな彼が約3年ぶりの新作『Man Alive!』を発表した。

新時代、2020年代を代表する作品になるのではないかと期待せずにはいられない。

King Kruleの3rdアルバム『Man Alive!』

Man Alive! [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (XL1009CDJP)
ジャズやブルースなどルーツミュージックからの教養を浮き彫りにし、ダブやアーバンソウルを経由しながら、陰な雰囲気を纏わせた前作『The Ooz』。

先行曲の「Alone, Omen 3」や「(Don’t Let The Dragon) Draag On」などは、相変わらずそれらの手法や陰鬱な様式。

しかし、それらをふまえながらも、全体的な音そのものは野性味を増した印象だ。

グランジやポストパンクを踏襲した、重々しいギターリフが耳をひく。

ダブステップやトラップ・ビートを手繰りながら作りだされる「Supermarché」や「Stoned Again」は、Lil Peepやxxx tentacionらを彷彿とさせるエモ・ラップ的なアプローチ。

これまで以上にしゃがれ尽くしたヴォーカルは何か憂いているわけでも、悲しんでいるわけでもない。怒りそのものだ。それほどまでに切々と叫びあげる。

幅広い音楽ジャンルを錬金し、新たな音楽へと昇華した知的な彼はもういない。感情にまかせて、思いのまま音を鳴らし、声を枯らす“ロックスター”へと生まれ変わった。

プロフィール

リリース情報

収録曲:
01. Cellular
02. Supermarché
03. Stoned Again
04. Comet Face
05. The Dream
06. Perfecto Miserable
07. Alone, Omen 3
08. Slinky
09. Airport Antenatal Airplane
10. (Don’t Let The Dragon) Draag On
11. Theme For The Cross
12. Underclass
13. Energy Fleets
14. Please Complete Thee

THE OOZ [2LP] [Analog]
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収録曲:
01.Biscuit Town
02.The Locomotive
03.Dum Surfer
04.Slush Puppy
05.Bermondsey Bosom (Left)
06.Logos
07.Sublunary
08.Lonely Blue
09.Cadet Limbo
10.Emergency Blimp
11.Czech One
12.(A Slide In) New Drugs
13.Vidual
14.Bermondsey Bosom (Right)
15.Half Man Half Shark
16.The Cadet Leaps
17.The Ooz
18.Midnight 01 (Deep Sea Diver)
19.La Lune

6 Feet Beneath The Moon [12 inch Analog]
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収録曲:
01.Easy Easy
02.Border Line
03.Has This Hit?
04.Foreign 2
05.Ceiling
06.Baby Blue
07.Cementality
08.A Lizard State
09.Will I Come
10.Ocean Bed
11.Neptune Estate
12.The Krockadile
13.Out Getting Ribs

『The Ooz』レビュー記事

Youtube

King Krule – Alone, Omen 3

King Krule – (Don’t Let The Dragon) Draag On

King Krule – Dum Surfer

ライター:滝田優樹
滝田優樹
北海道苫小牧市出身のフリーライター。音楽メディアでの編集・営業を経て、現在はレコードショップで働きながら執筆活動中。猫と映画観賞、読書を好む。小松菜奈とカレー&ビリヤニ探訪はライフスタイル。
Twitter:@takita_funky

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