最終更新: 2022年8月21日

イギリスはグラスゴー出身の3人組シンセポップ・バンド、CHVRCHES(チャーチズ)がニューシングル「He Said She Said」をリリースした。

この記事では新曲「He Said She Said」の歌詞を和訳し、内容について触れている。

フロントウーマンのローレン・メイベリーがコロナ禍の生活で人生を振り返り、改めて感じた“女性としての生き方”とは。

また、CHVRCHESは2023年1月に来日公演が行われることが決定した!(2022年8月21日追記)

CHVRCHESとは

CHVRCHES (チャーチズ)
CHVRCHES(チャーチズ)はスコットランド・グラスゴー出身のシンセポップ・バンド。

紅一点のローレン・メイベリー(Vo./Syn.)、マーティン・ドハーティ(Syn./Vo.)、イアン・クック(Syn./Gt./Ba./Vo.)による3人でメンバー構成されている。

2011年にCHVRCHESは活動を開始。

2013年にデビューアルバム『The Bones of What You Believe』を発売し、2015年にセカンドアルバム『Every Open Eye』、2018年にサードアルバム『Love Is Dead』をリリース。

そして2021年4月19日に、フォースアルバムから先行シングルとして「He Said She Said」がリリースされた。

He Said She Said

CHVRCHES(チャーチズ)の新曲「He Said She Said」は、フォースアルバムに収録予定の先行シングル。

「He Said She Said」のミュージックビデオの監督を務めたScott Kiernanは映像に関して、“MVで登場する回転式ドアは、人間関係におけるパワーバランスに関する循環性だったり、思考がループして感情から抜け出せなくなる状況を比喩しているんだ。”とNMEのインタビューで語っている。

He Said She Said和訳

CHVRCHES(チャーチズ)の最新シングル「He Said She Said」。

女性の生き方について描かれた歌詞を和訳し、内容について掘り下げていく。

“君は死ぬほど退屈だね”、と彼は言った
“何度も言わないでも分かってる”
“悲しんで、でも落ち込まないように”
ただ何回も同じことを繰り返し考えてる
“君の思い過ごしだよ”、と彼は言った
“でも噂話にはちゃんと耳を傾けるんだ”
“酔っ払って、でも泥酔はしないように”
ずっと同じことを繰り返し考えてる
そうしようとしてるんだけど

“He said, “You bore me to death”
“I know you heard me the first time” and
“Be sad, but don’t be depressed”
Just think it over, over and
He said, “It’s all in your head”
“But keep an ear to the grapevine” and
“Get drunk, but don’t be a mess”
Keep thinkin’ over, over
I try”

引用元:CHVRCHES「He Said She Said」歌詞(Genius Lyrics)

リセットボタンはなかなか押せないの
理性を失いそうな時でも

“But it’s hard to hit rewind
When I feel like”

引用元:CHVRCHES「He Said She Said」歌詞(Genius Lyrics)

頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
(もう訳が分からないわ)
何度も何度も
頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
何度も何度も、どうにかしようとしてるんだけど

“I feel like I’m losin’ my mind
(Feel like I’m losin’ my mind)
Feel like I’m losin’ my mind
(Feel like I’m losin’ my mind)
Over and over, I
Feel like I’m losin’ my mind
(Feel like I’m losin’ my mind)
Feel like I’m losin’ my mind
Over and over, I try”

引用元:CHVRCHES「He Said She Said」歌詞(Genius Lyrics)

“君はもっと太った方がいいよ”、と彼は言った
“でもウエストのくびれには気をつけて”
“見た目は良くして、でもこだわり過ぎないように”
ずっと同じことを繰り返し考えてる
どうにかしようとしてるんだけど

“He said, “You need to be fеd”
“But keep an eye on your waistline” and
“Look good, but don’t bе obsessed”
Keep thinkin’ over, over
I try”

引用元:CHVRCHES「He Said She Said」歌詞(Genius Lyrics)

何が正しいのか分からない
自分の時間はまるで全て借り物かのように感じる
リセットボタンはなかなか押せないの
理性を失いそうな時でも

“But it’s hard to know what’s right
When I feel like I’m borrowin’ all of my time
And it’s hard to hit rewind
When I feel like”

引用元:CHVRCHES「He Said She Said」歌詞(Genius Lyrics)

頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
(もう訳が分からないわ)
何度も何度も
頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
何度も何度も
頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
(もう訳が分からないわ)
何度も何度も
頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
何度も何度も
頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
(もう訳が分からないわ)
何度も何度も
頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
ずっとずっと
何とかしようとしてるんだけど

“I feel like I’m losin’ my mind
(Feel like I’m losin’ my mind)
Feel like I’m losin’ my mind
(Feel like I’m losin’ my mind)
Over and over, I
Feel like I’m losin’ my mind
(Feel like I’m losin’ my mind)
Feel like I’m losin’ my mind
Over and over, I
(Feel like I’m losin’ my mind)
Feel like I’m losin’ my mind
(Feel like I’m losin’ my mind)
Over and over, I
Feel like I’m losin’ my mind
(Feel like I’m losin’ my mind)
Feel like I’m losin’ my mind
Over and over
I try”

引用元:CHVRCHES「He Said She Said」歌詞(Genius Lyrics)

He Said She Said和訳まとめ

CHVRCHES (チャーチズ)
CHVRCHES(チャーチズ)の新曲「He Said She Said」では、現代社会における女性の立場や生き方について描かれている。

フロントウーマンであるローレン・メイベリーはインタビューにて、“この一年で、自身の過去や経験について考える時間が増えた。年齢を重ねるにつれ、女性として求められる理想とのバランスを保つことに混乱し、しんどくなってきた。”とUNDER THE RADAR MAGAZINEのインタビューで語っており、女性としての社会的地位に対して疑問を抱くようになった。

“君は死ぬほど退屈だね”
“悲しんで、でも落ち込まないように”
“酔っ払って、でも泥酔はしないように”
“君はもっと太った方がいいよ”
“でもウエストのくびれには気をつけて”
“見た目は良くして、でもこだわり過ぎないように”

語り口で表現されるこれらの歌詞は、ローレンが男性から言われた言葉を皮肉的に言い換えたフレーズで、男性の抱く女性像に合わせるローレンの苦悩が読み解ける。

そして、一人の女性としての悲痛な叫びがサビの歌詞に込められている。

“頭がおかしくなりそう
(このままだと気が狂いそうだわ)
正気を失いそう
ずっとずっと
何とかしようとしてるんだけど”

近年、男女平等について世界的に関心が高まっているが、ローレンは一人のアーティスト、そして一人の女性として、同じ境遇で苦しむ女性たちの心境を歌詞に昇華し代弁している。

新型コロナウイルスが間接的に浮き彫りにした女性の社会的地位への疑問と危惧。

ポップ・ソングを切り口とし、社会情勢を若き世代にも響く形で表現したのが「He Said She Said」である。

ローレンメイベリーのコメント

“みんなと同じように、私もこの一年というもの、多くの時間を使って考え、過去を振り返り、今までうやむやにしてきたことや心の奥にしまい込んできた体験について考えていた。私はこれまでの人生の多くを(個人的にも職業的にも)女性として期待される不快なバランス取りに費やしてきたように感じる。そして歳を重ねるごとに混乱も増して、ひどい疲れを感じるようになってきた。

成功するのなら、みんなの望むやり方で成功すべき。自己主張してもいいけど、男の影が薄くなるほど大声を出すな。魅力的になるのは男性のためだけ、決してうぬぼれてはいけない。話題のサッドガールを目指すなら、誰にも迷惑をかけないように。賢くなるのはいいが、与えられるものより多くを求めてはいけない。

「He Said She Said」では、受け入れるべきではないのに受け入れてきてしまったことを、私なりのやり方で清算してる。それは自分に対してダメージにならないよう偽ってきたこと。制作に戻ってみんなで最初に作ったのがこの曲で、まず出てきた歌詞が冒頭の「彼は言った “君には飽き飽きした”」だった。どのヴァースも、今まで実際に男性から言われたことを皮肉にしたり別の言葉に置き換えたりしている。女性として生きるのはひどく厄介なことよ。でも空洞に向かって叫ぶよりも、ポップソングにのせて喚く方がよっぽどいいと思った。この1年のことを考えると、誰もが共感できるのは、頭がおかしくなりそうって感情だろうと思う。

– CHVRCHES (Lauren Mayberry)”

引用元:CHVRCHES / エレクトロ・ポップ・バンド、チャーチズが3年ぶりとなる新曲「He Said She Said」をリリース!(Beatink)

He Said She Said作品クレジット

CHVRCHES(チャーチズ)「He Said She Said」のクレジットは下記となっている。

プロデューサー:CHVRCHES
作詞・作曲:Martin Doherty, Lauren Mayberry & Iain Cook
リリース日:2021年4月19日

アルバム

シングル『He Said She Said』

発売日: 2021/4/19
フォーマット:Mp3
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3rdアルバム『Love Is Dead』

発売日: 2018/5/25
フォーマット:Mp3、CD、アナログ
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2ndアルバム『Every Open Eye』

発売日: 2015/9/25
フォーマット:Mp3、CD
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1stアルバム『The Bones Of What You Believe (Special Edition)』

発売日: 2013/9/20
フォーマット:Mp3、CD、アナログ
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CHVRCHES来日公演詳細

CHVRCHES(チャーチズ)の来日が2023年1月に東京、大阪で決定した。

チケットの一般販売は9月3日(土)受け付け開始を予定している。(2022年8月21日追記)

  • 東京公演
  • 2023年1月11日(水)東京・ZEPP HANEDA

  • 大阪公演
  • 2023年1月12日(木)大阪・なんばHatch

    開場・開演:18:00 / 19:00
    チケット料金(前売り):スタンディング 7,500円(税込) ※別途1ドリンク代 ※未就学児入場不可
    チケット料金(前売り):2F指定席 8,500円(税込) ※別途1ドリンク代 ※未就学児入場不可
    来日公演詳細:
    クリエイティブマン

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    CHVRCHESバンドプロフィール

    CHVRCHES (チャーチズ)

    “グラスゴー出身のローレン・メイベリー(Vo)、マーティン・ドハーティ(Key,Vo)、イアン・クック(Key,B,Vo)で結成した3人組バンド。注目新人を選ぶBBCサウンド・オブ・2013で5位を獲得。レーベル契約前からネットを中心に人気が爆発。2013年3月、配信と12 インチシングルで『リカヴァーEP』を発表。同月に出演した米テキサス州オースティンで行なわれた世界最大の音楽コンベンションSXSWでは、会場に詰めかけたオーディエンスと音楽関係者で超満員となった。海外ではデペッシュ・モード、トゥー・ドア・シネマ・クラブのサポートを務めた。同 年7月、日本独自企画盤『EP』で日本デビュー。8月にはサマソニで初来日を果たし話題をさらった。9月、待望のデビュー・アルバム『ザ・ボーンズ・オブ・ワット・ユー・ビリーヴ』をリリース。全英チャート初登場9位(10/5付)、全米チャート12位(インディー1位)(10/12付) を記録した。2014年2月にはHostess Club Weekenderに加え東京と大阪で単独公演を行った。2015年9月にセカンド・アルバム『エヴリ・オープン・アイ』を発表。2016年2月に一夜限りの東京公演で再来日を果たした。2018年2月に新曲「Get Out」を公開、アデルやベックを手がけたグレッグ・カースティンをタッグを組み新作『ラヴ・イズ・デッド』を5月25日(金)にリリースする。7月にはフジロックフェスティバルに出演。”

    引用元:CHVRCHES(チャーチズ)バンドプロフィール(CREATIVEMAN PRODUCTIONS)

    CHVRCHES代表曲(Youtube)

    • CHVRCHES – The Mother We Share
    • CHVRCHES – Gun
    • CHVRCHES – Leave A Trace

    ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
    Rio Miyamoto
    BELONG Mediaのライター/翻訳。

    高校卒業後18歳から23歳までアメリカのボストンへ留学し、大学ではインターナショナルビジネスを専攻。

    13歳よりギター、ドラム、ベースを始める。

    関西を拠点に活動するサイケデリック・バンド、Daisy Jaine(デイジー・ジェイン)でボーカル/ギターと作詞作曲を担当。

    2017年10月、全国流通作品である1st EP『Under the Sun』をDead Funny Recordsよりリリース。

    2021年2月、J-WAVEのSONAR MUSICへゲスト出演。

    普段はサイケデリック、ソウル、ロカビリーやカントリーを愛聴。趣味は写真撮影、ファッション、映画鑑賞。

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