最終更新: 2024年6月16日

MONOが12枚目のフル・アルバムとなる『OATH』をリリースした。

バンド結成25周年を記念した作品にしようと制作された本作の主題は”人生を構成する時間と、その時間を最大限に活用する方法について熟考”。

約22年に渡りMONOの作品を共に制作してきたスティーブ・アルビニが今作でも録音とミックスを担当していて、奇しくも『OATH』は、5月7日に心臓発作で亡くなったアルビニにとって亡くなる直前で携わった作品でもある。

今回、Takaakira ‘Taka’ Gotoとのインタビューではバンドの歩みから新作アルバム『OATH』とアルビニとの関係について、そしてこれからについて話を伺った。

”少なくともここに語られていることは現在の僕におけるベストだ。付け加えることは何もない。それでも僕はこんな風に考えている。うまくいけばずっと先に、何年か何十年か先に、救済された自分を発見することができるかもしれない、と。そしてその時、象は平原に還り僕はより美しい言葉で世界を語り始めるだろう。”村上春樹『風の歌を聴け』より

インタビューの中でも”MONOはその魅力を的確に言語化できないバンド”だと正直に伝えているが、彼らの音楽を聴くときに聴こえてくるのは自らの心の声。敢えて言葉にする必要はない。大切なのは向き合うことだ。

MONO インタビュー

mono Artist Photo
アーティスト:Takaakira ‘Taka’ Goto インタビュアー:滝田 優樹

-結成25周年と新作アルバムのリリース、おめでとうございます。まずは作品についてお聞きする前に、現在のMONOについて教えてください。事前にいただいた資料には”過去25年間、MONOは闇と光の関係、災害に直面したときの希望、誕生と死の二重性といったテーマを探求してきた”と記載されていました。率直に、これまでの25年間を振り返っての感想と、上記の資料での発言について詳しく教えてください。
Takaakira ‘Taka’ Goto:人生は選択の連続です。僕はこの一度しかない人生を、自分らしく、純粋に、自分自身に言い訳や嘘をつくことなく、思う存分に生きていくという決意を持ってMONOを結成しました。ですが1999年当時、日本での活動はとても難しく、結果2000年代初頭にアメリカに活動の拠点を移しました。アメリカでのツアー生活は、まさに冒険でした。今のようにインターネットがあったわけでもなく、無名のバンドに与えられたチャンスは、「一度見たら、生涯忘れられないようなライブをやる。」 ことのみでした。まさに実力勝負です、そしてこれこそが、まさに僕たちが望んだ世界でした。

幸運な事に、(もちろん一筋縄とは行きませんが)、ライブをやるたびに、ツアーをやるたびに、少しづつ、少しづつ、口コミで音楽ファンが着実に増えていき、それはヨーロッパに広がり、最終的には全世界で活動できるようになりました。そんな中、国、人種、言葉、文化、歴史、宗教を超えた、世界共通の、人間として共有できる何かがあると感じはじめました。それは、人生における光と闇、生と死、希望と絶望の二面性に関してでした。僕たちはそれを音楽で表現したいと考えてきました。ある本を読んで人生観が大きく変わるような瞬間があるように、リスナーの魂に無条件に入り込んで、光をあててあげられるようなような音楽を創りたいと考えています。

-25年というと決して短い時間ではないと思います。今回リリースされるアルバムも12枚目となり、多くの作品が作られてきたこともあります。単純にこれまで続けてこられたモチベーションや理由は何ですか?
音楽を通じて出会えたファンの人達と世界中のパートナー達のサポートがなければ、今もこうしてMONOを続けることは決してできなかった。滝田さんのように10代の頃に初めてMONOのライブを見て、今では奥さんと子供を連れて見にきてくれるようなファンの人たち、初めて僕たちを知って見に来てくれる新しいファン、長い時間をかけて出会えた多くの音楽ファンのみんなに支えられているおかげです。

そして何よりもメンバーのTamakiとYoda、Dahmがいなかったら今日という日は存在していなかった、彼らと出会えたことは僕の人生において最も重要で大切なことの一つです。

-MONOはこれまで多くのワールドツアーを重ねてきて、アジアを代表するインストゥルメンタルバンドとして、世界中から受け入れられ、音楽という共通言語をもって世界と接続してきたバンドだと思っています。私自身、これまでMONOを通して世界のバンドや音楽事情と接続してきた感覚もあります。そもそも日本を飛び出して世界での活動を始めるきっかけはどういったものだったのでしょうか。
ギターを始めた15歳の頃から今も変わらず、自分のバンドで1本でも多くライブをやりたい、という気持ちを持ち続けています。音楽には様々な形態がありますが、僕は若い頃から変わらず4人組のロックバンドが大好きです。日本以外に場所を求めなければいけなかった理由は単純に演奏できる場所がなかったからですが(1999年当時はインストバンドはライブハウスにも出演を断られていたので)、結果的に運命に引き寄せられるように世界中で活動をすることになったことはとても幸運でした。

-日本から世界で活躍するバンドも少なくなくなり、コーチェラを代表とする海外のフェスへの出演を目標とするバンドも増えてきました。私自身、日本のバンドや日本以外のアジア圏のバンドにインタビューをさせてもらって、国内だけでなく海外での活動を目標とするバンドが多くいるのでお聞きしたいのですが、欧米での音楽事情と日本、あるいはアジアでの音楽事情の違いはどういったものがあるでしょうか。あなたたちのこれまでの海外での経験をお聞きすることで、海外での活動を目標とするバンドにとって何かの指針やアドバイスになればと思っています。
時代がデジタルのストリーミング主流になり、単純にCDが売れなくなった上に、日本国内をツアーで廻ったところで以前のように音楽業界が食べていける時代ではなくなってきました。そこで日本ではアニメの主題歌などのタイアップをくっつけて、アジアや、アメリカ、ヨーロッパの一部のアニメファンをマーケットにするやり方が主流になってきているように感じます。ただこのやり方は世界的に見ると、あくまでも日本のメインストリーム / メジャーレーベルが行うJ-POP, J-ROCKのやり方でしかありません。正直、苦肉の策に感じます、あくまでもアニメありきなのは一目瞭然ですから。

とはいえ、それがもしアーティスト自身の夢であるのであれば、それはそれで良いことだと思います。リクエストに応え、今の需要に合わせ、短く、わかりやすい、売れるための曲を産業の一部として提供し、タイアップをもらって活動の場を広げると言うやり方もありだと思います。SNSでのプロモーションも似たり寄ったりですし、それぞれがそれぞれのやり方、考え方、人生の目標があるのは当たり前ですから。

ただ、僕はいつも言うのですが、もしあなたが何か本当に表現したいことや、やりたいことがあり、誰になんと言われようとブレない決意と目標があれば、それは今あなたに見えている状況がどうであれ、実現できるということです。世界で良く言われている“圧倒的な、素晴らしい音楽を、人は無視できない。”と言う言葉があるのですが、流行がどうであれ、環境がどうであれ、あなたが妥協することなく、忍耐強く、諦めず、あなたの人生を本当によくしたいと心から願うのであれば、世界のどこかに共鳴して、賛同して、あなたの夢が叶うように協力してくれる人が、必ずどこからか現れると言うことを知ってほしいと思います。

-改めて、MONOの音楽のルーツにあたる音楽について教えてください。もしくは、今のモードを象徴するものでもかまいません。また、どのような部分に影響を受けたかについても教えていただけると嬉しいです。
当初から、サウンド的には、My Bloody Valentineのような壮絶な美しいギターノイズと、Ennio Morriconeのようなシネマテックな世界を融合させて新しい音楽を創りたいと考えていました。後に、より深く、複雑な人間の感情を表現するためにBeethovenの曲を紐どきました。

OATH

MONO 12thアルバム『OATH』
-それでは、ここからは新作アルバム『OATH』についてお聞きします。今作もスティーヴ・アルビニとともにレコーディングとミキシングを行いましたね。まずは、スティーヴ・アルビニとMONOの出会いから教えてください。テンポラリー・レジデンスとの契約がきっかけだと認識していますが、いきさつはどういったものだったのでしょうか。
1999年にリリースされたNeurosisの『Times of Grace』とLowの『Secret Name』この2つのアルバムのサウンドを聴いた時から、ずっとスティーヴ・アルビニと、シカゴにある彼のスタジオ、エレクトリカル・オーディオでレコーディングしたいと考えていました。Nerrosisのカオティックなヘヴィなサウンド、とLowの美しい静寂と空間に圧倒されたからです、その両方のサウンドが欲しいと思いました。2002年に連絡を取って2003年の3月に初めてスティーブさんと会って一緒にアルバムを作りました。(長い間、テンポラリー・レジデンスのオーナーJeremyに紹介してもらったと思ってましたが、テンポラリー・レジデンスと契約したのは、このアルバムのレコーディング後でした。)

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MONO(Dannesh MoosaEarthQuaker Devices

-今作だけでなく、これまで多くの作品でアルビニとタッグを組んできています。彼とレコーディングを行ってきた理由を教えてください。
僕は基本的に自分と誰かを比較しないので、これまで人生でいわゆる後輩とか先輩とか、憧れとかを持ったことがありませんでした。ですが、唯一スティーヴさんと出会って、生まれて初めて、師匠というか、先生、親友、もっと言えば、自分の指針になる人に出会えたと感じました。音楽的なことはもちろん、ミュージシャンとしてのスタンス、人生の全てを彼から学んできたと言えるほどに。

スティーヴさんの録るバンドサウンドが比類ないものだという事実が、共に22年間仕事をしてきた一番の理由に違いはないけれども、同様にソウルメイトのような感覚でもありました。大切な大切なパートナーでした。

-今作に限ったことでいえば、どのようなアイデアや話し合いをもってレコーディングを進められたのでしょうか
今作『OATH』ではバンド結成25周年を記念した作品にしようと最初から考えていました。

2003年に初めてスティーヴさんにシカゴのヴァイオリンやチェロなどの素晴らしいクラシカルプレイヤーを紹介してもらって以来、その輪は広がり、常にリスペクトし合える仲間たちとアルバムを何枚も作ってきたので、今回はセレブレーションという意味合いを含め、彼らを交えたオーケストラとのワールドツアーを行うのを前提で曲を書き、レコーディングしました。

-これまで私はMONOの作品に影響を受け、感動してきました。ただそれと同時に、MONOはその魅力を的確に言語化できないバンドで、ライターとして悔しいところもありました。ただ、今作のテーマである”人生を構成する時間と、その時間を最大限に活用する方法について熟考している。”という言葉をもって改めてMONOと向き合ってみて、あえて言語化して提示する必要はないと納得しました。MONOの音楽は言語化できない何かを表現するために音楽として表現しているのか、もしくは音楽として表現したものがその後意味を帯びていっているのか、というとどちらであると思いますか。
前者です。音楽は言葉以上に雄弁に語ることが出来る、神からのギフトだと思っています。言葉は嘘をつきますが、魂は嘘をつきません。 

-奇しくも今作がアルビニにとっては人生最後に携わった作品となりましたが、人生をテーマにした作品になったことは偶然だったのでしょうか。
実は『OATH』は2023年の春に録音したもので(今アメリカでのヴァイナルの製造は12ヶ月かかってしまうので)、実際の最後のセッションは、今年2024年の4月、スティーヴさんが亡くなる3週間前にエレクトリカル・オーディオでレコーディングした来年公開予定の映画のサウンドトラックと、25周年記念ツアーで販売するEPのためのレコーディングでした。

とは言え、オリジナルアルバムとしては最後のアルバムになりました。

『OATH』のアルバム冒頭のシンセループは、この5年間で僕が亡くした大切な人たち、父をはじめ、たくさんの友人への追悼、記憶、想い出を表現したものです、そしてこのシンセループは、アルバム中、何度も形を変え現れて、最後の曲「Time Goes By」のエンディングへと続きます。

人生は有限で、永遠ではない。だけども人が死んだ後、彼らが他者に何を与え、何を残したかという誇りは永遠であるということを表現したものです。今まさかこうして、スティーヴさんへの想いを同じように感じることになるなんて思ってもいませんでした。

-1曲1曲がつながりをもって地続きになっているので難しい質問かもしれないですが、今作でMONOにとってサウンド面やビートプロダクションの面から最も変化や進化を感じさせる楽曲をあげるとすればどれになりますでしょうか。理由も併せて教えてください。
「Run On」です。

複雑に絡み合う何層ものレイヤーの中から、自分の魂の声を聴き、自らの足で無限の大地を走り抜ける、ということをきちんと音楽で表現出来たと感じています。

MONO – Run On (Official Video)

-タイトルの『OATH』について、こちらは何かの略でしょうか。タイトルの意味について教えてください。
“OATH”とは「誓い」という意味です。

『OATH』はこれまで僕たちがリリースしたどのアルバムとも違う世界だと感じています。これまで僕たちが表現してきた怒りや、暗闇、絶望、悲しみの感情は全くなく、自分が持っていないものや、理不尽なことに対しての不満ではなく、既に自分達に与えられている豊かさにフォーカスしたアルバムになりました。太陽の温かさ、自然の恵み、平和、家族や仲間の存在、水道の蛇口をひねれば、いつだって綺麗な水が飲めること一つとってもどれだけ自分達が恵まれているか理解できると思います。当たり前だと思ってきたもの全ては、実は当たり前ではなく、奇跡だということです。

誰もが誓いを持って生まれてきました。他人と自分を比べてしまう競争社会ではなく、誰もが一人一人違う個性を持って、それぞれが自分らしく生きて良いといつも思っています。私たちは明日のことさえわかりません。有限の人生を、周りに惑わされず、日々、自分らしく自分の夢を追い続けることを表現したいと思いました。

-これまでのインタビューも拝見してきて、作家の村上春樹さんを引き合いに出されることも何度かありました。今回もTakaさんが今作について“私たちは子供の頃から変わらない誓いを胸に生きている。風の歌を聴け。私たちは宇宙の一部です。何をすべきか、人生で一番大切なことは何か、もうわかっている。”とコメントされていましたが、『風の歌を聴け』も村上春樹ですよね。今作でも村上春樹の作品を音にしてみるという試みはあったのでしょうか。
このアルバムの作曲は、パンデミック中、春に書き初めて、夏、秋、冬、一年を通じて、その時、その時に感じたことを曲にしていったものです。冬が終わり、新しい春がまた訪れた。この当たり前に思ってきたことも、実は当たり前ではなかった。今日という日がある喜び、今日という日がいかに大切で重要なことか、今、この瞬間を生きる喜びを感じることが出来ました。

そんな中、ふと、全部の曲の中に、必ず遠くで聞こえる少年の声(合唱)のようなものがあることに気づきました。これは音楽的には様々な楽器の周波数が混じり合って生まれる倍音によるものなのですが、無意識にこの少年の声(合唱)のようなものが聞こえるように作曲をしていたんだと再確認しました。そして、その声(合唱)は、村上春樹さんの“風の歌”のようなものだと感じました。そして、これこそが幼い頃から変わらない自分の魂の声だと感じました。

-今作について、アルビニとの最後の仕事であることや25周年の年にリリースされた作品ということもあり、ひとつの集大成という位置づけもできるかと思います。それと同時に、ひとりのファンとしてこれからのMONOについても興味があります。今後の活動について目標であったり、指針はあったりしますか?
僕たちMONOには、僕が80歳になったときに活動を終えるという約束があります。あと24年、1曲でも、1枚でも多くこのメンバーと作品を残して、体力の続く限り世界中を廻って、一人でも多く、音楽を通じて、人生における大切なことをシェアしたいと思っています。

-最後に私たちがインタビューの度に必ず伺っている質問がありますので、是非お答えください。『OATH』をどんな人に聞いてほしいと思いますか?
社会をより便利に、より豊かにしたいという願いは良いとしても、人類の進化への欲求は決して止まることはありません。 世界はますます悪化しています。なぜなら、この世界は、ビジネスや利権を通じてより多くのお金を稼ぎたいと必死に考え、優位に立ちたいと願う人々の上に成り立っているからです。 もっと人間らしく、簡単に言えば、お互いを尊重し、助け、愛し合うこと以上に大切なことはありません。

僕たち自身がこのアルバムを聴くと魂が癒され、解放されます。日々一生懸命生きていく中で、気づけば呼吸をすることさえ苦しくなるような人たちも少なくないと思います。そんな人たちにとって、このアルバムが、自分の心と向き合い、魂の言葉を聞く手助けになれれば素敵だと思っています。

MONOアルバムリリース

12thアルバム『OATH』

MONO 12thアルバム『OATH』
発売日:2024年6月14日
収録曲:
1. Us, Then
2. Oath
3. Then, Us
4. Run On
5. Reflection
6. Hear the Wind Sing
7. Hourglass
8. Moonlight Drawing
9. Holy Winter
10 We All Shine On
11. Time Goes By
フォーマット:Mp3、CD、アナログ
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MONOライブ情報

MONO Tour 2024
日程:2024年11月20日(水)@東京・渋谷Spotify O-East
時間:OPEN 18:30 / START 19:30
出演:MONO (featuring Orchestra PITREZA)
料金(ドリンク代別途):
VIPスタンディング (25周年記念シングル「Unforgettable」サイン入りバイナル付) ¥10,000
スタンディング ¥8,000
スタンディング (学割) ¥4,000
チケット:https://eplus.jp/sf/word/0000002283

日程:2024年11月22日(金)@大阪・なんばYogibo Holy Mountain
時間:OPEN 18:30 / START 19:30
出演:MONO (band only)
料金(ドリンク代別途):
VIPスタンディング (25周年記念シングル「Unforgettable」サイン入りバイナル付) ¥7,000
スタンディング ¥5,000
スタンディング (学割) ¥2,500
チケット:https://eplus.jp/sf/word/0000002283

MONOバンドプロフィール

mono Artist Photo

“1999年に東京で結成された4人組インストゥルメンタルロックバンドMONO。オーケストラとシューゲーズギターノイズを合わせたオリジナルな楽曲スタイルは世界中で非常に高い評価を受けており、もはやロックミュージックの域では収まらないその唯一無二の音楽性は、イギリスの音楽誌NMEで”This Is Music For The Gods – 神の音楽”と賞賛された。

結成から最初の10年間で、MONOは、特に高い評価を得ているライブパフォーマンスでそのステータスを急速に確立していった。毎年約150のショーで構成されるワールドツアーを通じて60か国以上を訪れ、その純粋な陶酔感とダイナミックな共鳴で織りなすライブパフォーマンスは、評論家やロックミュージックファン達に、現存する最高のライブバンドの1つだと認識されている。

バンドは結成10周年の節目にニューヨーク、東京、ロンドン、メルボルンでオーケストラとのスペシャルライブを行い、(東京公演はNHK交響楽団のコンサートマスターである篠崎史紀と行った)これは後にライブアルバム「Holy Ground」として不朽の名作となった。 MONOは現在日本で最も国際的に成功しているバンドの1つである。

アルバムやライブ以外でも、MONOは映画音楽作曲家としても名を馳せており、オーケストラとのライブアルバムを含む10枚の成功したアルバムをリリースした後、バンドは、短編映画”Where We Begin”でカルフォルニアの国際的なフィルムフェスティバルIdyllwild International Festival of Cinemaにてベストミュージカルスコア賞”The Marshall Hawkins Awards: Best Musical Score – Featurette”を受賞。そして、2016年には楽曲提供をした長編映画”The 4th Company”がメキシコ・アカデミー賞”Ariel Award”の音楽賞でノミネートされた。その他にも、村上春樹原作「神の子供たちはみな踊る」、WOWOWオリジナルテレビドラマ「かなたの子」、園子温監督「リアル鬼ごっこ」などの音楽も手がける。

2018年、新しいドラマーDahmを迎え、The Cureのロバート・スミスのキュレーションでロンドンで開催されたMeltdown FestivalにMy Bloody Valentine, Nine Inch Nails, Mogwai, Deftones等と共にヘッドライナーとして出演する。翌年、10枚目となるアルバム”Nowhere Now Here”をリリース(全米ビルボード インディチャート初登場23位)。バンドは結成20周年記念として、ロサンゼルス、シカゴ、ニューヨーク、ロンドンでのスペシャルオーケストラ公演を含むワールドツアー行った。

2019年のツアー最終日はロンドンの歴史的なバービカンホールで行い、2,000人の聴衆に向けてオーケストラと共に演奏されたこのスペシャルライブを2021年に「Beyond the Past」としてリリース。このアルバムは全米ビルボードのクラシック・クロスオーバーアルバムで2位にランクインした。

2020年、世界がCOVID-19のパンデミックの中、バンドはシカゴに渡米、長年のパートナー、スティーブ・アルビニと共に新しいアルバムを制作。11枚目となるアルバム「Pilgrimage of the Soul」を2021年9月リリース。このアルバムはバンド初となる全米ビルボード・総合チャートで85位となった。(オルタナティブ・アルバムチャートとしては2位)

2022年、満若勇咲監督によるドキュメンタリー映画「わたしの話 部落のはなし」の音楽を手がける、この作品は2022年キネマ旬報ベスト・テン文化映画第一位に選ばれた。

2024年、MONOは25周年を迎える。この機会を記念し、MONOは12枚目となるアルバム「OATH」を6月14日にリリース決定。今作も長年のパートナー、スティーブ・アルビニと共に制作された。”

引用元:MONO(モノ)バンドプロフィール(オフィシャルサイト)

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ライター:滝田優樹

1991年生まれ、北海道苫小牧市出身のフリーライター。TEAM NACSと同じ大学を卒業した後、音楽の専門学校へ入学しライターコースを専攻。

そこで3冊もの音楽フリーペーパーを制作し、アーティストへのインタビューから編集までを行う。

その経歴を活かしてフリーペーパーとWeb媒体を持つクロス音楽メディア会社に就職、そこではレビュー記事執筆と編集、営業を経験。

退職後は某大型レコードショップ店員へと転職して、自社媒体でのディスクレビュー記事も執筆する。

それをきっかけにフリーランスの音楽ライターとしての活動を開始。現在は、地元苫小牧での野外音楽フェス開催を夢みるサラリーマン兼音楽ライター。

猫と映画鑑賞、読書を好む。小松菜奈とカレー&ビリヤニ探訪はライフスタイル。

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