最終更新: 2025年4月8日
音楽におけるオリジナリティの正体は編集である—このテーマで進めてきた連載も、いよいよ最終回を迎えた。
これまで6回にわたって“編集”という視点から創造性の本質に迫ってきたが、今回はその集大成として“Connecting the Dots(点と点をつなげる)”という概念から、あなたの音楽活動の過去・現在・未来を読み解いていく。
今回は最終回につき、全編無料で公開しているので、是非これからの活動の参考にして欲しい。
テキスト:Tomohiro Yabe 使用ツール:Claude、Manus、genspark 編集:Tomohiro Yabe
目次
イントロダクション:未来は、過去の点と点を繋いだ先にある

2005年、スティーブ・ジョブズはスタンフォード大学の卒業式で、後に伝説となるスピーチを行った。
その中で彼は“Connecting the Dots(点と点をつなげる)”という考え方を紹介している。
ジョブズは語った。“将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできない。
できるのは、後からつなぎ合わせることだけだ。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない”
この言葉は、不確実な未来に向かって日々練習を重ね、ライブを行い、音源を制作しているインディーバンドにとって、どれほど共感できるものだろうか。
今聴いている音楽、今練習しているフレーズ、今読んでいる本、今出会った人々—それらの“点”が、将来のあなたの音楽にどのように影響するのか、今は予測できない。
しかし、この“編集”シリーズが提案してきたのは、まさにそれらの“点”に意味を見出し、つなぎ合わせる技術と視点だったのだ。
オリジナリティとは無から生まれるものではなく、既存の要素(点)の新しい組み合わせ(編集)から生まれる—この理解こそが、あなたの創造性を解放する鍵となるだろう。
点と点を繋ぐための“編集”ツールボックス:シリーズで手に入れた視点

これまでの連載を“Connecting the Dots”の観点から振り返ってみたい。
各回で提案してきた“編集”の視点は、実はあなたが持つ様々な“点”を有機的につなぎ、新たな創造性へと昇華させるための強力なツールだったのだ。
第1回:オリジナリティという“点”の発見

オリジナリティとは、無からの創造ではなく、既存の要素の新しい組み合わせから生まれる—初回は全編無料公開でまず、この内容について紹介している。
あなたの中にある影響、メンバーそれぞれの個性、バンドの歴史…これらすべてが“点”として存在し、その独自の組み合わせこそがあなただけの音楽を生み出す。
どこにでもある要素(点)でも、あなただけの“編集”によって、誰も真似できない輝きを放つことができるのだ。
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