最終更新: 2025年5月26日
楽曲制作とバンドの変化
過去曲「Outsider」再録の理由と現在地
-桃井:『luminous』の世界観の先にあるものを描きたい、という一心で今回のミニアルバムを作られたんですね。『luminous』は今までのART-SCHOOLにはない、すごくキラキラした新しい世界観だと感じました。眩しいというより、小さくて可愛い、守りたくなるようなキラキラ感、と言いますか。その世界観の先を描いた今作に、結成当初に作られた「Outsider」を改めて収録したのはなぜですか?(@jonjon20012001):Outsiderはライブ盤CDのみ収録でライブでも演奏頻度少ないですが、このタイミングでこの曲の再録選ばれた理由をもっと深く知りたいです!)(@an3i_):Outsiderを再録するに至った経緯を教えて下さい! )
木下理樹: ART-SCHOOLの曲は、まだサブスクで聴けない曲が多くて。SpotifyでもApple Musicでも聴けない楽曲が多いんですよ。その中から一曲選んでレコーディングしたいという話になって、「Outsider」がいいんじゃないかと。やってみたら、今回のアルバムの雰囲気にハマった感じがあったので、収録することになりました。
-桃井:「Outsider」は具体的にいつ頃作られた曲なんですか?
木下理樹: 多分2000年か2001年ぐらいに作った曲ですね。結成してすぐに作った曲です。
-桃井:今のメンバーで録音された「Outsider」を聴くと、初期の曲というより、むしろ最近書かれた、今のART-SCHOOLの曲だと感じました。皆さんにとっても、今の自分たちの曲になったという感覚はありますか?
木下理樹: そうですね、再録してよかったなと思います。このミニアルバムの中に入っていても、世界観はブレていないと感じます。
変化する世界観と変わらない核
-桃井:その“ブレてない”部分、結成当初と今とで、ART-SCHOOLとして、あるいは木下さんご自身として、明らかに変わっていないな、というところはありますか?
木下理樹: 表現したい世界観は、ずっと変わっていないですね。
-桃井:表現したい世界観とは、具体的にどういったものでしょうか?
木下理樹: いろんな要素があるので一言では言えないですけど、ART-SCHOOLが持っている楽曲の世界観は、結成当初から今まで、そんなに変化していないと思います。
-桃井:なるほど。ただ、ファンの方々からは“世界観が変わった”という意見もあって。特に歌詞や音に関して、内向的なものから外に向けて発せられるものが多くなったというご意見もいただきました。そういった受け取られ方についてはどう思われますか?
木下理樹: 初期はかなり、内向的、内省的な音楽を作ろうと思っていましたし、明るすぎる曲などはボツにしたりもしていました。でも・・・。もっと開かれて、より自由に表現できるようになりたい、と考えるようになりました。内向的なもの一本だけでやりたくない、と。内向的な歌詞や、いわゆる外にコミットしないような世界観は、いくらでもできるとは思うんですけど、僕らはもうすでにそれをずっとやってきていたから。もうオープンになってもいいんじゃないか、と『Flora』(2007年)ぐらいから考え始めて、それが今に至る、という感じですね。
-桃井:その、気持ちが外に向かうようになってきた具体的なきっかけはあったのでしょうか?
木下理樹: きっかけは、初期のメンバーが抜けて、次のメンバーが入って、ポニーキャニオンと契約してもう一度メジャーでやると、なった時ですね。今まで通りのこと、内向的な部分だけを突き詰めていくというのは、あんまりしたくないなと思って。そこから「あと10秒で」という曲も生まれたし、その後にスーパーカーなどのエンジニアをやっていた益子(樹)さんと知り合って一緒にアルバムを作って。それぐらいの時期ですね、開かれていった方がいいな、と感じ始めたのは。ただ、根本的に持っている暗い部分は消えないんで。開かれていくタイミングはその時期だった、ということですね。
毎週更新の新曲プレイリストについて
We are always happy to accept songs that you would like to add to the playlist, so please send us your information using the contact form: ✉️
BELONGでは毎週新曲プレイリストと更新しています。
プレイリストに追加希望の曲も随時受付ですので、問い合わせフォームから情報をお送りください✉️