最終更新: 2025年7月3日
Penelope Isles(ペネロープ・アイルズ)のジャック・ウォルターのソロプロジェクトCubzoaが、名門Bella Unionより待望のデビューアルバム『Unfold In The Sky』を2025年10月24日にリリースすることを発表した。
Cubzoaは、イギリス・ブライトンを拠点とするミュージシャン兼プロデューサー、ジャック・ウォルターによるソロプロジェクトである。
彼が妹のリリー・ウォルターと共に率いるバンドPenelope Islesは、ダイナミックでサイケデリックなサウンドで世界中のインディー・ロックファンを魅了してきた。
Cubzoaとは
マン島からブライトンへ
ジャック・ウォルターの音楽的探求は、彼の故郷であるマン島から始まった。
マン島は、日本の淡路島くらいの大きさで、道路走行時の制限速度がないため、最も危険なオートバイレースとされている“マン島TT(Tourist Trophy)レース”が開催されている。
イギリスとアイルランドの間に浮かぶこの島で育った彼は、美術を学ぶためにコーンウォールへと移住。
その後、音楽活動の拠点をブライトンへと移し、本格的にその才能を開花させていく。
彼の作る音楽は、実験的なインディー、ポストロック、オルタナティブロックから影響を受けており、自身で作り上げる“ハンドメイド”な質感が特徴だ。
これまでにもBandcampを通じて3枚のEPをセルフプロデュースでリリースするなど、DIY精神に溢れた活動を続けてきた。
Penelope Islesの軌跡
ジャックのキャリアを語る上で欠かせないのが、妹のリリーと共に活動するPenelope Islesの存在だ。
彼らのデビューアルバム『Until the Tide Creeps In』は、その卓越したメロディーセンスと、轟音のファズギターが織りなすサウンドで高い評価を獲得。
2019年だけで100本、合計で150本ものライブを世界中で行い、The Flaming LipsやThe Magic Numbersといった大物バンドのツアーにも帯同するなど、実力派のライブバンドとしての地位を確立した。
しかしその道は平坦ではなく、セカンドアルバム『Which Way To Happy』は、感情的な激動やバンドメンバーの変更といった困難の中で制作された。
そうした逆境を乗り越えて生み出された作品だからこそ、彼らの音楽はより一層、聴き手の心に深く響くのかもしれない。
Cubzoaのプロジェクトは、こうしたバンドでの経験を経たジャックが、改めて自身の内面と向き合うための重要な表現の場となっている。
待望のデビューアルバム『Unfold In The Sky』
ベッドルームから生まれる音の宇宙
本作『Unfold In The Sky』は、ジャックがBella Unionのスタジオに滞在しながら制作された。
Penelope Islesで見せるダイナミックなバンドサウンドとは対照的に、よりパーソナルで内省的な世界が広がっている。
先行して試聴可能な収録曲「Choke」からも、彼の持ち味であるローファイな質感と、心に残るメロディーラインが見事に融合していることがわかるだろう。
それはまるで、彼がキャリアの原点としてきたベッドルームでの音楽制作の風景を、より壮大でカラフルなスケールへと昇華させたかのようだ。
一枚のアルバムを通して、リスナーはジャック・ウォルターという一人のアーティストの脳内宇宙を旅するような体験をすることになる。
待望のデビューアルバム『Unfold In The Sky』は、Tame Impalaが持つ一人で作り上げる音の宇宙に、Rival Consolesのような電子音楽の質感を加え、
イギリス南海岸の波に飛び込んだかのような感覚を呼び起こす作品だという。
フックのあるメロディー、色彩豊かなサウンド、そして感覚に満ちた世界観へと聴き手を大胆に引き込む、まさに彼の集大成と呼ぶにふさわしいアルバムが誕生した。
アーティスト:Cubzoa
アルバムタイトル:『Unfold In The Sky』
リリース日:2025年10月24日
レーベル:Bella Union
収録曲:
1. In 2 Worlds
2. Choke
3. Buckle Up
4. MidAirCollider
5. Lost In You
6. I Dreamed A Beach
7. Turtle
8. Barcelona
9. Chewin’ On My Lips
10. Dance With Me
11. Unfold In The Sky
フォーマット:デジタル、CD、レコード(半透明パープルバージョン)
bandcampで見る
名門インディーレーベル Bella Unionとは

当初は自分たちの作品をリリースするために立ち上げられたが、バンド解散後もレイモンドがその精神を受け継ぎ、数多くの優れたアーティストを輩出してきた。
オーストラリアのDirty Threeを初期に契約し、その後もFleet Foxesのヨーロッパでの成功を後押しするなど、その審美眼は高く評価されている。
Fleet Foxesのデビューアルバムはレーベル初のプラチナディスクとなり、Father John MistyやBeach Houseといった現代インディーシーンの重要アクトを次々と世に送り出してきた。
Music Week Awardsではインディペンデント・レコード・カンパニー・オブ・ザ・イヤーを複数回受賞しており、まさにインディー精神の砦ともいえる存在だ。
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BELONG Media編集部
インディーロックを中心に日本や欧米、アジアの音楽を取り上げる音楽専門メディア。“ルーツロック”をテーマとした音楽雑誌“BELONG Magazine”を26冊発行。
2021年、J-WAVEのSONAR MUSICににゲスト出演。2022年、英語版姉妹サイトA-indieを開設。
編集部メンバーの栄養源は、主にシューゲイザーやドリームポップから得ています。
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