最終更新: 2022年1月23日

The Bohicasインタビュー

これまで僕たちがバンドとしてやってきたうえで1番重要だと思っていることは、自分たちが初めて新しいロックバンドの音楽を聴いた時の感覚を聴き手に感じてもらうことだね。

アーティスト:ドミニク・マクギネス(Vo,G) インタビュアー:yabori 翻訳:Mayumi Yada

-The Bohicasの名前の由来について教えてください。
“Bend Over Here It Comes Again”(かがめ、また来るぞ!※)の頭文字からきてるよ。その言葉に前にThe、後ろにSをつけてバンド名っぽくしたんだ。

※元々軍隊用語で、戦闘時に味方への合図に使われていた略語のひとつ。現在では慣用句的に様々なシチュエーションで使われている。

-バンド結成のいきさつについて教えてください。
メンバーのうち3人は同じ学校に通ってて、12,3歳の頃から一緒に音楽をやってたね。そこからみんなしっかり楽器の使い方を学んで、それと同時に同じような音楽に傾倒するようになったんだ。その時ちょうど2002年とか2003年あたりで、The StrokesやKings of Leon、White Stripes、Black Rebel Motorcycle Club(もっとたくさんいるけど)みたいなインディーバンドが次々と出てきてて、彼らの音楽は自分たちに大きな影響を与えたよ。それとあわせて、The Beatles, The Rolling Stones, Ray Charlesやブルース、ソウルミュージックが好きっていうシブい趣味も僕たちが音楽的につながる要因だったんだ。その数年後にベーシストのAdrianに会って、彼がまた他のメンバーとまったく同じタイプの人間で。元々ベーシストを探してたからすぐに彼を加入させたよ。だからみんなずっと前から知り合いだったにも関わらず、The Bohicasとして本格的に活動を開始したのは2013年の終わりからなんだ。それまではみんな別々のバンドでやってたよ。

-出身はイ-ストロンドンだそうですね。イ-ストロンドンはどのような街か教えてください。
僕はイーストロンドンって過大評価されてると思うな。だけどそれは自分が単にそこに住む余裕がないからジェラシーを感じてるだけかもしれないけど。僕はイーストロンドンの外れのhainaultってところに住んでるんだ。練習はイーストロンドンでやってるんだけど、すごくいい雰囲気なんだ。イーストロンドンには友達もたくさんいるし、いつも楽しい時間を過ごしてる。だけどあそこはちょっと付き合う程度ならいいけど、僕たちが目指すべき場所ではないね。もし君が変なヒゲとか高いスープとかが好きならイーストロンドンを気に入ると思うよ。

-イ-ストロンドンからはBLOC PARTY.等の素晴らしいバンドが出て来ましたが、今はどんな音楽のシ-ンがあるのでしょうか。
なんとも言えないな。ここ最近聴いた中でハマったバンドもいないし。僕が今13歳だったらまた違ったかもしれないけど。だけど新しいバンドの音楽を聴く度、どれもほとんど同じだなって感じてしまうんだよ。無料のライブを観に行ったりしてもね。

-蜂のマ-クがバンドのトレ-ドマ-クになっているようですね。そのマ-クにはどのような意味があるのでしょうか。
蜂は”swarm”用のアートワークで、そこには何の意味もないんだ。アートワークはとにかくクールに見えればと思ってるし、音楽は聴き手に何か感じさせるものであるべきと思ってるよ。

-今回のEPを作るに当たって音作りで工夫した事について教えてください。
このEPの制作だけに限らず、これまで僕たちがバンドとしてやってきたうえで1番重要だと思っていることは、自分たちが初めて新しいロックバンドの音楽を聴いた時の感覚を聴き手に感じてもらうことだね。素晴らしい映画を観た後の感覚にも例えられると思うんだけど。そんな時って映画館を出た後まるで自分がその映画の主役のような感覚になるよね。その感覚を言葉ではっきり定義づけるのは難しいけど、何かしら自分の中できっかけになるものであったり、血が湧き上がる感じであったり、鳥肌がたつ感じであったり、究極的にはお尻を振りたくなるような感じかな。

-”XXX & swarm”のミュ-ジックビデオを観ました。映画のようでとてもク-ルですね。 どうして2曲を繋げてひとつのビデオを作ろうと思ったのでしょうか?
ありがとう。元々は提案されたことで、それはいいアイディアだなって思ったんだ。自分たちでストーリーについての構想は持ってたんだけど、2つの曲をつなげるって発想はなかったな。撮影はフランツ・フェルディナンドのサポートをしてたイビザ島でやったんだ。ライブの後の2日で撮影したよ。溢れるほどアイディアがあったし、撮影を助けてくれる素晴らしいスタッフにも恵まれたよ。ほんと素敵な経験だったし、今でもみんな気に入ってくれてるみたいだね。これ以上の好反応はないよ。ほんと勇気づけられるよ。次はもっといいビデオをつくらなくちゃいけないね。

-ファンのみんながあなたたちのアルバムを楽しみにしていると思います。未来のあなたたちのアルバムはどのようなものになりそうですか?
これまででもっともいいものになりそうだよ。もうすぐレコーディングを終えるところなんだ。

-今回BELONGでは夏フェスを特集します。あなたが参加した夏フェスで忘れられない光景があれば教えてください。
数年前、Latitude Festivalでガゼボ(あずまや)が宙に飛んでいるのを見たよ。ちょうどテントの上の地面から10フィートくらいのところでね。どうやら風が吹いてその風にのってしまったみたいなんだ。正直僕のフェス体験ってつまらないんだよ。だいたいの思い出が生ぬるいビールが詰まった箱に、寝不足、火みたいな匂いって感じかな。

-The Bohicasのル-ツに当たるアーティストについて教えてください。
The Beatles, Ray Charles, Arthur Alexander, Queens Of The Stone Age, Oasis, Arctic Monkeys, The Beach Boys, Chuck Berry, Iggy Pop, Jimi Hendrix, The Strokes, Kings Of Leon, The Kinks, Link Wray, Marvin Gaye.

『EP』

【BELONG Magazine Vol.8はThe Bohicasのインタビュー掲載】
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