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このアルバムでは悲しみについて扱ってもいるんだけど、それよりももっと怒りや苛立ちについて歌ってるね。ラブソングでさえも怒りを表現してる。今僕たちのいる場所に来られたことは本当にラッキーだと思ってるけど、満たされていたり平穏だということじゃないんだ。人生って不思議だよね。だから僕たちはこの不思議な人生を表したようなアルバムをつくりたかったんだ。


アーティスト:Jonathan Pierce(Vo.) インタビュアー・翻訳:Mayumi Yada

-ドラムスの成り立ち、歴史について教えていただけますか?
Jonathan:僕たちの歴史はとても長くて書き切れるようなものじゃないんだ。話そうとするとものすごく長い時間がかかるし、しかも多分落ち込んでしまう。だからジェイコブと僕は少年の頃に出会って、そこからずっと『Encyclopedia』みたいなレコードを作り続けてきたんだとだけ言っておくよ。僕は運命なんて大げさなものは信じてないけど、それに近いものはあると思ってる。それが僕たちに起こったってことだよ。ある意味魔法のようなものだね。ずっと昔から一緒にレコードをつくってきて、すごく特別なものを見つけたと思ってる。まだまだこれから何年もかけて見つけることもあるだろうね。

-ニューアルバムを『Encyclopedia』という名前にした理由について教えてください。
本当に美しい言葉だと思う。僕たちがバンドとして何かを決めるとき、時には美しいと言うことだけで十分だったりする。なぜならばこの世の中は醜いもので溢れているから、少しでも美しくて愛らしいものを啓発するものが良いと思ったんだ。百科事典は、この世にあるあらゆる題材について書かれている。そして僕らも今作では新しいものを発見し、学び、さまざまなアイディアやメッセージを表現している。まさに僕らにとっても新しい章に突入するような気持ちだし、音楽的にも人間的にも新しい旅に出るような気持ちだったんだ。

-このアルバムを聴いて、歌詞に出てくる”僕達”、”僕”、”君”といった言葉はアルバムを通してすべて同じ人物を指していてそれぞれの曲が集まって”僕達”についての大きな1つの物語をつくっているように感じました。また歌詞は愛についての暗い側面、例えば別れの悲しみや誰かを愛することに対する恐れについて表現されていると思いました。このアルバムでどのようなことを表現されたかったのでしょうか?このアルバムのコンセプトについて教えてください。
このアルバムはとても自由なアルバムなんだ。僕たちのバンドはジェイコブと僕で始まり、それが4人になってまた2人に戻った。その道のりでたくさんの新しい仲間を得たり失ったりしたよ。僕たちは人間関係というものが苦手で、どうやったら他のみんなの様にうまく生きられるのか分からなかった。だからこのアルバムでは人と繋がったり、人を幸せにしたりすることの代わりにとにかく自分たちの言いたいことを言って、自分たちの出したいサウンドを出すようにした。なんのルールもつくらずにね。もちろんこのアルバムでは悲しみについて扱ってもいるんだけど、それよりももっと怒りや苛立ちについて歌ってるね。ラブソングでさえも怒りを表現してる。今僕たちのいる場所に来られたことは本当にラッキーだと思ってるけど、満たされていたり平穏だということじゃないんだ。人生って不思議だよね。だから僕たちはこの不思議な人生を表したようなアルバムをつくりたかったんだ。

-このアルバムはこれまでにドラムスが出したどのアルバムよりもダークでディープな雰囲気を持っていますね。曲作りにあたって何か心境の変化があったのでしょうか?
僕たちはとにかく”新しいビーチ・ボーイズ”や”新しいザ・スミス”とかって呼ばれることにうんざりしてたんだ。だからそのどっちの方向性からも遠いものをつくりたくて。どちらかと言えば僕たちは元々暗い人間だと思うよ。だからリアルな人生で色々とうまくやれないんじゃないかな。だから新しいアルバムは本当の自分たちの姿ではあるんだけど、これまでそれを自覚するほどの認識や自信がなかったというか・・・。だけどより暗く、深いところへ向かうのはエキサイティングだよ。もし今作を前の2枚みたいなサウンド、もしくはこれぞドラムスみたいなサウンドにしようとしてたら完成させられなかっただろうね。もうそういうサウンドには死ぬほど退屈してたから。ジェイコブはゴージャスかつダークでシンセっぽいアルバムを作りたいと思ってて、僕はガレージっぽいのが作りたかった。それでその2つの要素を混ぜ合わせた結果、新しくて特別なアルバムができたんだ。

-リードシングルの「Magic Mountain」は特に緊張感のある雰囲気を持っていますね。どこかJoy Divisionを彷彿とさせます。この曲は今までのドラムスにはなかったような曲ですが、この曲をつくった背景を教えてください。
スタジオに1人でいて、すごく苛立ってた時だったな。その年はバンドのメンバーやマネージャーが去ったり、自分の人生においてすごく大切な人との別れがあって辛い1年だった。本当に孤独で彼氏のことを考えてたんだけど、彼が自分にとってどれほど重要な存在だったか、自分を理解してくれる唯一の存在だったか、自分をまるで映画の登場人物のような気持ちにさせてくれていたか。それで自分がどれたけ深く彼に愛されていたか気づいたんだ。もうそれは他の人たちには不公平なくらいに。まさにその瞬間、自分を守ることについての曲をどんな犠牲を払ってでも書こうと思ったんだ。何か良い事のために戦うような。あの時バンドにはそういう想いが溢れ出てた。ジェイコブと僕はいつも自分だけで少数派だと感じてた・・・。いつも誤解されて叩かれて。だから「Magic Mountain」は自分たちにとっての安全な場所っていう意味でもあるんだ。一緒に魔法を使ってかすかに光り輝くだけのごみみたいなものから何かを生み出す場所というか・・・。

-このアルバムはジョナサンとジェィコブの2人でレコーディングをされたんですね。2人でレコーディングをすることについてこれまでと何か違いや難しさはありましたか?
そうだな、さっきも答えた通り、元々ジェイコブと僕は違うことをしたくて、それを両方混ぜ合わせてやることにしたんだ。ダークでシンセの音が入ってて、そこにガレージっぽいギターサウンドが入るっていう風にね・・・。元々は昔から相性のいいとはいえない2つのジャンルの組み合わせなんだけど、一緒にしてみたら太陽の色に光るリングみたいに輝いたんだ。そう感じたよ。安全の保証されたものすごい冒険って感じだね。

-私は2010年のサマーソニックであなた達のライブを観ました。ジョナサンのダンス姿がとても印象的でとても好きでした。なのでこのアルバムをライブでどう表現するかとても楽しみです。
もうライブをやってるんだけど、特別なものになるよ。今は新しいアルバムを出してて、サウンドも変わってるからから2010年と同じものにはしないよ。全然進化してないライブをやるような恥ずかしいことはしたくない。

-今聴いている音楽やお気に入りのアーティストがいたら教えてください。
まさに今は『Encyclopedia』しか聴いてないよ。だけど今Beverlyってバンドと一緒にUSツアーを回ってて。それっていうのはつまり僕たちが気に入ってるバンドだってことなんだ。みんな聴いた方がいいよ。アメリカの高校みたいなサウンドなんだ。

『Encyclopedia』

【BELONG Magazine Vol.9はThe Drumsのインタビュー掲載】
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