最終更新: 2015年5月28日
5月20日(水)、ROUGH TRADEの新人バンド、GIRL BANDの日本独自企画CD-R盤「The Early Years EP」が100枚限定で発売された。しかも東京のDIGAWEL 1、大阪のFLAKE RECORDSのみで販売。東京は完売。大阪も先日、完売したそうだ。
彼らの曲を聴いて、もしくはMVは見て「これだよ!ROUGH TRADE!」と思った人も多いはず。STROKES以降、ガレージロック寄りのバンドのリリースが多かったが、ご存知、ROUGH TRADEは本来パンクのインディレーベルである。この看板を再び思い起こさせる意味でも、GIRL BANDは十分な存在だ。
シンプルなドラムにアナログ感たっぷりのノイズギターが絡み合う1曲目「Lawman」と2曲目「De Bom Bom」は、レーベルの先輩でもあるTHE POP GROUPやTHE FALLを連想せずにはいられない。かと言って、80年代リバイバル一色に陥るわけではなく、アンサンブルの構成や音圧のコントロールで現代的な部分も覗かせてくる。このバンランス感覚、時代を交差する才能に、「新しいものも古いものもすべて真新しい」世代による音楽のリアリティを感じる。
ポップミュージックが全盛なメインストリームの中で、シリアスなパンクは、コペンハーゲンのICEAGEが突出していたが、このGIRL BANDとSUBPOPのMETZがさらに面白くしてくれそうだ。
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【GIRL BAND】
アイルランド・ダブリン出身の男性4人組。JESUS LIZARD,JAMES CHANCEからの影響を語るノイズパンクバンド。2011年に結成され、1年後には地元インディレーベルANYOTHER RECORDSからEPとアルバム「France98」をリリース。この時点で耳の早いインディロックファン、メディアを中心に全英で話題に(この2作品は現在でもBandCampでFree Download可能)。2014年にEP盤を3枚リリース。同年12月にはROUGH TRADEと契約し、2014年のEPを編さんした12″LP盤「THE EARLY YEARS」をこの4月にリリースした。2015年末にはアルバムをリリース予定。「バンドに女の子はいないの?」がインタビューで鉄板のつかみネタ。ネオ・グランジ枠に入れられるのを特に嫌う。
【Writer】TJ(@indierockrepo)
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