最終更新: 2020年5月6日

大阪を拠点に活動中のシンガーソングライター、パルプンテのコンポーザーである寺内将明がデビューアルバム『お米(弾き語り盤)』と『お墓(多重録音盤)』のフリーダウンロードを開始した。

『お米』と『お墓』

寺内将明アーティスト写真

フォークシンガーとしての寺内将明の世界観が直に伝わる弾き語りの作品『お米』、ドラムンベース・サイケデリック・ロック等の音楽を融合させたアルバム『お墓』のどちらも聴き応えのある作品となっている。

両作に寄せて、 角舘 健悟(Yogee New Waves)、 村井守(元 銀杏BOYZ)、田中 幸輝(空きっ腹に酒) からメッセージもあり。また両作は岐阜の音楽レーベル“Tanukineri”のBandcampよりフリーダウンロードにて配信される。

コメント

角舘 健悟

寺内と出会ったのは、丁度一年前くらいの賑やかな大阪のライブハウスだった。

YOGEE(Yogee New Waves)はツアーの途中で大阪CONPASSでライブをしていて、そのときに寺内は遊びにきてくれたのよな。

それから不思議な縁で何回か会ったり一緒に弾き語りをしていくにつれて、彼の歌とか歌詞を噛み砕いては彼に連絡をとったりしながら、寺内という人間をじんじんと理解していった。

僕が音楽に魅力を感じる時に重要視するところが「人間性」で、これはどんな表現や芸術、映像であれ重要で欠かせないものだ。

ここの部分が欠けている他の人間性や人生に思いを寄せてるアートは少し残念さを感じてしまうし、魅力を感じないんだよ。

アーティストや表現者という言葉がライトに感じるこの世の中で、どれだけ自分のストーリーや人間性を表現できるか、これって本来のアートの概念に近いんじゃあないだろうか。

寺内の表現の大好きなところはそういうところなんだろうな。

リアルを歌詞にするなんて、恥ずかしくて恐ろしい事のように感じてしまうCOOL JAPAN(皮肉)で君はアートの本来の概念に近づいてる。

寺内っていう人間をそのまま音楽にしたような。寺ちゃんの感情を音にかえたようなものとともに寺内っていう人間の説明書を読んでるような気分になれる。

人の汚さも一緒に愛せてしまう君の人間性はずっと大事にしたら良いと思う。

次はなにか一緒につくろうね。

PS:
あとで書き記したかったことがある。

死んだ父さんの曲である「とーさん」を歌うお前もとうとうその父さんになるのよな。

その無料じゃ手に入らない気持ちを、リアルと共にどう作品に落とし込むんだろうな。なにか必要なことがあったらゆってちょうだいね。

「大切なものは大切に作っててめぇで守る」これ大事よ。角舘 健悟(Yogee New Waves)

村井守

前に三鷹でライヴがあるからと寺内くんから連絡をもらい、三鷹「おんがくのじかん 」ではじめて彼が歌うところを観た。

気持ち良さそうに歌ってる彼の声はぬけが良くて、確かに気持ち良くて、滑稽で確かな生活の歌をうたってて、カフェライヴにひとりきりで観に行った僕は声を出して笑った。

大阪で酒も呑んだ。

通天閣の側にある赤提灯の居酒屋でちっさいテーブル囲んで、なにがあったか顔をアザだらけにしたヘベレケの彼とへらへら笑いながら焼酎を呑んだ。

気のいい関西の兄ちゃん。へらへらぼっちゃん。笑顔が可愛くて、呑んでるときの彼はスパッドみたいな。

うわー、懐かしい。トレインスポッティング。96年。そんな風な印象だった。

そのときの僕はバンドを辞めようと思っていたときで、そのときに出逢ったのが寺内くん。それから久しぶりに連絡が来て。

寺内くんに子供が出来たって。メールで、おめでとう!って言って。

そのあと、寺内くんの最初のアルバムが出来たって連絡をもらった。

そんとき僕は12年付き合って結婚した奥さんとお別れしたばっか。実ははじめての彼女だったから離婚よりも、失恋の方がでかかった。

恋愛をしていたんだと思う、たぶん。

歌のなかにもうひとつの歌があって、孤独を笑えるような彼の歌は本物だと思う。

どうしようもなく平凡な生活なんだと思う。かれも。ぼくも。

恋なんてどうせ大したことないし、アルバム作ったからって世界は変わらない。けど歌ってる彼そのものが魅力的で、彼の最初のアルバムは僕の世界にけっこう影響を与えていた。

96年から20年経ったけど、僕はやっぱりそんな音楽が好きだ。

恋したい。

寺内くん、ステキなアルバムをありがとう。村井守(元 銀杏BOYZ)

田中 幸輝

リアルって痛い。

肌触りのあるメロディーが言葉の「痛さ」を身体に染み込ませてくる。

決して人間賛歌ではないが、かと言って安っぽい絶望でもなく、

現実を真っ向から見つめた時に見える人間の弱さやエゴや憤りをそのまま書き殴って責任とらんとまた酔っ払っとるがなお前アホか。

生きるってギャグやね。

もしくは壮大なノリツッコミ。

これ聴きながら車に轢かれて死んだら、それはそれでドラマチックでええね。

ええことあるかいな。

人生の挿入歌にどうぞ。田中 幸輝(空きっ腹に酒)

リリース

『お米(弾き語り盤)』
収録曲:
1.とーさん
2.さわ
3.にゃんとかにゃるさ
4.逃げ猿
5.マスクマン
6.たのしい
7.23時59分
8.誕生日
9.弁天町へ帰れない
10.たんたかたん
11.信号
12.未来は今

『お墓(多重録音盤)』
収録曲:
1.未来は今
2.信号
3.誕生日
4.弁天町へ帰れない
5.さわ
6.にゃんとかにゃるさ
7.マスクマン
8.たのしい
9.死にかけた

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