最終更新: 2020年12月6日
今年のフジロック ROOKIE A GO-GOに出演しただけでなく、SXSW2016への出演も決定したTempalayがMac DeMarco の元ギタリスト Homeshakeを日本に招き、奇跡の共演が実現!それを記念して両者に対談をセッティングした。どうしてTempalayは彼らを日本に呼んだのか?実は大の親日派だったHomeshakeの素顔とは?
【アーティスト】Homeshake : Peter Sagar(Vo./Gt)、Tempalay:小原綾斗(Vo./Gt)、竹内祐也(Ba)、藤本夏樹(Dr)、インタビューまりりん、通訳:Amy
-まず今日のTempalay &Homeshake来日公演への意気込みを教えてください。
Peter:すごくワクワクしてるよ。今日は超クールなGIGだから。
竹内:緊張してるんでしょ?
Peter:もちろん。スーパーナーバスだ(笑)。
竹内:Me too(笑)!
小原:Peterを呼ぶっていう突発的に出た言葉が実現してワクワクしてますね。だからまだ夢見心地です。大ファンなんで。
竹内:一緒にできることが嬉しいです。
Peter:僕もだよ。
小原:夢が叶った。
Peter:もっと大きな夢見た方がいいよ(笑)。
小原:確かに(笑)。
-なぜHomeshakeを呼ぼうと思ったのでしょうか。Peterは声をかけられてどのように思いましたか。
小原:同世代で、カナダのインディーシーンが好きだったんで、どうしても呼びたかったんです。
Peter:2015年1月に会ったきりだったんだけど、いきなりこうやって呼ばれて、いい意味でショックを受けたよ。
-お互いの最初に対面した時の印象を教えてください。
Peter:初めてTempalayのみんなに会ったとき、彼らが「僕らはテンパレーイ!!!!!!」ってずっと言ってて何なんだろう?って思った。でもすっごく楽しかったよ(笑)。
小原:Peterは超でけぇと思った。そしてすごく良い人(笑)。
【BELONG Magazine Vol.14はTempalay×Homeshakeが表紙でインタビューを掲載】
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-最近、日本の若手のバンドと話すと必ずMac DeMarcoやHomeshakeの名前が出てくるのですが、そのような現状を知っていましたか。
Peter:今までは反響や口コミをちゃんとチェックしてたけど、今は疲れちゃったから何もしないようにしてたんだよ。だからそれを聞いてびっくりした。
-音楽を取り巻く環境は日本とカナダでは異なると思いますか。
Peter:カナダはすごく寒くて広い国だけど、日本は小さくて東京に密集しているのがまず違うし、カルチャーが全然違うからそこも違う。でもどっちも素敵だよね。
竹内:違うってどう違うんだろう。カナダってライブするとき、やっぱりお金かかるの?
Peter:カナダはプロモーターの会社の人がライブハウス代を払ったりするけど、基本的にアーティストは何も払わないよ。
竹内:やっぱそうだよね。日本は最初、バンドがお金払うからね。
Peter:そんな馬鹿な!
小原:カナダとアメリカの音楽事情や環境って似てますか?
Peter:ほとんど一緒かな。一応カナダのミュージック、アメリカのミュージックって分け方はあるけど、隣だからそういうのはほとんど関係ないね。
小原:日本は海外から流れてくる音楽しかないので、育ち的に僕たちは全てカナダとかアメリカの真似事でしかない。その点カナダで生まれたものがあるっていうのが、日本の音楽環境と全く違うと思う。カナダで生まれた音楽があって、それがちゃんと育ってるっていうのが根本的に違うと思います。
藤本:日本にも演歌があるっちゃあるけどね。
小原:演歌はもともとは韓国から来たって説もある。だから日本で派生した音楽ってない。
Peter:本当に?琴はどうなの?琴や太鼓はどこから来たの?
小原:それは楽器だから音楽のジャンルではないかな。
Peter:そっか。僕のお父さんが和太鼓をやってたんだ。Yellow Magic Orchestra(YMO)や坂本龍一も知ってるよ。
小原:山下達郎も好きなんだっけ。
Peter:そうだよ、日本には彼らがいるじゃん。
小原:YMOもアメリカの音楽に影響されてるからなぁ。
Peter:それを日本でYMOがもっと良くしたよね。
竹内:Peterは優しいね(笑)。でも日本の音楽ってどうやって聴くの?
Peter:カナダはレコードがとても高いから、全部インターネットで買って聴いたんだ。
竹内:そうなんだ。レコード1枚いくらくらい?
Peter:日本のCDを買う時は4000円くらいかな。
小原:日本で買ったほうがいいよ。そこのディスクユニオンで。
竹内:俺も輸入盤でTame Impalaのアルバムを買ったわ。5000円もしたけど。
Peter:超高いね。あんまり新しいのは買わないで古いやつを買ってるけど、カナダだったらTame Impalaは20~25ドルだよ。
竹内:日本の半額くらいか。
Peter:アメリカで制作するから余分な輸送代がかからないからね。
小原:アナログはCDよりも好きですか?
Peter:CDはあんまり持ってなくて、今持ってるレコードプレイヤーが壊れてるからずっとヘッドホンから聴いてる(笑)。
竹内:ってことは全部インターネットで聴いてるの?
Peter:そうだね(笑)。
https://www.youtube.com/watch?v=Ac7cXfDWRr4
-TempalayはHomeshakeの音楽のどういう部分が好きなのでしょうか。またPeterはTempalayの音楽のどの部分が好きか教えてください。
小原:4歳からピアノやってたっていうし、クラシックやジャズとかのいい音楽を聴いて育ってた人間が、中学校で急にロックやヒップホップに出会っちゃったみたいな音楽。
Peter:わーお!いい表現だね。
小原:とにかく2枚目の『In the Shower』はギタリストとしても本当にすごくて。コード感やフレーズとか、本当にどうやって思いつくの?
Peter:ギターを持って弾いたらできちゃう。
小原:ジーニアス(笑)。
Peter:映画を観てる時に何も気にしないで弾いてるとき時とかに「お!いいな!」って。
小原:メロディーは後からのせる?
Peter:うん。そのあとまた色々と考えるからね。
竹内:天才!
Peter:いやいやそれはありえないよ。
小原:Homeshakeをやる前にMac DeMarcoのギターとして聴いてたから、その時点でギタリストとしてやばいなと思ってました。
Peter:Mac DeMarcoのサポートでやったとき、最初はみんな下手過ぎて、もう7か月分のツアー決まってるのにどのライブをやってもやばい!って思ってたから。最初はめっちゃ下手だったんだよ。ツアーをやるごとに良くなってったんだ。だから最初から良かったわけじゃない。Macのサポートも楽しかったよ。
小原:ぷぁーんぱぱぱぷぁーん♪これがはじめて聴いたHomeshakeの曲(笑)。
Peter:Tempalayの曲はYoutubeにアップしている1曲しか聴いたことないんだけど、ハッピーだし、空気感が気持ち良くて好きだよ。
小原:Thank you!
竹内:今日は俺らのライブも見てね。
Peter:もちろん、友達だからね。
-日本で何をしたいですか。
Peter:色んな人に会って新しい場所に行きたい。あとは色んなものを食べたいね。
竹内:ラーメンでしょ。
藤本:福岡行くんだったら、豚骨ラーメンがおいしいよ。
Peter:ラーメンエブリデイ!
小原:寿司は?
Peter:寿司とお餅アイスクリーム(雪見だいふく)!おにぎり、インスタントラーメン。セブンイレブンのおにぎりが1番おいしいよね。カナダやアメリカのセブンイレブンはカスみたいなのしかない(笑)。
小原:アメリカのセブンイレブンてピザあるよね。肉まんみたいな感じで。
Peter:ピザもゴミだよ(笑)。全部まずい。日本のご飯がおいしすぎてびっくりした。
竹内:金沢に行ったら金沢牛を食べるといいよ。
Peter:金沢は海が近くにあるところに行きたいな。それと兼六園。彼女が日本庭園が好きなんだ。
-Tempalayは日本でおすすめしたいことはありますか。
小原:有名なかぼちゃのオブジェがある香川県の直島が良いかな。ちょっと遠いけど福岡に行くなら途中に寄れると思う。
藤本:(直島の画像を見て)え、これやば!こんなにかぼちゃが並んでるの?
小原:あとは高知の僕の実家。僕のおばあちゃんの鰹のたたき。
藤本:カップヌードルミュージアムは?
Peter:カップヌードルミュージアム!?わー!それいいね!
竹内:横浜だから近いし、行って自分の好きなスパイスとか具をチョイスしてオリジナルのヌードルを作れる。
Peter:それ見たことあるな。
竹内:『Midnight snack』のジャケだもんね。
-普段は何をして遊んでいますか。
Peter:家でゆっくりするのが好きかな。彼女がシェフで僕がサポートするんだ。他には映画を観たり、特に何もしないでいるね。
藤本:静かに過ごしてるんだね。
小原:Mac DeMarcoと遊んだりします?
Peter:ニューヨークに行ったら、必ず遊びに行くね。池の上に家があるんだよ。
藤本:何かのPVで使ってたよね。
Peter:「Another One」のやつかな?あれは裏庭だね。いい場所でしょ。
小原:Mac DeMarcoと遊ぶのいいな。僕らはスタジオにいるか酒飲んでるか。
竹内:主に酒飲んでます。
Peter:パーティボーイズだね(笑)。
藤本:今日はパーティだからね。練習しながら酒飲みだしたら終わりだよね。常に飲んでる(笑)。
竹内:練習の時は飲まないようにしてます(笑)!あとは友達のライブを見に行くよ。それはもう遊びの感じだよね。みんなに会えちゃうしね。
Peter:モントリオールにも何個かライブハウスがあって遊びに行ってたんだけど、行き過ぎて最近はあんまり行ってないや。ちょっと仕事っぽくなっちゃうし。
竹内:昨日から発言がおじいちゃんだよ。
-Peterは宅録に興味があるようですね。どうして宅録を始めようと思ったのでしょうか。
Peter:テレビを観るよりも宅録をしているほうがずっといいなって思ったのと、宅録する機材がいっぱいあってやろうと思ったらすぐできちゃうし、それとセラピーみたいなものかな。宅録をしていると癒されるっていう。SNSでケータイをいじるよりもクリエイティブになってるほうが自然なんだ。
-Tempalayはいかがですか?
藤本:僕らの場合、宅録というかスタジオで自主制作してますね。
竹内:Peterは宅録でデモを作るって言ってたけど、俺らはスタジオで自主制作するしか方法がなくて。でも自分たちで時間を自由に使えるから、一人よりもアイデアが出やすいっていう良いところもあって。家で音楽を作ってるわけじゃないから、宅録してるって感じじゃない。Homeshakeがやってるんだから、俺らも自分たちだけでレコーディングできるんじゃないかって思った。
Peter:スタジオでレコーディングするとすごくお金かかるし、機材のセットもあるから、友達の家のスタジオ借りて、貸してもらう代わりにビールをごちそうしているよ。
竹内:やっぱりみんなリアルなんだ、お金とかそういう問題が。
小原:宅録ってアナログ機材にこだわってる人もいるよね。確かにそういう人たちに憧れてはいるけども、僕らちっちゃいパソコンしかないから。日本で宅録にこだわってるアーティストってあんまりいないんじゃないかな。Soundcloudで上がっている音源って、それこそみんなただお金がないっていう。むしろそれがかっこいいねって言われる時代になったからというのもあるけど。できるなら200億くらいかけて録りたいよね。
-それでは最後に互いに聞きたいことはありませんか?
竹内:それは俺らだけの話にするよ。みんなには教えない(笑)。
藤本:どんな手段で音楽を探してるのか知りたい。
Peter:インターネットと友達かな。
竹内:何のサイトなの?
Peter:Tiny Mix Tapesだよ。変なラップやポップミュージックじゃなくてインストの方が好き。すごくいいサイトだから是非チェックして。
竹内:世界の音楽が載ってるの?
Peter:うん。シカゴとかその辺がベースになってる。
竹内:OK!チェックします!
https://www.youtube.com/watch?v=QBkiB4NCPRg
【リリース情報】
SPACE SHOWER MUSIC (2019-06-05)
売り上げランキング: 3,549
収録曲:
01. 21世紀より愛をこめて
02. のめりこめ、震えろ。
03. そなちね
04. 人造インゲン
05. どうしよう
06. 脱衣麻雀
07. Queen
08. THE END (Full ver.)
09. SONIC WAVE
10. 未知との遭遇
11. 美しい
12. おつかれ、平成
売り上げランキング: 17,653
収録曲:
01. 誕生
02. 素晴らしき世界
03. どうしよう
04. テレパシー
05. SONIC WAVE
06. THE END
07. Last Dance
08. カンガルーも考えている
Pヴァイン・レコード (2017-08-30)
売り上げランキング: 14,013
収録曲:
1. TIME MACHINE
2. 新世代
3. かいじゅうたちの島
4. 革命前夜
5. 夏の誘惑
6. my name is GREENMAN
7. ZOMBIE-SONG feat. REATMO
8. made in Brazil
9. インスタントハワイ
10. 深海より
11. San Francisco
12. 革命
13. それじゃまた
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