最終更新: 2023年4月2日
ナルバリッチ(Nulbarich)は、JQ(Jeremy Quartus)が以前のバンドが解散した後、シンガーソングライターとして経験を積み、メンバーが合流できるタイミングで結成した音楽プロジェクトである。
彼らの1stアルバム『Guess Who?』は、まだ誰も知らない状態からのスタートという意味が込められている。
“Nulbarich”という名前にこめたJQの想いとは!?(2023年4月2日追記)
目次
ナルバリッチ(Nulbarich)とは
ナルバリッチ(Nulbarich)は今、Mステや武道館、果てはさいたまスーパーアリーナワンマンまで決定し、アネッサ、ホンダなどのCM曲で話題になっている。
ちなみにNulbarichはよく“ヌルバリッチ”とよく検索されているが、正しい読み方はナルバリッチである。
そして最近ではTVアニメ『キャロル&チューズデイ』でオープニングテーマの「Kiss Me」はNulbarichが書き下ろした曲が採用されるという、曲提供でも才能を発揮している。
またNulbarichのフロントマンであるJQ(Jeremy Quartus)は「ザ・プレミアム・モルツ」の新CM「夏の神泡」で「I wanna be loved by you」をカバーしており、こちらも話題に。
ナルバリッチのメンバー
Nulbarichのメンバーは、パフォーマンスによってメンバーを変えていると発表しているが、実際はJQと仲の良い友人と演奏しており、通常は5~6人編成でライブを行っている。
また、メンバーの詳細は公には発表されていない。
JQは幼少期からピアノを始め、吹奏楽で打楽器を演奏した経験を経て、中学生の頃にバンドを結成した。これが現在の音楽活動に繋がっている。
ナルバリッチの音楽スタイルと影響
ナルバリッチの音楽スタイルは、洗練されたグルーヴとメロディー、そしてリーダーJQの特徴的なボーカルが挙げられる。
彼らは、自分たちの音楽を”NEW SOUL”と呼んでおり、ソウル、R&B、ファンク、ジャズ、ロックなど、多様なジャンルやアーティストから影響を受けている。
海外では、Stevie Wonder、Jamiroquai、John Mayer、Bruno Mars、国内ではSuchmosやAwesome City Clubなどが挙げられる。
ナルバリッチインタビュー
このインタビューではシングル「Hometown」が公開された直後、Suchmos(サチモス)と比較される事の多かったナルバリッチ(Nulbarich)の正体に迫った内容。
なぜNulbarichは正体を明かさないのか?フロントマンであるJQ(Jeremy Quartus)に聞いた。
アーティスト:JQ(Jeremy Quartus) from Nulbarich インタビュアー:yabori
-それではナルバリッチ結成のいきさつから教えてください。
JQ(Jeremy Quartus):もともと僕自身がバンドをやっていたんですよ。そのバンドが解散する事になって、次に組む時までに僕がボーカルとしてスキルアップして、シンガーソングライターとして経験を積んだ後にいずれはまた組もうと思っていて。それとせっかくバンドを組むならこの人たちとやりたいというのがあって。だから自分が経験を積んでバンドを始めても良いと思った時とメンバーが合流できるタイミングが重なって今になりましたね。
-以前やられていたバンドではどのような音楽をやっていたのでしょうか。
ジャンルは様々なんですけど、コピーバンドだったり、普通のポップスをやったりしていましたね。
-Nulbarichはメンバー構成など謎に包まれていますが、どうしてこのようなスタイルで活動しているのでしょうか。
そもそも謎にしているつもりはないんですけど、メンバーが固定ではないというのがあって。そうなると毎回ビジュアルが違うじゃないですか(笑)。なのでキャラクター(ナルバリ君)でいこうって話になって。そうすると謎のバンドみたいになっちゃいました(笑)。
-どうして固定メンバーではなくて、その都度メンバーを変えているのでしょうか。
今は固定メンバーになってきつつあるんですけど、その時に合った人とやりたいのがあって。バンドってメンバーが変わるとグルーヴも大きく変わるじゃないですか。そういうのを上手く状況に応じて、アコースティックならこのメンバーとか。音源では再現できないものをバンドで表現したいと思っていて。その時にベストだと思うサウンドを作り込んでステージに持って行くっていうのが良いと思っているんで、バンドメンバーは固定ではなくて演奏形態に応じてベストメンバーを揃えるようにしていますね。
『Guess Who?』の意味
-アルバムタイトル『Guess Who?』にはどのような意味があるのでしょうか。
まだ誰も知らない状態からのスタートというのもあって、『Guess Who?』というタイトルにしました。このタイトルの意味は“誰だ?”って意味なんですけど、このアルバムを引っ提げて聴く人に向けて自分たちは“誰だ?”と言っているイメージです。
-英詞と日本語詞を織り交ぜて歌っていますが、どうしてこのような歌い方をするのでしょうか。
ビートにのりやすい事と表現が直接的にならないことを意識したので、耳当たりの良さを重視したんですよね。言葉で伝えたくない訳ではないんですけど、直接的な表現をすると音楽が崩れる事もあるんじゃないかと思っているので、そこのバランスをとりたいと思ってこのスタイルになりましたね。
-それでは歌詞について伺いたいと思うのですが、JQさんの書く歌詞はありふれた日常の豊かさについて歌っているように思います。どのような事を考えて歌詞を書いているのでしょうか。
普通に生活を送っていて、歌詞を書く時以外は細かい日常にあまり目を向けることがなくて。でも書くと振り返る事ができるんで自分自身が感じている事や忘れがちな事とか、こういう事があったら幸せだなって事を思い返しています。日記だったり理想だったり、そういう事を文字に起こすと自分が表れるんだと思って。小さな幸せを日々感じれる人間になっていたいという理想もあり、こういう事が歌詞になってたんだと思います。それと僕はブラックミュージックが好きなんですけど、R&Bは歌っている範囲が身近な事が多くて。そういう部分も影響を受けているんだと思います。
-ブラックミュージックだとどういった音楽が好きなのでしょうか。
ヒップホップやR&B、アシッド・ジャズが好きでジャミロクワイやマルーン5、ジム・クラス・ヒーローズが好きですね。ソロアーティストだと特にファレル・ウィリアムスが好きなんですよ。彼はトラックメーカーやプロデューサーとしてはもちろん、人間的にも尊敬していますね。
-そうなんですね。ファレル・ウィリアムスの魅力はどのようなところにあると思いますか?
色んなプロデューサーがいますけど、その中でもファレルは遅咲きだったなという印象があって。元々トラックも素晴らしかったんですけど、癖があるものを作っていて、当時はそれが評価されてなかったんですよ。でもN.E.R.Dの流れからソロで出てきて、彼自身が業界のスタンダードになったっていう。だから彼の成り上がりって行った所と諦めない所が好きでリスペクトしています。日本だとMr.Childrenもそうですけど、山下達郎も聴きますね。だからブラックミュージックばかり聴く訳ではないです。
-日本のバンドだとSuchmosと比較されることが多いと思いますが、彼らの音楽を意識したり、音楽性が近いなと思ったりする事はありますか?
それは一回も思った事ないですね。逆に僕らからしたらタワレコで一緒に並べてくれる事がありがたいですね。僕らやSuchmosを始め、ブラックミュージックがルーツにあるバンドに追い風が吹いているのは感じますね。
Null(ヌル)とRich(リッチ)
-それではNulbarichのバンド名の由来について教えてください。
今までに存在しないバンド名にしたいと思っていて。で、Mr.Childrenみたいに“Mr.”と“Children”が相反する言葉で繋がっているような名前が好きなので、Nulbarichっていう“Null(ヌル)”と“But(バット)”と“Rich(リッチ)”の単語が相反する言葉で繋がって造語になっているものにしました。“Null”というのがいわゆる何もないという意味だけど、満たされているという意味を込めてNulbarichという名前にしました。
-どうして“ゼロなのに満たされている”という意味を込めたバンド名にしたのでしょうか。
音楽というもの自体に形がないのと、耳当たりが良い名前にしたいと思って。さっきも名前が出てきたミスチルと同じように発音のしやすさを大事にしています。
-このアルバムをどのような人に聴いて欲しいと思いますか?
ドライブの時や通勤など、自分が何かやっている時に聴いて欲しいと思います。集中して聴くよりは聴く人の日常に溶け込めたらと思います。でも全ての人に聴いてもらいたいですね(笑)。
ナルバリッチディスコグラフィー
ナルバリッチ(Nulbarich)はこれまでに、アルバム4枚、EP3枚、シングル12枚をリリースしており、VaundyやBASIなど他のアーティストとのコラボレーション作品もある。
販売元: ビクターエンタテインメント
発売日 2020/03/25
収録曲:
01. Rock Me Now
02. Zero Gravity
03. Focus On Me
04. Lipstick
05. ain’t on the map yet
06. It’s Who We Are
07. SESSION
08. NEW ERA
09. Kiss Me
10. Sweet and Sour
11. Kiss You Back
12. Ordinary
13. Follow Me
14. Look Up
15. Almost There
16. Silent Wonderland
17. Lost Game
18. Get Ready
19. VOICE
20. Twilight
21. Super Sonic
22. Stop Us Dreaming
売り上げランキング: 1,999
発売日: 2016/10/5
レーベル: RAINBOW ENTERTAINMENT
発売日: 2018/3/7
レーベル: Victor
発売日: 2019/2/6
レーベル: Victor
ナルバリッチプロフィール
“シンガー・ソングライターのJQが (Vo.) がトータルプロデュースするNulbarich。
2016年10月、1st ALBUM「Guess Who?」リリース。
その後わずか2年で武道館ライブを達成。即ソールドアウト。
日本はもとより中国、韓国、台湾など国内外のフェスは既に50ステージを超えた。生演奏、またそれらをサンプリングし組み上げるという、
ビートメーカー出身のJQらしいスタイルから生まれるグルーヴィーな音は、
バイリンガルなボーカルと溶け合い、
エモーショナルでポップなオリジナルサウンドへと昇華する。「Null(何もない)」けど「Rich(満たされている)」。
バンド名にも、そんなアンビバレントなスタイルへのJQの想いが込められている。”
ナルバリッチ代表曲
- Nulbarich「LUCK」
- Nulbarich「NEW ERA」 1stアルバム『Guess Who? 』収録
- Nulbarich「VOICE」 3rdアルバム『Blank Envelope』収録
- Nulbarich「Kiss You Back 」3rdアルバム『Blank Envelope』収録
- Nulbarich「Look Up 」 ミニアルバム『2ND GALAXY』収録
メルセデス・ベンツ新型“GLA”のCMソングで、7月1日配信リリースされる。(2020年6月25日追記)
※動画は現在、削除されています。
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プレミアム・モルツCMでカバー曲披露
もともと「I Wanna Be Loved By You」は1928年のミュージカル『Good Boy』のために書かれた曲で、様々なアーティストにカバーされてきた楽曲。
一番有名なものはマリリン・モンローによるカバー曲。
- マリリン・モンローカバー「I Wanna Be Loved By You
- CM ザ・プレミアム・モルツCMのJQカバー「I Wanna Be Loved By You
https://www.youtube.com/watch?time_continue=29&v=hgf1EiHGD2Y現在、CM動画は削除(2020年6月14日更新)