最終更新: 2020年5月16日


テキスト:pikumin 撮影:樋口 隆宏 ※写真は2017年6月2日に行われたツアーファイナル(東京公演)のものを使用

大規模なヨーロッパツアーを経て、日本に帰ってきたPLASTICZOOMSは5月25日、大阪・北堀江club Vijonにて「 Kill My 27×club Vijon presents “ALTERNATIVE CLUB vol.7”」に出演した。この夜はKill My 27の1st EPのリリースパーティーとPLASTICZOOMSの「JAPAN TOUR 2017」の大阪公演を兼ねたダブルイベント。約3年ぶりとなる大阪での公演。そして彼らの日本を巡るツアーの初日ということもあり、会場内は期待で満ち溢れていた。

PLASTICZOOMSのロゴをバックにして、次々とメンバーがステージに登場する。そして演奏が開始されてからSho(Vo.)が堂々とセンターに現れた。今年1月にリリースされた自身初のセルフタイトルとなるアルバム『PLASTICZOOMS』よりトップナンバーでもある「Frontal Attack」でライブはスタートする。アグレッシブサウンドでテンションを底上げさせる展開に加え、Shoの指先がひらりひらりと宙を舞い観客の心を見事引き上げていく。手拍子と共に距離感が縮まった「The Future」、鼓動を追い詰めるメロディックサウンドの「CRACK」と続き、パンクロック全開でPALASTICZOOMSは駆け抜ける。

「Quite Cleary」がスタートすると同時にスイッチが入ったように全体が揺れた。リズミカルなダンスチューンに観客のテンションは格段に上がる。身体を揺らすリズムを作る低音のグルーヴにゲーム音のようなギターのエレクトロサウンドが波となり、そこにShoの低くて甘い声が乗っかり、独特なムードを作り上げていた。そのテンションを維持させるように「Veiled Eyes」が続き、PLASTICZOOMSが持つ怪しい魅惑がとことん襲いかかってくる。白い光に包まれながら捻りあげるように盛り上がる電子的サウンドが弾けていった。そのまま休むことなく「Night & Hurt」、「Smoke Motion」と新作アルバムからムーディーでダークなパンクスタイルを提示していく。人気ナンバーである「TO CUT A LONG STORY SHORT」の印象的なイントロが始まると会場は再び熱気を帯びる。全体で作るリズムとグルーヴ感のまとまりが洗練されていて、ヨーロッパツアーで多数の公演を熟してきた彼らが得たであろう“今のPLASTICZOOMS”の姿がそこにははっきりと表れていた。

MVではミチコ・ロンドン×松武秀樹とコラボした80年代のテクノとニューウェイブを色濃く反映させた「Highway」は歌も音もマイルドに、そして一つずつしっかりと重きを置いて放たれていく。爽やかで軽やかな新しい顔を見せる「U12」、PLASTICZOOMSのダークネスな部分を最大限に生かした「Minds」、青いポップロックサウンドの「Time In The Cellar」と新譜の曲をメインに構成されたライブも終盤を迎え、Shoが「また大阪に来ていいですか!みんな来てくれますか!」と観客に尋ねると、大きな歓声がレスポンスとして会場を埋め尽くした。サイレンが鳴り響くように「KMKZ」が勢いよくスタートするとこれが最後とばかりに観客のテンションを煽っていく。シャウトに甘く引っかかる歌声と重なり合うパンクサウンドが華やかな展開を魅せる。彼らの持つクールさはもちろん、ツアーで培った彼らならではの空気やリズム、そして遊び心をステージに焼き付け、ライブは終了した。

【セットリスト】

【Live】
CQ x PLASTICZOOMS
2017年7月6日(木)@下北沢 CLUB Que
開場18:30 / 開演19:00
前売 ¥3.500(税込・別途Drink代)
出演:
PLASTICZOOMS/CQ
Opening Act: Made in Asia
DJ:コショージメグミ(Maison book girl)

チケット:
各バンドWebサイト予約(販売中)
CLUB Que店(販売中)
e+、ローソンチケット、Live Pocket (6/8~)
お問い合わせ:下北沢 CLUB Que 03-3412-9979
Total Info:Vinyl Junkie Recordings 03-3481-3440

【Release】

『PLASTICZOOMS』
NOW ON SALE