SXSWを含むアメリカツアーでドキュメンタリー映画を完成させ、クラウドファンディングプロジェクトも成功させたWalkings。そんな彼らが新たなステージに挑むべく指した新たな一手とは!?メンバー3人に今の率直な気持ちを聞いた。

アーティスト:Takada Fu(Vo./Gt.)、Yoshida Hayato(Ba.)、Takanashi Takashi (Dr.)  インタビュアー:yabori

-クラウドファンディングで作ったドキュメンタリーDVD(『WALK AROUND』)を見たんやけど、めっちゃ面白かったから、まずはこの話からしようと思って。まさか映像の冒頭で警察官に逮捕される所から始まるっていうのが衝撃的で(笑)。そもそもどうしてドキュメンタリーを作ろうと思ったん?
高田風:最初はアメリカツアーの資金集めをしようと思っていたんですけど、そのリターンとして映画を作ろうと思ってて。で、これをドキュメンタリーにしようと思ったのは俺たちはSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)に行くんだけど、これって自分たちのお客さんのどれだけの人が知っているんだろうと思って。それを知ってほしいと思ったのと、自分たちを信じて投資してくれているんで、できる限り色んな所を包み隠さず見せたいと思って。

-なるほど。そこがWalkingsらしいよね。これまではよく路上ライブをやってたと思うんやけど、そもそもどうして路上で演奏を始めようと思ったん?
高梨貴志:『genius』っていうEPのリリースワンマンをやる為に、効果的なやり方は路上ライブだと思って始めたんですけど、前に出したCDも意外と売れて。

-そうなんや。路上で演奏するのって意外と効果あるんやな。
高田:そうですね。ライブハウスで対バンするよりも、そもそもライブに来ないような人も見てくれるのが良いなと思って。良い時だと一日2ステージやってCDが20枚、ワンマンチケットが17枚も売れた事もあって。

-ええ!めっちゃすごい効果があったんやな。
高梨:そもそも自分たちが取り押さえられたのも、路上演奏に人が集まり過ぎるからなんですよ。

-まさか!そういう理由やったんや!
高梨:後から思ったらめちゃめちゃかっこいい理由で路上演奏できなくなったんですけど(笑)。普通にライブをやっていても路上だと人は集まらないんですよ。
吉田隼人:あとは回数的に路上ライブをやり過ぎましたね。
高梨:多い時で週3~4くらいでやってましたね。最後は土日の昼間からやっていたんですけど、その時間帯が一番人が集まるってのが分かって。土日っていうのも警察に狙われやすかったのかもしれない(笑)。
高田:土日の昼にコンスタントに路上でやってたのは、クラウドファンディングに合わせてアメリカに行くための資金集めでもあったんですよ。それで路上でもチップを集めてたんですけど、行ける所まで行こうって事しか考えてなくて。お巡りさんが「演奏を止めてください」って言いにくるじゃないですか。何回も言われて紙を書かされて、すいませんって謝って。

-そのやりとりって最終的に何回あったん?
高田:まぁ50回くらいそんな事がありましたね(笑)。

-それが50回も!?せめて30回目くらいで懲りろよ(笑)。
高田:俺らもお巡りさんからしたら失礼な態度をとったように見えたらしくて。注意されてもお巡りさんがいなくなったと思ったら、またすぐに同じ場所で演奏を再開してたからね。
高梨:最初は移動してたんだけどね(笑)。

-だから取り押さえられるんや(笑)。
高田:それでお巡りさんもカチンときたらしくて。最後は6人くらいバッと来て、パトカーに乗せられましたね。

-お巡りさんにも名前と顔を覚えられてたんやな。
高梨:SNSも全部チェックしていたみたいなんですよ。
吉田:バンドの経歴も全部知ってて。
高梨:もはやファンだったよね。
吉田:「前のドラマーの井上さんは今、何をしているんですか?」って聞かれて(笑)。「え!?俺らもどうしているか知らないっす」ってて(笑)。

-往年のファンかっていうレベルでバンドの事知られてたんや(笑)。
高田:俺らのTwitterを分厚い資料にされてて(笑)。
一同:(笑)。
高梨:そこまで研究してくれたら逆にありがとうございますっていうくらいでしたね(笑)。

-そこまでやったとはな(笑)。結果的に路上ライブってワンマンの集客につながったん?
高梨:ワンマンの時に来ている人がいつもは見ない人たちばっかりだったんで、やっぱり効果があったんだなと思いましたね。

-路上であれ実際にライブを見ているだけあって、集客にもつながったんやね。DVDではメンバー間の衝突も赤裸々に描かれていたんやけど、改めてどういう事がきっかけでメンバー間で意見の相違があったのか教えてもらっていい?
高梨:アメリカで路上ライブをやろうっていう思いと、怖いから止めておこうっていう思いの2つがぶつかってたんですよ。そもそもアメリカに行くまでの準備期間での負担がメンバー間で偏ってて。お互いのフラストレーションを溜めたまま向こうに行ったから、現地で爆発したっていう。

-吉田君はアメリカで路上ライブをやるのは怖いと思ってた?
吉田:そうですね。路上ライブをやっててアメリカで逮捕されるっていうのもあり得るかなと思っていたので。(DVD内で)路上ライブを一回だけやったんですけど、あれはまだツアーの序盤だったんで。

-そこでお互いの意見がぶつかったと思うんやけど、3人一緒に帰国できたっていう事は3人ともぶつかり合う事でお互いに納得できた部分もあったって事なんかな?
高田:正直に言うとアメリカでトラブルに遭ってもいいと思ってたんですよ。結局何かを残して帰らないとせっかく来た意味がないと思っていて。普通にやっていたら日本からSXSWに来たバンドと一緒だなと思って。路上でも何でもしつこくやって捕まってしまうなら、捕まるまでやったっていう変な自信になるじゃないですか(笑)。だけどそこをメンバー間で共有できてなかったから、結果的に上手くいかなかった。
吉田:自分はそれよりも恐怖心が勝っていましたね。
高田:ニューヨークに行って半年くらい1人で地下鉄や公園でアンプを鳴らして演奏していたんですけど、よく怒られていたんですよ。でもすいませんって謝ってすぐに止めれば大丈夫です。

-じゃあ向こうでも何回か怒られたって事やな(笑)。
高田:そうなんだけど、そういうもんだっていうのもメンバー間で共有できてなくて。

-海外だったらどこまでやったらあかんっていう加減が分からんもんな。
吉田:まさか日本でも捕まるなんて思ってもなかったんで(笑)。

-前まではMVって誰かに作ってもらってたやんな?そうなるとできあがった後で何かイメージと違うってなる事もあったってこと?
高田:そうですね。思ったのと違うなっていうのを後出しじゃんけんみたいに言うしかないような事もあって。

-でもそうなったら〆切は明日やけど、全部作り直さなあかんって事もある訳やん。自分らも雑誌を作ってるから、そういうのよくあるから(笑)。
高田:そうそう。

-最近色んなバンドを見てて、そういう部分を妥協できない人が自主レーベルでやるようになると思うんやけど、BELONGもそうやし、Walkingsもそうなんじゃないかなと思って。
高田:俺らも妥協できないんですよ。今作は全てミックス・マスタリングまでやったんですけど、結局納得いかなくてもう一回ミックスからやり直したんですよ。今や相棒の清水エンジニアにも謝って、やっぱり方向性を変えるわって。
吉田:1曲目に関してはマスタリングまで終わったのにもう一回レコーディングからやり直しました(笑)。

-自主レーベルという話が出たところでWalkingsがDIYでの活動にこだわる理由を教え欲しいんやけど。
高田:会社の人に伝わる音楽じゃなくて、直接リスナーに伝わる音楽が作りたいんですよ。すごく理解のある会社に所属していて活動しているバンドもいると思うんですけど、音楽を楽しんでくれるのはファンや音楽好きな人たちじゃないですか。そこに直接提供する為に生々しい音楽を作りたいと思っていて。

-生々しい音楽を作る為にDIYで活動していると。
高田:そうですね。それでいんじゃないかと思っていて。

-ではDIYの話が出た所で、どうして今回は参加型プロモーション企画のクラウドファンディングをやろうと思ったのか教えてください。
高田:まずDIYっていう活動の仕方をしているんですけど、当然プロモーション力が弱いじゃないですか。でも下北沢ガーデン(最大500人収容のライブハウス)でワンマンをやりたいと思って。前回のワンマンで130人来てくれたんですけど、そこから500人に増やさなくちゃいけないっていう。実は去年の10月くらいにガーデンを押さえていて、それを実現したいと思って。グレイトフルデッドにマーケティングを習う本やキングコング西野の本を読んで考えに考えを巡らせた結果、このやり方に辿りついて。本を書く人が1人だったら1人は間違いなく買うじゃないですか。2人で書いたら2人が買う。

-それこないだ西野がテレビで言ってたやつや(笑)。
高田:そうなんすよ(笑)。ましてや今、国民一人一人がクリエイターって言われてる時代でみんなが発信するから、どんどん協力者を増やすのが良いと思っていて。

-要は一人一人をWalkingsのワンマンライブの企画者になってもらおうっていう発想って事やな。
高田:まさしくそういう事ですね。

-ちなみになんで下北沢にこだわるんかな?
高田:気付いたら下北でずっとライブをやってたからですね。渋谷と新宿でもやるんですけど、ある時、友達に「下北でおさまっているのは良くないんじゃないか」って言われたんですけど、それに何か違和感を覚えて。下北にこだわっている訳ではないんですけど、自分たちが今いる所で盛り上がっていけたら、そこの熱量が他の所にいっても伝わっていくんじゃないかと思って。まずは下北から盛り上げていくことが大事ではないかと。

-アラバマ・シェイクスがアラバマをシェイクするように、Walkingsは下北をシェイクする訳やな(笑)。
高田:そうです。下北をWalkさせるって事です(笑)。
吉田:下北シェイクス(笑)。むっちゃダサい(笑)。
一同:(爆笑)。

【Magazine】
BELONG Vol.23はWalkingsのインタビュー(ルーツと最新アルバム)を掲載!購入者特典はWalkingsのライブ音源!
『BELONG Vol.23』
※500部限定販売
発刊日:2018年4月25日(水)
特集:今の僕らを作った音楽達
掲載アーティスト:THE PINBALLS(表紙)/ICEAGE(表紙)/Walkings/ART-SCHOOL/The Shacks/Dream Wife

【クラウドファウンディング】
muevo【Walkings】アルバム “tomodachi” 発売記念 ワンマンライブ 500人 プロジェクト!
https://www.muevo.jp/campaigns/1468

【Release】
『tomodachi』

2018.5.9 ON SALE

【Live】
“tomodachi” Release ONEMAN
2018年5月.20日(日)@下北沢GARDEN

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