60〜70年代のタイ・ファンクに影響を受け、エキゾチックでサイケなファンクを鳴らすテキサス出身のトリオ、クルアンビン(Khruangbin)。

彼らは今年の3月に初来日したばかりだが、来日前からネット上ではじわじわと話題になっており、「Friday Morning」のMVは900万回も再生されているほど。

そして渋谷クラブクアトロで行われた東京公演は即完売し、追加公演すら行われた。

勢いそのままにFUJI ROCK FESTIVAL ’19への出演も決定した彼らは一体何者なのだろうか。

結成のきっかけ

クルアンビンはローラ・リー(Ba.)、マーク・スピアー(Gt.)、ドナルド”DJ”ジョンソン(Dr.)の3人組。

バンド自体は2004年に結成され、スピアーとジョンソンがテキサス州ヒューストンの教会でゴスペルバンドを結成していたことが始まり。

そして2007年にスピアーが友達を介してリーと出会い、2009年からリーにベースを教え始め、その翌年2010年にツアーを行い、正式に現在のメンバー構成となった。

バンド名の由来

クルアンビンという名前はタイ語で“飛行機”という意味で、現在彼らの公式ウェブサイトは“AirKhruang”と称されている。

まるでフライトチケットを購入して世界へ旅する感覚になるデザインとなっており、特別な仕掛けすらある。

出発地と行き先の空港名を入力し、“窓側か通路側か”などいくつか質問に答えていくと、それに合わせたプレイリストが作成されるのだ。

これまでの作品

彼らは2015年にデビューアルバム『The Universe Smiles Upon You』をNight Time Storiesよりリリース。

Night Time Storiesと言えば、コンピレーベルとして有名なLate Night Talesの姉妹レーベルとしても有名だ。

2018年にセカンドアルバム『Con Todo El Mundo』を同レーベルよりリリース。

そして2019年7月12日に『Hasta El Cielo』をNight Time StoriesとアメリカのインディーズレーベルのDead Oceansよりリリースする。

ちなみにDead Oceansと言えばフィービー・ブリジャーズ(Phoebe Bridgers)やミツキ(Mitski)などが所属していることでも知られている名門レーベルだ。

新作は前作をダブ加工したアルバム

Hasta El Cielo (Con Todo El Mundo in Dub) [解説・国内仕様輸入盤CD] (BRALN50DUB)
今回のニューアルバム『Hasta El Cielo』は前作『Con Todo El Mundo』のダブ・アルバム(すでに録音した曲にエフェクトやテープ処理をして別の曲として作り直すこと)としてリリースされる。

ダブ・アルバムを作ることとなった経緯について、元々ジャマイカ人プロデューサーのScientistが関係しているそうだ。

クルアンビンが初めてダブ・アルバムを聴いたのが、ScientistによってミックスされたThe Roots Radicsのダブ・アルバムだったという。

そこから影響されてリーはベースを学び、バンドへも大きな影響を与えたという。

そして今回そのScientistと2曲フィーチャリングしており、メンバーは「ダブ界のレジェンドと作品を作れるのはとても光栄なこと」と話している。

タイ・ファンクからの影響

彼らの音楽性はと言うと、冒頭でも少し説明したが60〜70年代のタイ・ファンクに影響を受けているとメンバーは公言している。

タイの大衆音楽のようなクセの強いエキゾチックな東南アジアのテイストが特徴的だ。

ドラムはさほど派手な動きはしないものの、しっかりと安定したリズムでグルーヴ感を生み出し、ベースはそのビートに沿いながらも曲に色気を乗せる。

そしてギターの変幻自在なサウンドと自由自在なフレーズがサイケ感を生み出し、スリーピースながらも物足りなさを全く感じさせない迫力と世界感を生み出している。

フジロックで待望の来日!

現在、彼らはツアーでヨーロッパを回っており、特にフェスティバルを中心にライブ活動中。

シカゴで行われるPithcfork Music Festivalなどのフェスティバルにも出演予定だ。

そして何よりもFUJI ROCK FESTIVAL ’19への出演も決定しており、しかも今回はバンドとしての出演だけではなくDJとしても参加する。

彼らのルーツも含め、国や時代を飛び越えた幅広い選曲が聴けるのも楽しみだ。(テキスト:Red Apple)

リリース作品

全てが君に微笑む [解説・ボーナストラック収録 / 全曲初CD化 / 紙ジャケット仕様 / 日本限定国内盤] (BRC605)
クルアンビン Khruangbin
BEAT RECORDS / Night Time Stories (2019-07-12)
売り上げランキング: 1,577

収録曲:
1. A Calf Born in Winter / 冬に生まれた子牛
2. The Recital That Never Happened / 夢に終わったリサイタル
3. Master of Life / マスター・オブ・ライフ
4. The Number 3 / ナンバー3
5. The Number 4 / ナンバー4
6. The Infamous Bill / 悪名高いビル
7. Il Clan Dei Siciliani / シシリアン
8. Ha Fang Kheng Kan / 恋比べ
9. La Javanaise / ラ・ジャヴァネーズ
10. Firecracker / ファイアークラッカー

Hasta El Cielo (Con Todo El Mundo in Dub) [解説・国内仕様輸入盤CD] (BRALN50DUB)
Khruangbin クルアンビン
BEAT RECORDS / NIGHT TIME STORIES (2019-07-12)
売り上げランキング: 11,279

収録曲:
1. With All The World
2. Sisters & Brothers
3. Mary Always
4. Four of Five
5. How I Love
6. Sunny’s Vision
7. A La Sala
8. The Red Book
9. Order of Operations
10. Hasta El Cielo
11. Rules – Scientist Dub [BONUS TRACKS]
12. Como Te Quiero – Scientist Dub [BONUS TRACKS]

イベント情報

FUJI ROCK FESTIVAL ’19
7月28日(日) 21:00-22:30 FIELD OF HEAVEN

プロフィール


米・テキサス州ヒューストン出身の3人組ファンクバンド。メンバーはローラ・リー(Ba.)、マーク・スピアー(Gt.)、ドナルド”DJ”ジョンソン(Dr.)の3人組。2004年に結成され、スピアーとジョンソンがヒューストンの教会でゴスペルバンドを結成していたことが始まり。60年代のタイのファンクから影響を受ける。ボノボに見出されたのを機に注目され、グラストンベリーやSXSWなどの大型音楽フェスにも出演。2015年に『ジ・ユニバース・スマイルス・アポン・ユー』でアルバム・デビュー。2018年に2ndアルバム『コン・トード・エル・ムンド』をリリース。

おすすめ曲

「Mary Always」

「Evan Finds The Third Room」

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