最終更新: 2020年12月6日
Song Review
目次
Andy Shaufとは
今年5月にアジアツアーで大阪と東京でライブを成功させたカナダ出身のマルチプレイヤーSSW、Andy Shauf(アンディー・シャウフ)。
彼は個人名義だけではなくFoxwarren(フォックスウォーレン)というバンドでも活動している多才なアーティストだ。
来年1月24日にリリースされるアルバム『The Neon Skyline』より「Try Again」のMVが公開された。
ミニマリスト精神が光る新曲
今回発表されたシングル曲「Try Again」、そして同アルバムよりシングルカットされた「Things I Do」の2曲を通して感じたのは彼のミニマリスト精神だ。
自分の表現したいものに対して楽器隊は最小限のアプローチをし、無駄な味付けはしない。
無理に力まない素朴なボーカルや訛りのあるアクセントがフォークの心地よさを増幅させる。
しかし、ただのフォークSSWで終わらないのがAndy Shaufのカラーだ。
「Things I Do」を聴くとよく分かるのだが、ジャンル的にはポップやフォークなのだが、それにそぐわずどこか不安定な音の響きが随所に散りばめられており、その絶妙な安定感と不安定感のバランスがリスナーを楽曲に引き込むのだ。
フランスのアニメーションから影響を受けて作られたという「Try Again」のMVはストップモーション・アニメーションで作られており、
そのどこか昔懐かしいレトロ・ポップ感がAndy Shaufの素朴さに非常にマッチしている作品に仕上がっている。
固定観念に縛られない独自のミニマル感と不安定さを武器に、Andy Shaufには音楽の境界線をどんどん越えていって欲しい。
ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
兵庫県出身のサイケデリック・ロックバンド、Daisy JaineのVo./Gt.。アメリカ・ボストンに留学経験があり、BELONGでは翻訳を担当。サイケデリック、オルタナ、60s、ロカビリーやR&Bと幅広く聴きます。趣味はファッション、写真、映画観賞。
リリース情報
収録曲:
01.Neon Skyline
02.Where Are You Judy
03.Clove Cigarette
04.Thirteen Hours
05.Things I Do
06.Living Room
07.Dust Kids
08.The Moon
09.Try Again
10.Fire Truck
11.Changer
プロフィール
カナダ出身のシンガーソングライターでマルチ・インストルメンタリスト。2016年発売の4枚目のアルバム「The Party」は、WILCOのJeff Tweedyが高く評価したことで注目を集めた。ナイーブな歌声に優しいピアノとアコースティックギターを合わせ、時に豪華なストリングスやブラスサウンドに繊細なアレンジが加わり、美しく且つ個性的な音楽を創り出す。2018年には、地元の友人と4人組バンド「FOXWARREN」を結成し、ファーストアルバムを発表し、話題に。2019年には待望の初来日公演を大阪・東京で開催し、2020年1月24日に最新アルバム『The Neon Skyline』をリリースする。
Music
Andy Shauf – Try Again
Andy Shauf – Things I Do