最終更新: 2021年8月9日

Minami Deutsch / 南ドイツ

Minami Deutsch / 南ドイツとは

bandcampで音楽を聴いているとたまに思いがけない出会いがある。

このMinami Deutsch(南ドイツ)というバンドと出会ったのもbandcampであるが、『With Dim Light』のジャケットが良くて聴いてみたものの、たった1曲で圧倒された。

そもそもこんなジャケットでバンド名が南ドイツなんて、海外のモノ好きがアングラ趣味でやっているのかと思ったのだが、

日本のバンドで国内はおろか海外で活躍しまくってるではないか!

以前、Bo Ningenがプライマル・スクリームのサポートアクトを務めて、ここ日本でも話題になったが、彼らも逆輸入という形で日本にも人気に火が付こうとしている。

Minami Deutsch(南ドイツ)はKYOTARO MIULA(Gt./Vo/Syn.)を中心に、2014年に結成されたバンド。

Taku Idemoto(Gt./Vo.)とKeita Ise(Ba.)の3人組で活動しており、ドラムはその都度サポートメンバーが担当している。

海外での人気は相当なもので、ベルリンでのライブは完売し、クラウトロックの伝説的なバンド、カンのボーカリストであったダモ鈴木と共演するという偉業すら果たしており、Pitchforkで取り上げられているほどだ。

今年の10月からは幾何学模様とアメリカツアーを行っており、サポートドラマーとして、照沼 光星(ex.QUATTRO,thatta)が参加している。

反復の美学

カンやクラフトワークなどの伝説的なクラウトロックの先駆者がそうであったように、彼らも例外なく反復をベースとしたロックを得意としている。

特筆すべきは『With Dim Light』収録の「I’ve Seen a U.F.O.」で8分を超える楽曲だが、熱を帯びたキレのある演奏と、曲後半に入っているすさまじいギターノイズにノックアウトされた。

これがとんでもなくかっこいいのだ。

ここ日本でもTHE NOVEMBERSやKlan Aileenなど、クラウトロックに精通したバンドがいるが、彼らにも負けるとも劣らないサウンドを持っているので、是非聴いて欲しい。

また彼らは11月3日に最新作『Can’t Get There EP』もリリースしており、こちらも併せてチェックして欲しい。

リリース情報


『Can’t Get There EP』
発売日:2019年11月3日
レーベル:Höga Nord Rekords
収録曲:
1.Can’t Get There
2.Israeli Blues
3.Nishi No Jiku
4.Can’t Get There (Mythologen Remix)
5.Can’t Get There (Jamie Paton Remix)
クレジット:
Recorded 2016-2019 at Studio R and Q-Factory
Track 1 written by Kyotaro Miula
Track 2 written by John B. Ford
Track 3 written by Taku Idemoto
All Songs Arranged by Minami Deutsch
Mixed and Mastered by Kyotaro Miula


『With Dim Light』
発売日:2018年4月20日
レーベル:Guruguru Brain
収録曲:
1. Concrete Ocean
2. Tangled Yarn
3. Tunnel
4. I’ve Seen a U.F.O.
5. Bitter Moon
6. Don’t Wanna Go Back

Music

Minami Deutsch – Can’t Get There (Official Video)

Minami Deutsch ‎– Israeli Blues

Minami Deutsch ‎– I’ve Seen a U.F.O.(『With Dim Light』収録)

On My Skin (Minami Deutsch Remix)

プロフィール

2014年にフロントマンであるKyotaro Miulaを中心に東京で結成されたクラフトロックバンド。2015年にイギリスのCardinal Fuzzより1stアルバム『Minami Deutsch』をレコードでリリース。また日本人サイケデリックバンド幾何学模様が主宰するレーベル、Guruguru Brainよりカセットテープを同時リリースした。その後初のヨーロッパツアーを敢行し、UKで行われたフェスティバル、『Liverpool International Festival of Psychedelia』への出演を果たすなど注目を集める。2018年にGuruguru Brainから2ndアルバム『With Dim Light』をリリース。アメリカの音楽誌 Pitchforkに取り上げられるなど話題になる。同年に行われたオランダの『RoadburnFestival』ではCANのダモ鈴木との共演を果たした。
bandcamp:https://minamideutsch.bandcamp.com/
SoundCloud:https://soundcloud.com/minamideutsch
Twitter:https://twitter.com/minamideutsch
instagram:https://www.instagram.com/minamideutsch/
Facebook:https://www.facebook.com/minamideutsch/
Tumblr:https://minamideutsch.tumblr.com/

ライター:yabori
yabori
BELONG Mediaの編集長。2010年からBELONGの前身となった音楽ブログ、“時代を超えたマスターピース”を執筆。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル・​後藤正文が主催する“only in dreams”で執筆後、音楽の専門学校でミュージックビジネスを専攻

これまでに10年以上、日本・海外の音楽の記事を執筆してきた。

過去にはアルバム10万タイトル以上を有する音楽CDレンタルショップでガレージロックやサイケデリックロック、日本のインディーロックを担当したことも。

それらの経験を活かし、“ルーツロック”をテーマとした音楽雑誌“BELONG Magazine”を26冊発行してきた。

現在はWeb制作会社で学んだSEO対策を元に記事を執筆している。趣味は“開運!なんでも鑑定団”を鑑賞すること。

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Twitter:@boriboriyabori