最終更新: 2020年9月15日

グリムスパンキー(GLIM SPANKY)が新曲「東京は燃えてる」をデジタルリリースした!

「こんな夜更けは」、「Singin’ Now」、「Tiny Bird」、そして「ストーリーの先に」 の新曲を通して、グリムスパンキーはどのような進化を遂げたのだろうか。

そしこれらの曲が収録される『Walking On Fire』はどのような作品になるのか考察してみたので、ぜひ読んでいただけたらと思う。(2020年9月15日更新)

グリムスパンキーとは

グリムスパンキー(GLIM SPANKY)
グリムスパンキー(GLIM SPANKY)は松尾レミ(Vo./Gt.)と亀本寛貴(Gt.)による男女二人組のロック・ユニット。

バンドは2007年に結成し、2015年にファーストアルバム『SUNRISE JOURNEY』リリース。

2016年にセカンドアルバム『Next One』、2017年にサードアルバム『BIZARRE CARNIVAL』、

そして2018年に4枚目となるアルバム『LOOKING FOR THE MAGIC』をリリースした。

松尾レミのハスキーな歌声と、歌から滲み出る色彩はCarole Kingを引き合いに出さずにはいられない。

そして亀本寛貴の無骨さと繊細さを兼ね備えたロック・ギターはLed Zeppelin時代のストレートなロックのアイデンティティーを提示している。

70年代や80年代の音楽をルーツに、グリムスパンキーのフィルターを通して日本のロックへと派生させた音楽性が特徴である。

新曲

「Tiny Bird」

GLIM SPANKY – 「Tiny Bird」(YouTube Live)

2019年7月7日にリリースされた「Tiny Bird」はピアノとストリングスから始まる見晴らしの良い楽曲だ。

この曲はテレビ朝日系列『警視庁・捜査一課長 新作スペシャルⅠ』と、『警視庁・捜査一課長 新作スペシャルⅡ』の主題歌に選ばれている。

現代のポップ・ミュージックの代表的なコード進行はほぼ出尽くしたと言っても過言ではない。

そこでアーティストはその耳触りの良いコード進行の中にいかに上手く“違和感”を埋め込んでリスナーの興味をそそるかが問われている。

「Tiny Bird」ではサビの途中で70年代のようなサウンドと、意図的に外されたコード進行が入ることによりグリムスパンキーとしての個性が光る一曲に仕上がっている。

「ストーリーの先に」

GLIM SPANKY – 「ストーリーの先に」

2019年11月20日に発売された「ストーリーの先に」はABCテレビ10月放送開始ドラマ『Re:フォロワー』の主題歌となった楽曲。

「ストーリーの先に」のMVではAI技術“Deep Fake”という顔認識システムを使用して、歌詞の世界観に通じる“多重人格”を表現したものになっている。

哀愁漂う「ストーリーの先に」はタイトル通り、人生のストーリーの先に何が待ち受けているのか不安に思う気持ちが曲調にも現れている。

同時に、まるでそこには”確かな強さ”があることを体現しているとも取れる歪んだギターサウンドが、曲にダイナミックさをもたらしている。

「Singin’ Now」

GLIM SPANKY –New Song「Singin’ Now」Teaser Movie

最新曲「Singin’ Now」は2020年5月13日にデジタル配信が決定しており、テレビ朝日系列『警視庁・捜査一課長2020』の主題歌として書き下ろされた曲。

「Singin’ Now」はT-Rexを彷彿とさせるロックンロール・ブギーがルーツにある。

そこにホーンなどの楽器隊がポップな彩りを加え、サビではアップテンポに日本人のルーツも決して忘れてはいない。

往年のロックンロール・ファンと邦楽ロックファンのどちらにも聴きやすく、その絶妙なバランス感覚が魅力の一曲ではないだろうか。

「こんな夜更けは」

GLIM SPANKY – 「こんな夜更けは」

2020年6月24日にリリースされたGLIM SPANKYのシングル「こんな夜更けは」。

この楽曲は、新型コロナウイルスによるステイホーム期間にメンバーの各自宅でレコーディングされた。

打ち込みを使用した分、生楽器であるギターやボーカルが際立ち、さらに宅録の温かみがリスナーとの距離を近づける。

夜更けに漂う独特の哀愁と夜明けを待つ内なる強さ。

これらがジャジーなアコースティックギターのアルペジオ、そして表情豊かな歌声から伝わってくる。

「東京は燃えてる」

GLIM SPANKY – 「東京は燃えてる」

2020年8月19日より配信されたGLIM SPANKYのシングル「東京は燃えてる」。

GLIM SPANKYはこの楽曲で“ギターロックは死んでいない”ことを証明した。

だが一辺倒なギターロックではない。

アコースティックギターとエレキギター、繊細さとダイナミックさ、そして歌詞に込められた絶望と希望。

同居するこれらの静と動、そして随所に施された細やかなギターによる装飾により、新たなギターロックがここに誕生した。

『LOOKING FOR THE MAGIC』以降

LOOKING FOR THE MAGIC

前作『LOOKING FOR THE MAGIC』ではシタール風のシンセやフルートのサウンドからも分かる通り、

ビートルズなどの往年のサイケデリック時代を色濃く投影していながらも、ダンス・ロックチューンも混成された幅広い作品だった。

そのダンス・ロックチューンが布石となり、”踊ってリズムを楽しむ”というシンプルながらに難しい課題を「Singin’ Now」でも見せてくれた。

なのでこれからグリムスパンキーなりの踊れる音楽を表現していくのではないだろうか。

多彩なジャンルを掛け合わせることによって、単調なダンスミュージックの枠組みから抜け出し、次作ではより広大な景色を見せてくれることを期待している。

リリース

シングル『東京は燃えてる』

発売日:2020/8/19
レーベル: UNIVERSAL MUSIC LLC
収録曲:
01.東京は燃えてる
購入はこちら

シングル『こんな夜更けは』

発売日:2020/6/24
レーベル: UNIVERSAL MUSIC LLC
収録曲:
01.こんな夜更けは
購入はこちら

シングル『Singin’ Now』

発売日:2020/5/13
レーベル: UNIVERSAL MUSIC LLC
収録曲:
01.Singin’ Now
購入はこちら

シングル『ストーリーの先に』

発売日: 2019/11/19
レーベル: UNIVERSAL MUSIC LLC
収録曲:
01.ストーリーの先に
02.Breaking Down Blues
03.Tiny Bird

4thアルバム『LOOKING FOR THE MAGIC』

発売日: 2018/11/20
レーベル: UNIVERSAL MUSIC LLC
収録曲:
01.4 Dimensional Desert
02.Love Is There
03.TV Show
04.ハートが冷める前に (アサヒ飲料「WILKINSON」コラボレーション曲)
05.The Flowers (三越伊勢丹グループ『2018花々祭 WILD FLOWERS~花を愛する人々~キャンペーンオリジナルソング』)
06.In the air (モバイルのために生まれたオーディオブランド『GLIDiC』タイアップ曲)
07.愚か者たち (映画『不能犯』主題歌 / AbemaTV『格闘代理戦争2ndシーズン』主題歌)
08.Hello Sunshine (メ~テレ『デルサタ』『デルサタ11』番組テーマ曲)
09.All Of Us (テレビ朝日系列ドラマ『警視庁・捜査一課長 season3』主題歌)
10.To The Music (NHKワールドJAPAN・BSプレミアム『J-MELO』エンディングテーマ)
11.Looking For The Magic

3rdアルバム『BIZARRE CARNIVAL』

発売日: 2017/9/13
レーベル: Universal Music LLC
収録曲:
01.THE WALL
02.BIZARRE CARNIVAL
03.The Trip
04.吹き抜く風のように
05.Velvet Theater
06.END ROLL
07.Sonntag
08.ビートニクス (映画『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』主題歌)
09.美しい棘
10.白昼夢
11.アイスタンドアローン

2ndアルバム『Next One』

発売日: 2016/7/20
レーベル: Universal Music LLC
収録曲:
01.NEXT ONE
02.怒りをくれよ
03.闇に目を凝らせば
04.grand port
05.時代のヒーロー
06.話をしよう
07.NIGHT LAN DOT
08.いざメキシコへ
09.風に唄えば
10.ワイルド・サイドを行け

1stアルバム『SUNRISE JOURNEY』

発売日: 2015/7/22
レーベル: Universal Music LLC
収録曲:
01.焦燥
02.サンライズジャーニー (※テレビ東京「Crossroad」番組テーマ曲)
03.褒めろよ (※テレビ東京「太鼓持ちの達人~正しい××のほめ方~」主題歌)
04.MIDNIGHT CIRCUS
05.踊りに行こうぜ
06.夜が明けたら
07.さよなら僕の町
08.WONDER ALONE
09.ロルカ
10.大人になったら
11.リアル鬼ごっこ (※山田悠介原作・園子温脚本/監督映画「リアル鬼ごっこ」イメージソング)

フジロック2020詳細

FUJI ROCK FESTIVAL ’20
8月21日(金)22日(土)23日(日)@新潟県湯沢町 苗場スキー場

※フジロック2020は来年に延期が決定(2020年6月22日追記)

プロフィール

グリムスパンキー(GLIM SPANKY)

“ロック、ブルースを基調にしながらも、新しい時代を感じさせるサウンドを鳴らす男女二人組ロックユニット。
アートや文学やファッション等、カルチャーと共にロックはあることを提示している。
ハスキーで圧倒的存在感のヴォーカルと、 ブルージーで感情豊かなギターが特徴。
ライブではサポートメンバーを加え活動中。”

引用元:GLIM SPANKY HP

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Magazine(グリムスパンキー掲載号)

BELONG Mediaが発行するVol.22,25にて、グリムスパンキーのインタビューを掲載。

  • Vol.22(500部限定)
  • 有料雑誌化第一弾となるVol.22の表紙はVol.5で表紙を飾ったTemplesと、グリムスパンキーの独占対談を掲載!

  • Vol.25(500部限定)
  • 有料雑誌化第4弾となるVol.25の表紙はフルアルバム『LOOKING FOR THE MAGIC』をロサンゼルスでレコーディングしたグリムスパンキー!20ページ超で彼らが影響を受けたUS西海岸カルチャーを特集。音楽の背景だけでなく、松尾がいきつけの古着屋HAIGHT&ASHBURYにも60’sファッションの魅力について聞き、ルーツとなったカルチャーのバックグラウンドを徹底的に検証する。

ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)

兵庫県出身のサイケデリック・ロックバンド、Daisy JaineのVo./Gt.。アメリカ・ボストンに留学経験があり、BELONGでは翻訳を担当。サイケデリック、オルタナ、60s、ロカビリーやR&Bと幅広く聴きます。趣味はファッション、写真、映画観賞。
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Twitter:@rio_daisyjaine

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