最終更新: 2021年8月9日

オーストラリアはバイロンベイ出身のエレクトロポップ・バンド、Parcels(パーセルズ)がライブアルバム『Live Vol.1』を配信とアナログでリリースした。

ライブアルバム『Live Vol.1』ではParcelsの卓越した演奏と、エレクトロポップ・サウンドの踊れる要素をアレンジに組み込んだ完成度の高さを感じられる。

そんな今作をベルリンの名門、ハンザスタジオでレコーディングしたParcelsについてメールインタビューを行った。

回答してくれたのは自他ともに認める日本好きのメンバー、ルイ・スウェイン(Key)が回答してくれた。

Parcelsインタビュー

Parcels Live Vol.1

-Parcelsを結成したいきさつについて教えてください。
ルイ:ハイ、Belong Media!僕らは高校の最後の年にバンドを始めたんだ。僕らがParcelsを結成する前に一緒に演奏していたバンドがいくつかあったんだ。1つはPotato Potatoっていうフォーキーなバンドで、もう1つはThe Sugar Spinnersっていうファンキーなバンドだった。でも、Parcelsでは、エレクトロ・ミュージックをレコーディングして、ライブで演奏するってことを探求したかったんだ。

-Parcelsというバンド名の由来について教えてください。
僕の両親がオーストラリアのブルー・マウンテンで“Parcels”というカフェをやっていたんだ。それ以来、僕らは5回ほど引っ越しをしたんだけど、どの家にも古い駅からとってきた大きな木でできた(Parcelsの)看板がかかっているんだ。僕らはこの名前をバンドのために使いたかったんだ。“Parcels”はバンド名にとてもぴったりだと思うし、何よりラッキーな名前だからね。

-Parcelsはオーストラリア出身ですが、現在はベルリンにいらっしゃるそうですね。どうしてベルリンを拠点に活動しようと思ったのでしょうか。
高校在学中に“Whitest Boy Alive”ってバンドがベルリンのお店で演奏している映像を見たんだ。住むのにロマンティックな場所のように見えて、実際に住んでみると不思議なことにうまくいったんだよね。

『Live Vol.1』

Live Vol. 1 [12 inch Analog] インポート

-今回、どうしてスタジオライブアルバム『Live Vol1』をリリースしようと思ったのでしょうか。また“このアルバムをリリースすることがデビューアルバムの締めくくりになる”と言われていましたが、その意味についても詳しく教えてください。
デビューアルバム『Parcels』をレコーディングするというアイディアに僕らはとてもワクワクしていたと思う。それがとても重要な出来事のように感じたし、僕らはそのアイディアがすごく気に入ったんだ。デビューアルバムが完成して、世の中に公開されてしばらく経過したら、その全てを締めくくるために、全部の楽曲を素晴らしいサウンドスペースでライブで演奏している作品と映像を作りたいと思ったんだ。

-数あるスタジオの中でどうしてハンザスタジオでスタジオライブをやろうと思ったのでしょうか。また、ハンザスタジオといえば、デヴィッド・ボウイやイギー・ポップの伝説的なアルバムが生まれた場所として有名ですが、レコーディング中に何か印象に残っているエピソードはありますか?
元々は、タヒチでこのライブアルバムをレコーディングしようと思っていたんだ。(『Live Vol1』は)バカンスに影響を受けたライブセッションでもあるしね。でも実現しなかったんだ。というのも世界中を2年間ツアーした後に、再び外国に行くというご褒美は、かつてのようにワクワクするものではなくなっていたんだ。ハンザスタジオはとても権威のある場所だと思う。とにかく、僕らはベルリンのどこかで集中してアルバムに取り組むことに決めたんだ。ハンザはDavid Bowieの『Heroes』がレコーディングされたことで良く知られているし、この街の中で最も象徴的なスタジオの1つだったんだ。それに素晴らしいギア(※一連の楽器)と24トラックのテープ・マシーンがあったんだ。そこにあったピアノとローデス(ローズピアノ)で演奏する事は、何ものにも代えがたいほどの喜びだった。深みのある、時代を超えた美しい場所だったよ。

-『Live Vol1』はParcelsの演奏力の高さに改めて驚かされる作品となりました。特に「IknowhowIfeel」の間奏での鍵盤とシンセサイザーのアレンジのが素晴らしかったのです。これらのアレンジはどのように出来上がっていったのでしょうか。
その場のノリで全部作ったと言いたい所だけど、残念ながら今回は違うんだよね。昨年、僕らが音楽フェスで披露した曲を再現するという方法でこれらのアレンジを書いたんだ。それらのフェスに出演して、オーディエンスにとってはバンドがステージにいることがその場所にいる唯一の理由ではないことに気づいたんだ。だから僕たちは、みんなが踊るためにいくつかのアレンジを取り入れたかったんだ。僕たちはエレクトロやハウス・ミュージックに合わせて踊ることが好きだから、これがParcelsの表現のスタイルだと思う。でも単に僕らは演奏しただけで、これが知っているやり方の全てだよ。

-セカンドアルバムの制作も進んでいるのでしょうか。もし進んでいれば、どのようなアルバムになりそうか教えてください。
(セカンドアルバムの制作を)はじめたよ!まだ形を作っている段階なんだけど、みんな興奮しているんだ。僕はまだどういうものにしようか考えているんだけど、もう少し決まった時に、また話すね。

-Parcelsの音楽や活動に影響を与えた、バンドのル-ツにあたるアルバムを3枚教えてください。また、そのアルバムからどのような影響を受けていると思いますか?
Parcelsに影響を与えたトップ3っていうわけじゃないんだけど、これらの3枚は間違いなく何らかの影響を与えたアルバムだよ。

ルイ(Parcels Live Vol.1)
ルイ(Parcels)

-日本のリスナ-にメッセ-ジをお願いします!
このインタビューの話があった時に、他のバンドのメンバー全員が僕を指名して“ルイは日本が大好きだから、彼がやるべきだね”と言ったんだ。だから僕がこうして回答しているんだ。本当のことだしね。僕は日本のことが大好きで、戻るのが待ちきれないよ。みんなにすぐ会えるといいな。体調に気を付けてね。愛が答えだよ。Bis Gleich!(ドイツ語:またね!)

アルバムリリース

ライブアルバム『Live Vol.1』

フォーマット:デジタル配信、アナログ
発売日:
2020年4月30日(木)発売(デジタル配信)
2020年6月19日(金)発売(アナログ)
収録曲:
1. Enter
2. Myenemy
3. Bemyself
4. Comedown
5. Lightenup
6. Gamesofluck
7. Intrude
8. Withorwithout
9. Returned
10. Everyroad
11. Overnight
12. Untried
13. YourFault
14. Clostowhy
15. Redline
16. IknowhowIfeel
17. Elude
18. Tieduprightnow
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1stアルバム『Parcels』

Parcels

収録曲:
1.Comedown
2.Lightenup
3.Withorwithout
4.Tape
5.Everyroad
6.Yourfault
7.Closetowhy
8.IknowhowIfeel
9.Exotica
10.Tieduprightnow
11.Bemyself
12.Credits (feat. Dean Dawson) (feat. Dean Dawson)
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プロフィール

Parcels

“2014年結成。豪バイロンベイ出身の5人組エレクトロ・ディスコ・バンド。70~80年代から影響を受けたファンクディスコと現代的なエレクトロ・ミュージックが相まった独特のサウンドに注目が集まり<Kitsuné Label>と契約。2017年にシングル「Over Night」をリリース。ダフト・パンクが初めて他のアーティストをプロデュースしたことで大きな話題となった。2017年、で初来日。2018年10月、セルフ・タイトルのデビュー・アルバム『Parcels』をリリース。女優ミラ・ジョヴォヴィッチを起用したミュージック・ビデオ「Withorwithout」でも話題に。2019年1月、渋谷WWWにて行われた単独来日公演は即ソールドアウトとなり日本でも人気に火がついている。2020年4月、ベルリンのスタジオで録音されたライブ・アルバム『Live Vol.1』をリリース。”

引用元:Caroline International

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    • Parcels – Redline / IknowhowIfeel / Elude – Live Vol. 1
    • Parcels – Live Vol. 1(全スタジオライブ動画)

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    ライター:yabori
    yabori
    BELONG Mediaの編集長。2010年からBELONGの前身となった音楽ブログ、“時代を超えたマスターピース”を執筆。

    ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル・​後藤正文が主催する“only in dreams”で執筆後、音楽の専門学校でミュージックビジネスを専攻

    これまでに10年以上、日本・海外の音楽の記事を執筆してきた。

    過去にはアルバム10万タイトル以上を有する音楽CDレンタルショップでガレージロックやサイケデリックロック、日本のインディーロックを担当したことも。

    それらの経験を活かし、“ルーツロック”をテーマとした音楽雑誌“BELONG Magazine”を26冊発行してきた。

    現在はWeb制作会社で学んだSEO対策を元に記事を執筆している。趣味は“開運!なんでも鑑定団”を鑑賞すること。

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    Twitter:@boriboriyabori