最終更新: 2022年5月8日

UKロック期待の新星ことInhaler(インヘイラー)が、待望のデビューアルバム『It Won’t Always Be Like This』を2021年7月にリリースする。

その告知と共に、新曲「Cheer Up Baby」がリリースされた。

そこで今回は、「Cheer Up Baby」の歌詞の和訳、そしてその内容について考察している。

心の病と闘う若き人々へと向けた「Cheer Up Baby」は、なぜこのタイミングにリリースされたのか?

Inhalerとは

Inhaler(インヘイラー)歌詞和訳
UKロック界の未来を託されたロック・バンド、Inhaler(インヘイラー)。

Inhalerのメンバー

アイルランドのダブリン出身の4人組で、U2のボノの息子であるイライジャ・ヒューソン(Vo./Gt.)を筆頭に、ジョシュ・ジェンキンソン(Gt.)、ロバート・キーティング(Ba)、ライアン・マクマホン(Dr.) でメンバー構成されている。

Inhalerは2016年に活動を開始。

デビュー前にも関わらず、Noel Gallagher’s High Flying BirdsやDMAsなどのオープニング・アクトを務める。

「My Honest Face」、「Ice Cream Sundae」、「We Have to Move On」など、合計8作のシングルをリリース。

そして、デビューアルバム『It Won’t Always Be Like This』が2021年7月16日にリリースされる。

Cheer Up Baby

Inhaler(インヘイラー)の新曲「Cheer Up Baby」。

イライジャ・ヒューソンからのメッセージ

「Cheer Up Baby」は以前からライブで演奏されており、Inhalerのイライジャ・ヒューソンはNMEのインタビューで下記のように語っている。

“「Cheer Up Baby」は俺たちの基礎となるような曲で、ファンの間でも常に話題になってたんだよ。この曲はファンに対するラブレターみたいなものだから、アルバムの一曲目はこの曲にしようって決めたんだ。”

Inhaler – Cheer Up Baby (Official Video)

Cheer Up Baby和訳

“ベイビー、元気を出してくれよ”という意味を持つ、Inhaler(インヘイラー)の新曲「Cheer Up Baby」。

ファンへ向けたラブレターであり、心の病に苦しむ若き人々へ向けた歌詞を和訳し、内容を掘り下げていく。

俺が今までやらなかったことについて考えてた
あぁ、仕方ないけどお前のせいだ
あぁ、この憂鬱な気分はどうすれば治るんだ?
知ってるだろ、まだ間に合うぜ
どっちでもいいわ、と彼女は言ったんだ

“When I think of all the things
I didn’t do
Oh, I can’t help but blame it on you
Oh, how to cure these February blues?
You know it’s not too late
She said either way”

引用元:Inhaler(インヘイラー)「Cheer Up Baby」歌詞(Genius Lyrics)

お前が何をしようとも
ベイビー、元気を出してくれよ
一人じゃないぜ
彼女はこう言った
あなたが何をしようとも
くよくよしないで
一人じゃないぜ
まるで石のように沈んでいくんだ

“All you do
Cheer up baby
You’re not on your own
Oh, she said
All you do
Oh, cheer up baby
You’re not on your own
Sinking like a stone”

引用元:Inhaler(インヘイラー)「Cheer Up Baby」歌詞(Genius Lyrics)

そしてベッドに寝転んだ
カバーの下にさ
ここは一生誰にも見つからない
でもお前が俺の部屋に入ってきたんだ
外にはもっと良い景色があるって
俺の知らない景色が

“And I lie in my bed
Under the covers
Never ever to be discovered
Oh and you walked into my room
To offer me a better view
Like I had no clue”

引用元:Inhaler(インヘイラー)「Cheer Up Baby」歌詞(Genius Lyrics)

お前が何をしようとも
ベイビー、元気を出してくれよ
一人じゃないぜ
彼女はこう言った
あなたが何をしようとも
ベイビー、くよくよしないで
一人じゃないぜ
まるで石のように沈んでいくんだ

“All you do
Cheer up baby
You’re not on your own
Oh, she said
All you do
Cheer up baby
You’re not on your own
Sinking like a stone”

引用元:Inhaler(インヘイラー)「Cheer Up Baby」歌詞(Genius Lyrics)

誰か違う男と会ってるのか?
俺たちは友達以上の関係だったはずだ
お前の本音が分からない
俺たちの関係はこれで終わりなのか?

“Did you meet someone else?
I’ve been more than a friend
I don’t know what you meant
Are we close to the end?”

引用元:Inhaler(インヘイラー)「Cheer Up Baby」歌詞(Genius Lyrics)

お前が何をしようとも
ベイビー、元気を出してくれよ
一人じゃないぜ
お前はまるで石のように沈んでいくんだ
ベイビー、元気を出してくれよ
ベイビー、くよくよしないでさ
ベイビー、元気を出してくれよ
ベイビー、大丈夫だよ
一人じゃないぜ
お前はまるで石のように沈んでいくんだ

“All you do
Cheer up baby
Not on your own
You’re sinking like a stone
Cheer up baby
Cheer up baby
Cheer up baby
Cheer up baby
You’re not on your own
You’re sinking like a stone”

引用元:Inhaler(インヘイラー)「Cheer Up Baby」歌詞(Genius Lyrics)

Cheer Up Babyの意味

Inhaler(インヘイラー)の「Cheer Up Baby」は、心の病と闘う若き人々へ対する楽曲である。

Inhalerのイライジャ・ヒューソンはインタビューで下記のように語っている。

“現代の若い世代は心の病と闘っている人が多くて、自分の頭の中でぐるぐると考え込んでしまうだろ。同時に、この曲は自分自身を乗り越えることについての内容で、もし君の友達が心の病にかかっていたら手を差し伸べて話を聞いてあげて欲しい。‘Cheer Up Baby’とはそういう意味なんだよ。孤独を感じている全てのファンに向けた曲なんだ。”

このタイミングでのアルバムリリースは大きな意味を持ち、コロナ禍においてメンタルの不調を訴える人の増加や、デジタル時代ならではの悩みも絶えない現代ともリンクしている。

タイトルの、“Cheer Up Baby(ベイビー、元気を出してくれよ)”、そして、“You’re not on your own(一人じゃないぜ)”という一文から読み解けるのは、ファンと共にこの苦境を乗り越えようとする仲間意識、そしてデビューアルバムという大きな節目を迎えたInhalerの覚悟だ。

辛い時期を歩んでいる世界中の若き世代の代表として、心の病に苦しむ人々に寄り添いながら励ましてくれる応援歌こそが「Cheer Up Baby」なのだ。

Cheer Up Baby作品クレジット

Inhaler(インヘイラー)「Cheer Up Baby」のクレジットは下記となっている。

プロデューサー:Antony Genn
作詞・作曲:Ryan McMahon (IRL), Josh Jenkinson, Robert Keating & Elijah Hewson
レコーディング・エンジニア:Drew Dungate-Smith
ビデオ・ディレクター:Joe Connor
リリース日:2021年3月17日

アルバム

1stアルバム『It Won’t Always Be Like This』

発売日: 2021/7/16
ジャンル: UKロック
収録曲:
01. It Won’t Always Be Like This
02. My Honest Face
03. Slide Out the Window
04. Cheer Up Baby
05. A Night On the Floor
06. My King Will Be Kind
07. When It Breaks
08. Who’s Your Money On? (Plastic House)
09. Totally
10. Strange Time to Be Alive
11. In My Sleep
フォーマット:Mp3
Amazonで見る

Inhalerバンドプロフィール

Inhaler(インヘイラー)歌詞和訳

“アイルランドの首都ダブリンの学校でバンドを結成。自分たちが好きなザ・ストーン・ローゼズ、ジョイ・ディヴィジョン、デペッシュ・モード、インターポール、ザ・キュアーなどから受けたインスピレーションをブレンドした楽曲作りを始め、やがて独自のサウンドへと昇華させていった。
2019年9月メジャー・デビュー・シングル「Ice Cream Sundae」リリース。それ以前に「It Won’t Always Be Like This」、「My Honest Face」の2曲をリリースしており、後者のミュージック・ビデオはアナイス・ギャラガーが撮影した。
これまでにノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ、ザ・コーティナーズ、DMAsのライヴのサポート・アクトを務めている。11月はブロッサムズのUSツアーのサポート・アクトを務める。”

引用元:Inhaler(インヘイラー)プロフィール(UNIVERSAL INTERNATIONAL)

Inhaler代表曲(Youtube)

  • Inhaler – We Have To Move On (Official Video)
  • Inhaler – Ice Cream Sundae
  • Inhaler – Falling In (Official Video)

ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
Rio Miyamoto
BELONG Mediaのライター/翻訳。

高校卒業後18歳から23歳までアメリカのボストンへ留学し、大学ではインターナショナルビジネスを専攻。

13歳よりギター、ドラム、ベースを始める。

関西を拠点に活動するサイケデリック・バンド、Daisy Jaine(デイジー・ジェイン)でボーカル/ギターと作詞作曲を担当。

2017年10月、全国流通作品である1st EP『Under the Sun』をDead Funny Recordsよりリリース。

2021年2月、J-WAVEのSONAR MUSICへゲスト出演。

普段はサイケデリック、ソウル、ロカビリーやカントリーを愛聴。趣味は写真撮影、ファッション、映画鑑賞。

今まで執筆した記事はこちら