最終更新: 2021年7月11日
Men I Trust(メン・アイ・トラスト)のフォースアルバム『The Untourable Album』より、シングル「Tides」がリリースされた。
この記事では、新曲「Tides」の歌詞を和訳すると共に内容を掘り下げている。
新型コロナウイルスによるパンデミックと世界の終焉を信じる宗教信者。
この混沌とした世界情勢でMen I Trustが伝えたかったこととは?
目次
Men I Trustについて
Men I Trust(メン・アイ・トラスト)はカナダのモントリオール出身のドリームポップ・バンド。
エマニュエル・プルー(Vo.Gt.)、ジェシー、キャロン(Ba./Gt.)、ドラゴス・キリアック(Key.)による3人のメンバーで構成されている。
なおフロントウーマンのエマニュエル・プルーは、Bernacheというソロ名義でも活動を行っている。
Men I Trustは2014年にデビューアルバム『Men I Trust』、2015年にセカンドアルバム『Headroom』、2019年にサードアルバム『Oncle Jazz』、そして2020年にはライブアルバム『Forever Live Sessions』を発売。
フォースアルバム『The Untourable Album』のリリースは秋頃を予定している。
Tidesについて
Men I Trust(メン・アイ・トラスト)の新曲「Tides」はフォースアルバム『The Untourable Album』に収録される。
「Tides」のアートワークは、メンバーの友達の母親でもあり、UFOやエイリアンを専門に取り扱うアーティストNoémi Varfalvyが担当している。
Men I Trust – Tides
Tides和訳
Men I Trust(メン・アイ・トラスト)の新曲「Tides」について。
世界の終わりを信じる信者とコロナウイルスのパンデミックに関する歌詞を和訳し、内容を考察していく。
大洪水に注意しなさい
ニュースで男たちはそう言った
この世の終わりは近いと唱える人々
彼らの嘆願はごもっともね
あぁママ、愛してるわ
信者に対する恐怖心は強いわ
自分たちの真っ直ぐな情熱を
何も疑わない者たち
“Watch for ‘them tides
Said men over the news
Doomers far out
Their plea was fair and sound
Oh Mama I love you
Strong like I fear devouts
Who never doubt
Their righteous fervor”
144,000、見晴らしが良くなるのを待ってるの
あぁなんて壮大なの
家から見えるこの荒廃した世界に驚くわ
夜中の12時に差し掛かる
みんな自分が正しいって分かってる
そして一生眠ることもない
“A hundred forty-four, by thousands, waiting for the clear
Oh how sublime
To marvel at an ugly world from home
They made it to midnight
They know they’re right
Awake forever”
勇敢な男たちがまた手を取り合って歩いてるのを見たの
天使と並んで歩いてる
一体誰に戦いを始める勇気があるっていうの?
この先一生幸せね
全てを整えるために
一緒に幸せになろう
私たちはきっと大丈夫
“I see brave men walking hand in hand again
With angels by their sides
Who’ll dare put on a fight?
Happy forever
To make it all in-line
Happy togеther
We shall be finе”
Men I Trustが描いた世界の終焉
Men I Trust(メン・アイ・トラスト)の新曲「Tides」は、世界の終焉が近づいていることを信じる宗教信者と新型コロナウイルスによるパンデミックがテーマである。Tidesの意味
まずタイトルの「Tides」とは本来“潮の流れ”という意味を持つが、今回の歌詞では“大洪水”のことを比喩していると考えられる。
神話では神が文明を破壊するために大洪水が起こされるとされており、世界の終わりを信じる信者は、人間が神の逆鱗に触れたのではないか、と訴えている様子が冒頭の歌詞で表現されている。
“大洪水に注意しなさい
ニュースで男たちはそう言った
この世の終わりは近いと唱える人々
彼らの嘆願はごもっともね”
144,000が意味するもの
「Tides」の歌詞で登場する謎の数字“144,000”とは、新約聖書の最後で世界の終わりを暗示する『ヨハネの黙示録』に3度登場する数字であり、神が天に迎えられる定員数が144,000人ということに関連している。
そして次の一文の“家から見える荒廃した世界”とは、コロナ禍のステイホームについて示唆されていると読み解ける。
“144,000、見晴らしが良くなるのを待ってるの
あぁなんて壮大なの
家から見えるこの荒廃した世界に驚くわ”
次の一文では戦争を経験してきた人々について描かれており、“天使と並んで歩いている”という一行は、すでに戦死して天国で手を取り合って歩いてる人々を表しながら、これからまた戦争が起きるのではないかという不安が綴られている。
“勇敢な男たちがまた手を取り合って歩いてるのを見たの
天使と並んで歩いてる
一体誰に戦いを始める勇気があるっていうの?”
この曲の核心は、世界の終わりが来た、と思い込んでしまうほどに猛威を振るった新型コロナウイルスのパンデミックではないだろうか。
“この先一生幸せね
全てを整えるために
一緒に幸せになろう
私たちはきっと大丈夫”
あらゆる憶測が飛び交い、世界の終わりが来たと信じ込んでしまう人もいるかも知れないが、最後の一行のように、“私たちはきっと大丈夫”というメッセージが込められたのが「Tides」である。
リリース作品
シングル『Tides』
発売日: 2021/2/12
フォーマット:Mp3
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ライブアルバム『Forever Live Sessions』
発売日: 2020/7/10
フォーマット:Mp3、CD、アナログ
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3rdアルバム『Oncle Jazz』
発売日: 2019/9/13
フォーマット:Mp3、CD、アナログ
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2ndアルバム『Headroom』
発売日: 2015/6/30
フォーマット:Mp3、アナログ
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1stアルバム『Men I Trust』
発売日: 2014/5/28
フォーマット:Mp3、CD
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バンドプロフィール
“2014年にドラゴスとジェシーを中心に結成。翌年の2015年からはソロ・アーティストとしても活動していた紅一点エマをヴォーカルに迎え、新たに3人組のバンドとして活動をスタート。「Tailwhip」は発表から僅か2ヶ月でSpotifyでの再生回数が200万回を超え、米の人気音楽ブログ「Gorilla vs Bear」では『完璧なポップ・ソング』と評され2017年のNO.1ソングにも選出。その後も「I Hope to be Around」がドリーミーなキラーチューンとして世界中のインディ・ファンから絶賛され、日本国内でもコーネリアスがインタビューでお気に入りのバンドとして名前を挙げるなど話題を集め、2018年にはRALLYE LABELより日本限定のコンピレーション・アルバム『Tailwhip』をリリース。2020年のジャパンツアーも大成功を収めている。”
Men I Trust人気曲(Youtube)
- Men I Trust – Lauren
- Men I Trust – Tailwhip
- Men I Trust – Norton Commander (All We Need)
ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
BELONG Mediaのライター/翻訳。
高校卒業後18歳から23歳までアメリカのボストンへ留学し、大学ではインターナショナルビジネスを専攻。
13歳よりギター、ドラム、ベースを始める。
関西を拠点に活動するサイケデリック・バンド、Daisy Jaine(デイジー・ジェイン)でボーカル/ギターと作詞作曲を担当。
2017年10月、全国流通作品である1st EP『Under the Sun』をDead Funny Recordsよりリリース。
2021年2月、J-WAVEのSONAR MUSICへゲスト出演。
普段はサイケデリック、ソウル、ロカビリーやカントリーを愛聴。趣味は写真撮影、ファッション、映画鑑賞。
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