最終更新: 2022年6月5日
UKのロックバンド、FOALS(フォールズ)が新曲「Wake Me Up」をリリースした。
この記事では、BELONG Media独自の解釈で「Wake Me Up」の歌詞を和訳して内容を掘り下げている。
新型コロナのパンデミックによって直面した悪夢のような現実。
コロナ感染拡大の真っ只中にFOALSが書き上げた「Wake Me Up」で描かれたコロナ収束後の希望とは?
FOALSは7枚目のアルバム『Life Is Yours』をリリースし、2022年のフジロックで来日することも決定した。(2022年6月5日追記)
目次
FOALSとは
FOALS(フォールズ)はイギリスのオックスフォード出身の3人組ロック・バンド。2005年にFOALSは活動を開始。
デビューアルバム『Antidotes』を2008年にリリースし、東名阪ツアーとフジロック・フェスティバルへの出演で初来日。
2010年にはセカンドアルバム『Total Life Forever』を引っ提げ、再びフジロック・フェスティバルへ出演。
翌年2011年には東名阪ツアーで再来日を果たす。
そして2013年にサードアルバム『Holy Fire』、2015年にはフォースアルバム『What Went Down』をリリース。
2019年には、二部構成のフィフスアルバム『Everything Not Saved Will Be Lost – Part 1』とシックスアルバム『Everything Not Saved Will Be Lost – Part 2』をリリースすると共に、サマーソニックへ出場を果たす。
そして、2022年に7作目となる新作アルバムをリリース予定。
Wake Me Upについて
FOALS(フォールズ)の新曲「Wake Me Up」は2022年にリリース予定の新作アルバムの先行シングル。
ミキシング・エンジニアには、グラミー賞を10回受賞し、Kanye WestやHAIM、Clairoなどを手掛けてきたマニー・マロクインを起用している。
FOALS – Wake Me Up [Official Music Video]
Wake Me Up歌詞和訳
FOALS(フォールズ)の新曲「Wake Me Up」について。
コロナ収束後に待ち受ける希望について描かれた歌詞を和訳し、内容について考察していく。
起こしてくれ
起こしてくれよ
“Wake me up
Wake me up”
夢の中を歩き回ってる
ここは今まで見たことないような素晴らしい場所だ
なぁ、起こしてくれないか?
なぁ、頼むから起こしてくれないか?
困難に直面してるんだ
電話で叩き起こされ、俺の欲望に火がついた
なぁ、俺に銃を持ってきてくれないか?
太陽の光を吹き消したいんだ
“I’m walking through a dream
I’m walking through the finest place I’ve ever seen
Hey, man, won’t you wake me up?
Said hey, man, won’t you wake me up?
I’m walking through the fire
Defiant on the wire, burning up my desire
Hey, man, won’t you come, come give me a gun?
Help me blow the lights right out of the sun”
今俺は夢の中にいるのか?
ここがどこなのか知りたいんだ
結局俺は役立たずさ
でも少しはマシな人間に成長してるぜ
起こしてくれ
起こしてくれ
頼むから起こしてくれよ
“So won’t you tell me if I’m dreamin’? (Oh no)
I need to know just where I stand (Oh no)
But it turns out my hands are useless (Oh no)
But maybe I’m a bеtter man (Oh no)
Said wake me up
Said wakе me up
Said wake me up”
スクリーンの中で踊る自分
ずっと同じ観客の中で踊ってるんだ
なぁ、起こしてくれないか?
なぁ、頼むから起こしてくれないか?
ドアを蹴破って
お前の家の壁を登ってる
なぁ、俺に銃を持ってきてくれないか?
太陽の光を吹き消したいんだ
“I’m dancing on the screens
I’m dancing in the mountains where I’ve always been
Hey, man, won’t you wake me up?
Said hey, man, won’t you wake me up?
I’m kicking down the doors
I’m climbing up the walls of the house that’s yours
Hey, man, won’t you come, come give me a gun?
Help me blow the lights right out of the sun”
今俺は夢の中にいるのか?
ここがどこなのか知りたいんだ
結局俺は役立たずさ
でも少しはマシな人間に成長してるぜ
起こしてくれ
起こしてくれ
頼むから起こしてくれよ
“So won’t you tell me if I’m dreamin’? (Oh no)
I need to know just where I stand (Oh no)
But it turns out my hands are useless (Oh no)
But maybe I’m a better man (Oh no)
Said wake me up
Said wake me up
Said wake me up”
悪魔の上で踊る自分
石炭の上で踊る自分
自分の表現を否定して、知ってることすら信じようとしない
いくつもの時代を生きてきた
タイルの上で踊る自分
握手には応じないぜ
それか本物の笑顔を信じるかだな
橋は全て焼き尽くした
ロープを引き上げて
暗号は全て削除した
俺はお前が思ってるような人間じゃない
お前はトラップに引っかかって
自身が若い頃の過去を振り返る
お前は汚れたブーツを履いて一生を過ごすんだよ
“I’m dancin’ on the serpents
I’m dancin’ on the coals
Deny your own expression, you deny the things you know
I’m livin’ through the ages
I’m dancing on the tiles
Won’t commit to any handshakes
Or believe a Duchenne smile
I’m burning all my bridges
I’m pulling up the ropes
Deleting all the codes
No, I’m not that man you know
You walk into a trap
Then you walk into your youth
You’re living all that life with a pair of dusty boots”
今俺は夢の中にいるのか?
ここがどこなのか知りたいんだ
結局俺は役立たずさ
でも少しはマシな人間に成長してるぜ
今俺は夢の中にいるのか?
(起こしてくれ)
ここがどこなのか知りたいんだ
(起こしてくれよ)
結局俺は役立たずさ
(起こしてくれ)
でも少しはマシな人間に成長してるぜ
今俺は夢の中にいるのか?
(起こしてくれ)
ここがどこなのか知りたいんだ
(起こしてくれよ)
結局俺は役立たずさ
(起こしてくれ)
でも少しはマシな人間に成長してるぜ
起こしてくれ
起こしてくれ
頼むから起こしてくれよ
“So would you tell me I’m dreamin’? (Oh no)
I need to know just where I stand (Oh no)
Well, it turns out my hands are useless (Oh no)
But maybe I’m a better man (Oh no)
So won’t you tell me if I’m dreamin’? (Oh no)
(Said wake me up)
I need to know just where I stand (Oh no)
(Said wake me up)
But it turns out my hands are useless (Oh no)
(Said wake me up)
Well, maybe I’m a better man (Oh no)
So won’t you tell me if I’m dreamin’? (Oh no)
(Said wake me up)
I need to know just where I stand (Oh no)
(Said wake me up)
But it turns out my hands are useless (Oh no)
(Said wake me up)
Well, maybe I’m a better man (Oh no)”
起こしてくれ
起こしてくれ
頼むから起こしてくれよ
“Said wake me up (Oh no)
Said wake me up (Oh no)
Said wake me up (Oh no)
(Oh no)”
Wake Me Up歌詞和訳まとめ
FOALS(フォールズ)の新曲「Wake Me Up」は、新型コロナの収束後の希望がテーマの楽曲である。まず冒頭の歌詞では、新型コロナのパンデミックで混沌とした社会生活からの逃避として、新型コロナが存在しない夢の世界への切望が表現されている。
“夢の中を歩き回ってる
ここは今まで見たことないような素晴らしい場所だ”
これまで長く続いた自粛生活で誰もが前に進んでいないような感覚に陥ったことがあるかと思う。
自らの努力では何も状況が変化しないという自己嫌悪や不安感が次の歌詞で描かれている。
“今俺は夢の中にいるのか?
ここがどこなのか知りたいんだ
結局俺は役立たずさ
でも少しはマシな人間に成長してるぜ”
次の歌詞で登場する“悪魔の上で踊る”とは、悪魔すなわち“新型コロナという悪夢”を踏みつけている様子を比喩している。
続く“石炭の上で踊る”という表現は、困難な状況に陥っている主人公を意味していると読み解ける。
そして、“タイルの上で踊る自分”という歌詞の“タイル”はダンスフロアを示唆しており、このパンデミック収束後には以前のようにパーティーを楽しめる日々が戻ってくる、というFOALSが今作で目指した希望が込められている。
“悪魔の上で踊る自分
石炭の上で踊る自分
(中略)
タイルの上で踊る自分
握手には応じないぜ
それか本物の笑顔を信じるかだな”
Wake Me Upの意味
最後に「Wake Me Up(起こしてくれよ)」というタイトルの意味について。
FOALSのメンバーは「Wake Me Up」に関して、NMEのインタビューで下記のようにコメントしている。
“牧歌的で今よりいいシチュエーションに自分を連れていく曲を書きたいとひたすら思ったんだ。この1年半の僕たちはみんな、非現実的なのにすごく影響されてしまうヘンな夢にうなされているような気分だったと思う。ここじゃないどこかで目覚められたらいいのにと願ったことが多々あったと思うんだよね”
「Wake Me Up」とは、コロナ禍という“非現実的な現実”こそが夢であり、本当の現実は以前までのように皆が楽しくパーティーできる生活なのだと信じたい思いが強く反映された楽曲である。
Wake Me Up作品クレジット
FOALS(フォールズ)「Wake Me Up」のクレジットは下記となっている。
プロデューサー:Miles James, John Hill, A. K. Paul, Jimmy Smith (UK), Jack Bevan & Yannis Philippakis
作詞・作曲:Jimmy Smith (UK), Jack Bevan & Yannis Philippakis
リリース日:2021年11月4日
FOALSリリース作品
7thアルバム『Life Is Yours』
発売日: 2022年6月17日
フォーマット:CD、レコード
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シングル『Wake Me Up』
発売日:2021/11/5
フォーマット:Mp3
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6thアルバム『Everything Not Saved Will Be Lost Part 2)』
発売日: 2021/2/5
フォーマット:アナログ
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5thアルバム『Everything Not Saved Will Be Lost (Part 1)』
発売日: 2019/3/8
フォーマット:アナログ
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FOALSフジロック来日決定
FOALS(フォールズ)が2022年に開催されるフジロックへの来日が決定した。
彼らにとって、今回で4回目となるフジロックへの出演となっている。
フジロック2022
2022年7月30日(土)新潟県苗場スキー場
FOALSバンドプロフィール
“英オックスフォード出身、ヤニス・フィリッパケス(Vo/G)を中心とした現在4人組のロックバンド、フォールズ。
プロデューサーにデヴィッド・シーテック(TVオン・ザ・レディオ)を迎え制作されたデビュー・アルバム『アンチドーツ(解毒剤)』(2008年)は全英アルバム・チャート初登場3位を獲得。
その後発売された<2nd AL>『トータル・ライフ・フォーエヴァー』(2010年)、<3rd AL>『ホーリー・ファイア』(2013年)、<4th AL>『ホワット・ウェント・ダウン』(2015年)を含む、全オリジナル・アルバムが、全英チャートにてTOP10入りを果たしている。
ゼロ年代から「非オーソドックス」を探求し続け、この10年の間に、フォールズは海外大型フェスティヴァルのヘッドライナーを飾る唯一無二なバンドへと進化を遂げ、2019年、共通のテーマ、アートワーク、タイトルをもつ、2枚の新作『エヴリシング・ノット・セイヴド・ウィル・ビィ・ロスト』を発表することをアナウンス。
その「パート1」が2019年3月8日に全世界で発売となり、8月開催のサマーソニックでのステージでは圧倒的なライブを披露。そして「パート2」が10月23日に日本盤発売決定。「2発目の爆薬」と自ら表現するキャリア最高傑作とともに、6年ぶりとなる待望の日本単独ツアーが2020年3月に決定した。”
FOALS代表曲(Youtube)
- FOALS – What Went Down [Official Music Video]
- FOALS – Neptune [Official Music Video]
- Foals – Cassius (OFFICIAL VIDEO)
ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
BELONG Mediaのライター/翻訳。
高校卒業後18歳から23歳までアメリカのボストンへ留学し、大学ではインターナショナルビジネスを専攻。
13歳よりギター、ドラム、ベースを始める。
関西を拠点に活動するサイケデリック・バンド、Daisy Jaine(デイジー・ジェイン)でボーカル/ギターと作詞作曲を担当。
2017年10月、全国流通作品である1st EP『Under the Sun』をDead Funny Recordsよりリリース。
2021年2月、J-WAVEのSONAR MUSICへゲスト出演。
普段はサイケデリック、ソウル、ロカビリーやカントリーを愛聴。趣味は写真撮影、ファッション、映画鑑賞。
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