最終更新: 2023年5月25日
2022年、最も注目されたアーティストであるArlo Parks(アーロ・パークス)が新作アルバム『My Soft Machine』リリースする。
Arlo Parksはこれまでにグラミー賞に2度ノミネートし、マーキュリー賞とブリット・アワードを受賞している。
この記事では新作アルバム『My Soft Machine』だけでなく、彼女自身のバックグラウンドと音楽性の魅力についても掘り下げている。
また、アーロ・パークスは7月に来日公演が決定しており、既に東京公演は完売している。(2023年5月25日追記)
目次
Arlo Parksとは
Arlo Parks(アーロ・パークス)は、イギリスのシンガーソングライターである。ネオソウルやインディーポップなどのジャンルを超えた音楽性で注目を集めている逸材だ。
彼女は2021年にデビューアルバム『Collapsed in Sunbeams』をリリースした。この作品でマーキュリー・プライズやブリット・アワードなどの賞を受賞。
彼女の歌詞は、メンタルヘルスや愛や人間関係などのテーマを感情的に表現しており、多くの人々の共感を呼んでいる。
Arlo Parksこと、アナイスについて
Arlo Parksこと、アナイス・オルワトイン・エステル・マリーニョは、2000年8月9日にパリで生まれた。
彼女はナイジェリア人とチャド人の父親、フランス人とイギリス人の血を引く母親のもとに生まれたミックスである。
西ロンドンのハマースミスで育った。彼女は母親からフランス語を学び、英語よりも先にフランス語を話すようになる。
彼女は幼い頃から音楽や文学に親しみ、ジョニ・ミッチェルやニーナ・シモン、レディオヘッドなどのアーティストから影響を受けた。
これまでのリリース
彼女は2018年にシングル「Cola」でデビューし、その後2019年に2枚のEP『Super Sad Generation』と『Sophie』をリリースした。
2020年にはBBCのSound Of 2020にノミネートされるなど注目を集めたほか、ソールド・アウトしたイギリス/ヨーロッパ・ツアーも開催する。
2021年1月にはファースト・フル・アルバム『Collapsed in Sunbeams』をリリースし、UKアルバムチャートで3位を記録。
この作品は批評家から高い評価を受け、2021年ブリット・アワードでは最優秀新人賞と最優秀英国女性ソロ・アーティスト賞を受賞。
また、2021年ヒュンダイ・マーキュリー賞でも最優秀アルバム賞を受賞するという、大きな注目を集めた。
Arlo Parkの音楽性
Arlo ParksはソウルやR&Bだけでなく、ロックやポップスなど様々な音楽を取り入れたジャンルを超えた音楽性で知られている。
彼女は自身が作成したプレイリスト“Arlo’s Tunes”で自分の音楽的ルーツを紹介しており、RadioheadやThe Strokesなどを取り上げている。
また、彼女はメンタルヘルスや社会問題にも関心が高く、UNICEF UKの史上最年少サポーターやメンタルヘルス分野のアンバサダーとしても活動している。
BELONGではこれまでに掲載したネオソウル新世代の記事ではArlo Parksをピックアップしている。
その理由はジャンルを超えた音楽性だけでなく、感情的でパワフルなパフォーマンスも彼女の魅力の一つでもあるからだ。
また、Arlo Parks「hurt」の歌詞について考察し、その内容とメッセージを下記の記事で紹介している。
アーロ・パークスの概要
アーティスト名 | Arlo Parks(アーロ・パークス) |
---|---|
生年月日 | 2000年8月9日 |
来日 | フジロック2022 |
レーベル | Transgressive Records |
出身地 | イギリス・ロンドン |
My Soft Machine
グラミー賞に2度ノミネートされ、マーキュリー賞とブリット・アワードを受賞したイギリス出身のシンガー・ソングライターArlo Parks(アーロ・パークス)が、5月26日にTransgressive Recordsからセカンド・アルバム『My Soft Machine』をリリースした。
このアルバムは、彼女自身の20代の経験と成長を反映したもので、インディー、R&B、スポークンワードの要素をブレンドし、トラウマや生い立ち、脆弱性などのテーマを探求している。
アルバムタイトルについて
アルバムタイトル『My Soft Machine』は、20代半ばの不安、薬物乱用、初恋、PTSD、悲しみなどを経験する映画学生の人生を描いた、ジョアンナ・ホッグ監督の映画『The Souvenir』にインスパイアされたものである。
このアルバムには、彼女自身の苦悩をさらけ出すことで、リスナーとの親密感を生み出すエモーショナルでパワフルな作品が収録されている。
例えば、「Bruiseless」は自分自身や他者への暴力について歌った曲であり、「Blades」は友人が自殺したことに対する彼女の感情を表現した曲である。
また、「Pegasus」では親友でありコラボレーターでもあるPhoebe Bridgersをフィーチャーし、「Devotion」ではDeftonesやSmashing Pumpkinsなど90年代のロック・バンドにオマージュを捧げている。
Weightless
このアルバムからは、「Weightless」、「Impurities」、「Devotion」などのシングルが先行してリリースされ、MVも公開されている。
「Weightless」は小さなパンくずのような愛情しか与えてくれない人への思いを歌った曲である。
Arlo Parks - Weightless (Official Video)
Impurities
「Impurities」は、BBC Radio 1と6 MusicのA Listsに同時に取り上げられ、Rolling StoneやNME、DIYなど主要音楽メディアから高い評価を得ている。
新曲「Impurities」のプロデュースはArlo、Romil Hemnani(Brockhampton)、Carter Lang(SZA)によって行われた。
「Impurities」は“自分の内面の醜さや失敗は重要ではない”というメッセージが込めれらた曲で、MVも公開されている。
Arlo Parks - Impurities
Devotion
Arlo Parksはアルバムからの最後を締めくくる先行曲「Devotion」を公開した。
この曲は激しく燃え上がる愛を鮮やかに描き出した曲で、青みがかった独特な色合いや滲みなど90年代に敬意を表したMVが制作されている。
同曲のMVはAli RaymondとJoel Barney(Sonder Films)が監督を担当している。
Arlo Parks - Devotion (Official Video)
まとめ
Arlo Parks『My Soft Machine』は自分自身や周囲の人々が抱える問題や感情に真っ向から向き合い、それらを美しく表現することで多くの人々に共感や勇気を与えている。
このアルバムは彼女の20代半ばの人生を描いたものだが、私たち全てが等しく経験する普遍的な出来事でもある。
7月の来日の予習も兼ねて『My Soft Machine』を是非、聴いてほしい。
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Arlo Parksリリース作品
2ndアルバム『My Soft Machine』
発売日:2023年5月26日
収録曲:
1. Bruiseless
2. Impurities
3. Devotion
4. Blades
5. Purple Phase
6. Weightless
7. Pegasus ft. Phoebe Bridgers
8. Dog Rose
9. Puppy
10. I'm Sorry
11. Room (red wings)
12. Ghost
※国内盤はボーナストラック収録
フォーマット:Mp3、CD
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1stアルバム『Collapsed in Sunbeams』
発売日:2021年1月29日
フォーマット:Mp3、CD、アナログ
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Arlo Parks 来日公演
Arlo Parks(アーロ・パークス)の来日公演が開催されることが決定した。5月にリリースされる新作アルバムとともに、7月に東京と大阪でジャパン・ツアーを行う。
東京公演は恵比寿ガーデンホール、大阪公演は梅田クラブクアトロで開催される。
チケットは現在販売されており、東京公演は既に完売している。
2023年7月5日(水)@東京・恵比寿ガーデンホール- 2023年7月6日(木)@大阪・梅田クラブクアトロ
開場・開演 18:00 / 19:00
チケット ¥7,000-(税込/オールスタンディング/ドリンク代別)
チケット発売日 2023年4月1日(土)10:00~
チケット先行 クリエイティブマン 3A 会員先行
期間:2/13(月)15:00~2/16(木)18:00
チケットの詳細はクリエイティブマンのサイトにて
ライター:yabori
BELONG Mediaの編集長。2010年からBELONGの前身となった音楽ブログ、“時代を超えたマスターピース”を執筆。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル・後藤正文が主催する“only in dreams”で執筆後、音楽の専門学校でミュージックビジネスを専攻
これまでに10年以上、日本・海外の音楽の記事を執筆してきた。
過去にはアルバム10万タイトル以上を有する音楽CDレンタルショップでガレージロックやサイケデリックロック、日本のインディーロックを担当したことも。
それらの経験を活かし、“ルーツロック”をテーマとした音楽雑誌“BELONG Magazine”を26冊発行してきた。
現在はWeb制作会社で学んだSEO対策を元に記事を執筆している。趣味は“開運!なんでも鑑定団”を鑑賞すること。
今まで執筆した記事はこちら
Twitter:@boriboriyabori
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