最終更新: 2024年12月22日
音楽だけで自立できるのか?
“音楽だけで自立する”というのは夢物語なのだろうか?聞こえが良いが、実際はとても難しいことである。
それはミュージシャンだけでなく、音楽ライターも同じで、その職業だけで生計を成り立たせている人はごくわずかである。
まずは“音楽一本で自立する”ということは可能なのか?また、プロインディーとして自立できるのか?
最後に、プロインディーとしての成功例として、坂本慎太郎が運営する自主レーベル“zelone records”について紹介し、音楽だけで自立できる可能性を考えたい。
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テキスト:Tomohiro Yabe 使用AI:perplexity、genspark
目次
プロインディーとは
まず、改めて“プロインディー”について説明させてもらうと、これは筆者の造語である。
大手レーベルに所属せずとも、高い音楽性とプロとしての意識を持ち、レーベルなどに頼らず、自主的な活動を通じて独自のファン層を築いていくアーティストのことを指す。
話を戻すと、“音楽だけで自立する”ということを考えた時に、現実問題を考えて、メインの仕事と並行して音楽をやるのがベストだと言いたいところだが、ここではあえてどうすれば“音楽だけで自立する”ことが可能なのか考えてみたい。
まずは“音楽だけで自立する”ということがどのようなことか、現実を直視してもらい、プロインディーとして活動するときの指針にしてもらいたい。
そもそも音楽だけで自立できるのか?
何度も聞いた話かもしれないが、あえて音楽業界の現状についてふれておきたい。
デジタル化による大きな変革期を迎えた音楽業界は、CDの売り上げは年々減少し、ストリーミングが主流となり、アーティストの収入構造も大きく変化している。
CDが売れる時代は大手レーベルに所属することが成功の方程式だったのだが、CDが売れなくなってからはこの常識が通用しなくなっている。
つまり単純に大手レーベルに所属するだけでは、音楽で自立できるかどうかも怪しくなってきているのだ。
一方で、大手レーベルによる支援体制が減少し、アーティスト自身がビジネス面での知識と実践力を求められるようになったことである。
しかし、この変化は必ずしもネガティブなものではない。
デジタル技術の発展により、制作や配信のコストは大幅に下がり、個人でも高品質な音楽制作が可能になった。
また、SNSやストリーミングプラットフォームの普及により、レーベルを介さずとも世界中のリスナーにリーチできる環境が整っている。
これをピンチと取るかチャンスと取るかでアーティストの真価が問われる時代にきているのではないかと思う。
複数の収入源を確保することが肝
また、音楽だけで生活するためには、複数の収入源を確保することが重要である。
具体的には、デジタル配信収入、ライブパフォーマンスの収入、マーチャンダイズ(グッズ)販売、楽曲使用権収入、音楽制作の受託業務などが挙げられる。
最近ではYoutubeの再生回数に応じた広告収入も大切な収益源となっている。
これらを効果的に組み合わせることで、安定した収入を得ることが可能となる。
強固なファンベースの構築
最後に一番大事なのは強固なファンベースの構築である。
SNSを活用した直接的なコミュニケーション、定期的な作品リリース、質の高いライブを通じて、固定的なファン層を築くことが大事だ。
これに関しては活動初期から自主レーベルでやるには限界があるため、経験を積むという意味でもまずはレーベルに所属して、音楽ビジネスのいろはを理解し、ファンベースを確保するのが先決だろう。
“音楽だけで自立する”ことは確かに容易ではないが、戦略的なアプローチと継続的な努力により、不可能ではない目標となる。
重要なのは、自身の音楽性を保ちながら、ビジネス面でも賢明な判断を行うバランス感覚を持つことである。
ここから先は、プロインディーとして音楽だけで自立できるのか?ということと、プロインディーとしての成功例:坂本慎太郎を取り上げる。
坂本慎太郎は自主レーベルを立ち上げて活動しており、国内だけでなく、海外からも評価が高く、インディーアーティストとしては理想的なモデルケースなので、彼の取り組みを紹介していく。
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また、次回以降、このコラムでは下記のテーマで進めていこうと思う。
・バンドメンバーの可能性を引き出すには?
・英語の苦手意識をなくすには?
・自分たちで自分たちを管理する意識を持つには?
・プロインディーとして活動するためのツールとは?
・適切なリリースタイミングを見極めるには?
・自分にとってふさわしいレーベルに所属するには?
それでは、メインテーマに移っていこうと思う。