最終更新: 2025年4月24日
Sunflower Bean-Mortalのファッションについて
-桃井:これは個人的なことなのですが、ジュリアやニック、オリーブも身につけるものがかっこよくて、それが似合っているのが少しうらやましく思います。どうしたら、そんなファッションセンスや感度が高まるのですか?
ジュリア: 最高のスタイルは個性から生まれるものだと思う。そして、恐れないこと。私たちは幸運なことにバンドを一緒にやっていて、何が自分たちらしくて本物だと感じるかについて似たような考えを持っているよ。ライブが、グループとして、そして個人としての私たち自身と繋がっているように見えて、感じられるように心がけてるよ。
オリーブ: 何かうまくいくものが見つかるまで、とにかく試してみることを恐れないことだよ。服だって、いろんな時期があって全然OKなんだ。僕は何か月も同じものを着続けて、それに飽きたら、また何か別のものを探すって感じ。自分のユニフォームを見つけて、それがしっくりこなくなるまで着続けるんだ。
ニック: トレンドを追わずに、いつも自分らしくいること!アクセサリーは、どんな服装にもスパイスを加えることができる面白いアイテムを見つけるのにいつも最適な方法だよ。
-桃井:1曲目”Champagne Taste”はこれまでと同様のシンプルなバンドサウンドの曲ですが、アルバムが進むにつれてピアノやチェロが加わるなど、曲ごとにアレンジがよりクラシカルになっていると思います。以前のアルバムにはあまりなかったようなクラシカルな要素を取り入れているのはなぜですか?
ジュリア: アルバムは前作のEP『Shake』の流れを汲んで、そこからよりソフトでカラフルな世界へと展開していくイメージでね。私たちのアルバム『Human Ceremony』や『Twentytwo in Blue』にも、甘美さやバロック調のトーンがたくさんあった。このアルバムはそこへの回帰でもあると思うし、今はハードな面だけでなく、ソフトな面にも自信を持って向き合えるようになったよ。
オリーブ: いくら試みても、僕らはアルバム全体を通して一つのトーンだけで作ることは絶対にないだろうね。これらすべての異なる雰囲気が存在することを許容して、すべてが同じ物語の一部であること、それがバンドとしての僕らの最もクールなことの一つだと思うよ。
ニック: 曲によっては、より豊かな(ラッシュな)アレンジが本当に必要だったんだ。僕らの好きな音楽の多くは、ロックなアルバムの中にあるソフトな曲だったりするしね。
-桃井:ピアノやチェロなどのクラシカルなサウンドをベースに、バンドの音がゆったりと、それでいてしっかりと地に足がついた響きを保っているという印象を受けたのですが、インストゥルメンタルサウンドとの調和が取れるようにメンバーそれぞれが音の鳴らし方にどのような工夫をこらしているのでしょうか?またインストゥルメンタルサウンドと合わせるにあたって、それらの楽器の音や弾き方から得た影響をどのように自分たちの演奏にどう取り込んでいるのでしょうか?
ジュリア: このレコードでチェロのような要素と仕事ができたこと、特にそれがギター、ベース、ドラムとは違う音響的な空間を占めているからこそ、どう向き合うかが重要だったよ。
オリーブ: ただ耳を澄ますこと。常に僕らの耳と心を開いて、僕らを呼んでいるものが何であれ、それに耳を傾けるんだ。ソングライターとして、僕らは宇宙に存在する芸術的な周波数のための、ある種の器みたいなものなんだ。何かがどうあるべきかについてあまり多くの決定を下さず、むしろそれが必要とされるものになるように努めることが重要なんだよ。
ニック: ピアノのほとんどはとてもシンプルで、リードメロディを際立たせるように使われているんだ。ギターやボーカルとブレンドさせることで、最初に試した時にかなりユニークに聞こえるサウンドになったんだよ。
-桃井:Sunflower Beanはデビュー当初からスキルが高かったと思うのですが、インストゥルメンタルサウンドを取り入れるにあたって、メンバーそれぞれが、自らのスキルやそれぞれの楽器そのものを基礎から見直すことなどもあったのでしょうか?そのような見直しがあったとして、バンドのつながりやアルバムの雰囲気にどのような変化を与えたと思いますか?
オリーブ: このレコードでは、チェロ、ピアノ、ハープシコードを弾いてもらうために、何人か外部のミュージシャンに参加をお願いしたんだ。僕らが自分たちの楽器に精通しているのと同じくらい、それぞれの楽器に精通している人たちが必要だったからね。
ニック: 僕のプロダクションプロセスで重要なのは、ギターとベースをすごくタイトに重ねることなんだ。クリックに合わせて演奏するのが好きで、弦楽器がすべて非常に整然と、具体的に配置されているのが好きなんだ。僕はたいてい、ネックの違う場所で違うギターを使って、たくさんのダブルテイク(同じパートを複数回録音すること)をするんだよ。ギターだけでオーケストラ全体を作り出すことができるんだ。
-桃井:インストゥルメンタルサウンドをベースとした作風のアルバムの中で、ジュリアとニック、お二人とも落ち着いた穏やかな声で歌っている印象を受けました。バンドの音が際立った曲とクラシカルな曲とでは、声での表現も変わってくるのでしょうか?
ジュリア: 曲のすべてのパートは、リスナーに何かを感じ取ってもらう必要があって、ボーカルはそのパズルの大きな一部だと思う。私たちが伝えようとしていることは、そのボーカルパフォーマンスによって決まるよ。
ニック: 僕の声はたいてい、少しソフトに歌った方が良く聞こえるんだ。だから、ジュリアがもっと力強く歌う必要がある時でも、僕が適切なパフォーマンスができるようにコーチしてくれたんだよ。
“プロインディー”を目指すバンドに向けた、一部有料のコラムを掲載中。
この記事でインタビューを務め、メジャーレーベルでSNSを運用した経験もある、まりりんがプロの視点から教える学ぶSNS活用術は、一部有料コラムにて。
単品ならコンビニコーヒーの1.5杯分、サブスクなら牛丼一杯と同程度の価格で全記事読み放題です。
これまでのプロインディーの記事について