最終更新: 2026年4月2日
Bella Unionとの出会い

-滝田優樹:続いて、今回のアルバムはBella Unionと契約して初めてのアルバムです。あなたたちの音楽とBella Unionはとても相性がよいので自然の成り行きだと思うのですが、Bella Unionとはどのような経緯で契約に至ったのでしょうか。
ベン:Bella Unionとはもう何年もの付き合いがあって、サイモン、アビー、チーム全員と本当に強い絆ができているんだ。音楽的なつながりだけじゃなく、個人的なつながりもあってね。レーベル自体がとても影響力があって名声もあるから、一緒に仕事できることはずっと夢だった。最初はCocteau Twinsとのつながりが大きなきっかけだったけど、今はそれが別のものに変わってきていて、僕たちは自分たちの芸術性と技術に自信を持つことを学んでいる最中なんだ。だから、彼らとの関係はとても特別なものだよ。
影響を受けたアルバム
-滝田優樹:あなたたちの音楽を聴いていると、それこそCocteau TwinsやBeach Houseなどのドリームポップバンドを想起させる場面があったのですが、自分たちの音楽に影響を与えたアルバム3枚を挙げるとすれば、どれですか。また1枚ずつ、どのような部分に影響を受けたかやエピソードがあれば教えてください。
ベン:みんなすぐにCocteau TwinsやBeach Houseを思い浮かべると思うけど、それはスタイル的な共通点があるからだよね。でも僕が挙げるとしたらPortisheadの『Dummy』かな。僕のお気に入りのアルバムのひとつで、さまざまなアイデアや声、サウンドが溶け合った作品なんだ。プロデューサーとしての僕は、あのアルバムの音の重なり方に常に刺激を受けて、自分の聴き方を問い直されるんだよね。本当に好きで、すごくインスパイアされる。
ドッティ:私はJeff Buckleyの『Grace』が大好き。最初に「Blue Ribbon」のリフを書いたとき、このアルバムのことが頭に浮かんだの。ジェフは生まれながらの求道者で、ずっと私にインスピレーションを与えてくれていた。彼のリフは沈み込んだり、あちこちで激しく砕けたりする。dearyほど揺れ動くわけじゃないけど、ジェフがヴォーカルをさまざまなダイナミクスで使う姿勢は、今回のアルバムをつくる上でとても参考になったね。
ドリームポップとトリップホップのアイデンティティ
-滝田優樹:またあなたたちの音楽の要素には、ドリームポップともうひとつトリップホップ由来のフィーリングもあると思っています。そうすると、やはりどちらの音楽もUKに根付いたサウンドで、そんな音楽をロンドンを拠点に鳴らし続けることに意味があると思っているのですが、あなたたち自身のアイデンティティとしてドリームポップやトリップホップを自覚的にやっているという感覚はあるのでしょうか。あるいは、どのようにドリームポップやトリップホップを受け止めているのでしょうか?
ベン:ドリームポップやシューゲイザーはいまや世界的な潮流の一部になっていて、それはジャンルにとってすごいことだと思う。でも同時に、かなりアメリカナイズされてしまっているんだよね。僕はこれを本質的にブリティッシュ、あるいはアイリッシュな音楽として捉えている。My Bloody Valentine、The Cure、Cocteaus、Slowdive、Lushとかね。それは僕たちが持っている独特のデッドパンな文化に根ざした、本質的に悲しくて感情的な音楽なんだ。同様に、トリップホップも徹底的にブリティッシュなもので、その痛みとグレーさが流れているんだよね。だからそれは僕たちの一部で、そこからインスピレーションを受けて音楽を作ることはとても自然なことなんだ。
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