最終更新: 2021年10月10日
HOMESHAKE(ホームシェイク)が5作目となるアルバム『Under the Weather』をリリースした。
この記事では、HOMESHAKEとは何者か?を始め、フォースアルバム『Helium』と新作アルバム『Under the Weather』について紹介すると共に、おすすめ10曲を厳選したSpotifyプレイリストを作成した。
“孤独”から生まれた極上のドリームポップを奏でるHOMESHAKEとは一体何者なのか。
目次
HOMESHAKEとは
HOMESHAKE(ホームシェイク)はカナダ・モントリオール出身のピーター・セイガーによるプロジェクト。
HOMESHAKEは2012年に活動を開始。
ピーター・セイガーは、同じくカナダ出身のMac DeMarco(マック・デマルコ)のライブでサポートギタリストとして活動していた。
多忙なスケジュールと自身の作品に集中したいということで、Mac DeMarcoでの活動を2014年に辞退。
その同年にファーストアルバム『In the Shower』、2015年にはセカンドアルバム『Midnight Snack』を発売。
Tempalay(テンパレイ)のファーストEP『Instant Hawaii』のリリース・パーティーにゲストとしてHOMESHAKEを招集し、ソロ編成として初の来日公演が実現した。
そして2017年にサードアルバム『Fresh Air』をリリースし、2018年にはバンド編成での来日ツアーを決行。
大阪公演はフライトの関係でキャンセルとなり、東京公演のみとなったが、来日公演以外にバレーボウイズの企画イベントへの参加し、TempalayやCHAI(チャイ)などと共演を果たした。
そして2019年に4枚目となるアルバム『Helium』をリリースする。
そして今年2020年にはアルバム『Helium』を引っさげて来日公演が決定し、3月13日(金)渋谷DUO MUSIC EXCHANGE、3月14日(土)京都 CLUB METROの2本のライブが予定されていたが、中止されることが決まった。
そして2021年9月10日に5作目となるアルバム『Under the Weather』をリリースした。
HOMESHAKEおすすめ曲プレイリスト
HOMESHAKE(ホームシェイク)のおすすめ曲を10曲厳選してSpotifyのプレイリストを作成したので、ぜひ彼の音楽の魅力を味わっていただきたい。
Helium
HOMEHSHAKE(ホームシェイク)の4作目のアルバム『Helium』。
HOMESHAKEと言えば、R&Bやジャズ/ソウルの影響を受けた気怠さのあるベッドルーム・ポップが魅力だ。
以前ともに活動していたMac DeMarcoと共鳴するのはその”心地よい気怠さ”であるが、Mac DeMarcoの場合は陽気な性格から生まれるポップネスが根底にある。
一方でHOMESHAKEは、都会の喧騒から離れ、自分と向き合い続けた先に生まれた感情をそのままサウンドへと昇華したかのような、“孤独の癒やしを求める気怠さ”がある。
そして今作『Helium』ではよりドリーミーさが増し、ヒップホップ調のドラムビートにより他のドリーム・ポップバンドとは異なる独自性を打ち出している。
『Helium』についてピーターはインタビューで、「このアルバムは今までの作品の中で一番楽観的に作れた作品なんだ。そして初めて自分一人でレコーディングからミキシングまでを自分のアパートメントで完成させたんだ。」と語っている。
Under the Weather
HOMESHAKE(ホームシェイク)の5作目となるアルバム『Under the Weaher』。
“体調がすぐれない”という意味を持つ『Under the Weather』について、HOMESHAKEことピーター・セイガーは自身のBandcampでこうコメントしている。
“僕は深い、深い憂鬱の中にいたんだ。孤独がテーマの『Under the Weather』を聴いて、おそらくみんなはコロナ禍で制作されたアルバムだと思ってるかもしれないけど、僕は以前からずっと人と隔離された孤独な感情について描き続けてきたんだ。”
“悲しみや孤独”という負の感情をサウンドに体現するのがHOMESHAKEのアイデンティティであるが、今作『Under the Weather』ではより顕著に感情がサウンドと調和している。
ローファイな音像が特徴だったが、今作では音の解像度の高いローファイサウンドを実現させ、より透き通ったドリーミーなサウンドスケープが体感できる。
孤独とアートが共鳴した、心の琴線に触れる作品に仕上がっている。
孤独から生まれたHOMESHAKEの音楽
HOMESHAKE(ホームシェイク)を紹介してきたがいかがだっただろうか。
“孤独”から生まれた陰影を纏ったHOMESHAKEならではのドリーム・ポップは、現代のコロナ禍で誰もが感じているであろう“孤独”と共鳴し、今こそ楽曲とより深く繋がることができる絶好のタイミングなのではないかと思う。
HOMESHAKE(ホームシェイク)の来日と共にMac DeMarcoの来日公演も予定されていたが、コロナウイルスの影響で残念ながらライブは中止となってしまった。
一つ一つのサウンドから伝わる繊細なアーティスト精神をライブで実際に肌で感じられる日が一日でも早く来ることを願っている。
アルバムリリース
5thアルバム『Under The Weather』
発売日: 2021/9/10
収録曲:
1.Wake Up!
2.Feel Better
3.Vacuum
4.I Know I Know I Know
5.Inaminit
6.Careful
7.Mindless
8.Spend It
9.Half Asleep After the Movies
10.Passenger Seat
11.Tenterhooks
12.Reboot!
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4thアルバム『Helium』
発売日: 2019/2/15
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3rdアルバム『Fresh Air』
発売日: 2017/2/3
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2ndアルバム『Midnight Snack』
発売日: 2015/9/18
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1stアルバム『In the Shower』
発売日: 2014/10/7
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HOMESHAKEプロフィール
“エドモントン生まれ、モントリオール在住のPeter Sagarによるプロジェクト。かつてはMac DeMarcoのライヴバンドでギターを演奏(PeterのライヴバンドではMacがドラムを叩いていた)し、2013年頃にはソロでの活動に専念するためにバンドを脱退。Fixture Recordsから同年1月に”The Homeshake Tape”をリリースし、その年の10月には”Dynamic Meditation”をリリース。翌年2014年にはCaptured Tracksの姉妹レーベルであるSinderlyn Recordsより、デビューフルアルバムとなる”In the Shower”を発表。その翌年にはセカンドアルバム”Midnight Snack”を、続く3作目”Fresh Air”を2017年に、そして4作目”Helium”は2019年と精力的にリリースを重ね、2021年はSinderlyn Recordsからキャリア5作目となるフルアルバム”Under the Weather”をリリースする。”
HOMESHAKE代表曲
- HOMESHAKE(ホームシェイク) – Vacuum (Official Video)
- HOMESHAKE(ホームシェイク) – Every Single Thing (Official Video)
- HOMESHAKE(ホームシェイク) – Nothing Could Be Better (Official Video)
HOMESHAKE関連記事
HOMESHAKE(ホームシェイク)の関連記事について、Tempalayと対談を行った記事をこれまでにアップしている。
ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
BELONG Mediaのライター/翻訳。
高校卒業後18歳から23歳までアメリカのボストンへ留学し、大学ではインターナショナルビジネスを専攻。
13歳よりギター、ドラム、ベースを始める。
関西を拠点に活動するサイケデリック・バンド、Daisy Jaine(デイジー・ジェイン)でボーカル/ギターと作詞作曲を担当。
2017年10月、全国流通作品である1st EP『Under the Sun』をDead Funny Recordsよりリリース。
2021年2月、J-WAVEのSONAR MUSICへゲスト出演。
普段はサイケデリック、ソウル、ロカビリーやカントリーを愛聴。趣味は写真撮影、ファッション、映画鑑賞。
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