最終更新: 2025年3月27日

“ファーイーストエモ(Far-east Emo)”——。

それは、北海道と東京を拠点に活動するツーピースバンドflip-flops(フリップ・フロップス)が最新作『the pure simulation, with no hesitation, no imitation』で掲げる音楽的なスタンスだ。

ミッドウェスト・エモという米国発祥の音楽ジャンルに、日本的感性を融合させた彼らの音楽は、国内外のリスナーから静かな支持を集めている。

2022年に活動を開始し、わずか3年で4枚のアルバムをリリースするという多作ぶりも特筆すべき点だ。

“ビーチサンダル”を意味するバンド名とは裏腹に、北海道の雪上でパフォーマンス映像はSNSでも注目を集めた。

メンバーはdaijiroとmilanoの2人。それぞれがボーカル、ギター、作曲など、ほぼすべての役割をこなせるマルチプレイヤーである。

エレクトロやヒップホップを好むdaijiroと、パンクロックやインディーロックの影響を受けるmilanoの異なる音楽的バックグラウンドが、“ファーイーストエモ”の原動力となっている。

最新アルバム『the pure simulation, with no hesitation, no imitation』に込められた思いと、彼らの創作プロセスに迫るインタビューについて、

BELONGのスタッフからレジャーレーベルを経て、戻ってきたまりりんがお届けする。

インタビュアー: まりりん(BELONG Media) アーティスト: daijiro、milano(flip-flops)

flip-flopsインタビュー

flip-flops
-まりりん:基本的なところからお伺いしたいんですけど、まず、バンド名の意味や由来から教えていただけますか。読み方は“flip-flops(フリップフロップス)”で合ってますか?
milano:はい、その読み方で大丈夫です。バンド名の由来は僕が考えました。当時、別のバンドを組んでいて、そのバンド名を決める際にも候補をたくさん出していたんです。その時に候補としてストックしていた名前の中から、2人でプロジェクトを始める際に“こういう候補があるけど、どう?”と提案して、選ばれたのがこのバンド名でした。

-まりりん:バンド名の候補自体は、このバンドを始めようとなった時よりも前からあったんですね。
milano:そうですね。iPhoneのメモ帳にたくさんのバンド名候補があって。ファーストアルバムのコンセプトを決める際に、季節として夏を重視したいという話になったんで、一番夏っぽくて語呂も良い“flip-flops”を選んだら面白いんじゃないかと思って選びました。

-まりりん:“flip-flops”にはどういう意味があるんですか?
milano:ビーチサンダルという意味です。
daijiro:後から知ったんですけど、“コロコロ変わる”っていう意味もあるようです。最近知って、まあ自分たちのジャンルもコロコロ変わるし、良いんじゃないかって。

-まりりん:続いて、お二人がプロジェクトを始めようとなったきっかけは何だったんでしょうか?
daijiro:きっかけは2022年です。2021年に僕がデンマークに留学していたんです。そこでがっつり音楽の勉強をしたわけではないんですけど、音楽を色々作ってみるプログラムがあって、もともと音楽が好きだったし、そこで色々やってみたら結構楽しくて。留学から帰ってきて、2022年の2月か3月頃に、先輩であるmilano君にアルバムを作ってみないかと連絡しました。コロナ禍が終わりかけで、徐々に会えそうだというタイミングでしたね。僕の留学が終わって東京の学校に戻ってきて会って、制作を始めたのが最初です。

2拠点での活動

-まりりん:現在、お二人の拠点は北海道となっていることが多いようですね。
daijiro:最初は東京でした。僕が大学を卒業してから北海道に来たので、今は東京と北海道を行ったり来たりしています。

-まりりん:milanoさんはずっと東京にいらっしゃるんですね。
milano:そうですね。僕は東京です。

-まりりん:なるほど。今は二拠点で活動されているんですね。
daijiro:始めはそんな感じでした。だからバンドも長く続くとは思っていなかったし、とりあえず記録としてどんなものが作れるか試してみようという程度でした。
milano:アルバムを作ってみないかという話をするさらに1年くらい前、daijiroが曲を作ってSoundCloudにアップしていたんです。その曲にギターを入れてもらえませんか?という連絡が僕のところにきたのが最初でした。もっと前の話をすると、大学時代に同じ学校で、一緒にバンドのようなことをしながら曲を作っていました。僕が先に卒業してからも交流は続いていて、一緒に何か作れたら面白いなと思っていたんです。ギターの音を曲に入れるうちに、アルバムを作ってみませんか?という話になったんで、じゃあアルバムを作ろうという話になりました。アルバムを作るタイミングでバンド名を決めて、色々できたらという話から始まりましたね。

-まりりん:daijiroさんのデンマーク留学は、音楽のためだったんですか?
daijiro:僕は絵が好きだったんで、美術系の学校に行きたいと思っていました。だから、特に音楽が目的だったわけではないんです。ただ、そこに行ったら意外と設備が豪華な学校だったんで、音楽を始めるきっかけになりました。

-まりりん:制作についてですが、北海道と東京にそれぞれいらっしゃるということで、どのように制作を行っているんでしょうか?最初の1枚目のアルバムも離れて制作したんですか?
milano:1枚目の時はお互いが東京にいたんで、僕が彼の家に行って、1日に8時間レコーディングすることを繰り返していました。それ以降は色々なやり方を試しています。曲によってはサポートしてくれる人を入れたり、スタジオで一発録りをしてみたり。最近リリースした4枚目のアルバムに関しては、お互いがそれぞれの拠点で制作したものをインターネットで共有してデモ音源を作り、それを最終的に北海道に行って完成させるというやり方をしています。最終的にはどこかで会ってレコーディングすることが一番多いですね。

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クレジット:pexels
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