最終更新: 2020年5月16日

Yak Graffiti - Credit Jibber_メインA写 smallYak – Use Somebody(yabori)
アホみたいな爆音で賛否両論を巻き起こす、ロンドンのスリーピースバンドのYakが海外の音楽誌を賑わせているらしい。先日発売したデビューアルバム『Alas Salvation』ではThe Guardian誌が“踏み潰されっぱなしのような41分間”と表現するほど。そんな彼らが興奮の渦を巻き起こしている理由は、バンドが発する強烈なエネルギーにある。ライブにはセットリストなどなく、レコーディングではボーカルのオリ・バースレムが曲をよりでかい音にする為に、わざとバンドメンバーを激怒させた事もあるらしい(笑)。そこまで徹底的にやるからこそ、ここまでラウドで予測不可能なサウンドを鳴らせるのだろう。今年と言わないまでも、来年のサマソニで暴走ライブを見てみたい!

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VIDEOTAPEMUSIC – Sultry Night Slow(木ノ下トモ)
異国情緒たっぷりの音楽が流れる映画のようなMV。どこか遠い国の物語のようにも思えるノスタルジックな映像。ウォン・カーウァイの『恋する惑星』のような。そんなVIDEOTAPEMUSICの配信限定シングル『Sultry Night Slow』から公開された「Sultry Night Slow」のMVは、音も映像もどこまでも心地よい。VHSテープから音楽を抜き出して編集し、そこに音を足して音楽を作っていくという彼の独特な手法が生み出す特別なグルーヴ。“切り取られた”ようなコーラス。そこに加えられるムーディな生演奏に心を掴まれる。サンプリングと生音が、絶妙なバランスで混ざり合ってできるどこにもない音楽。夏の夜に艶やかなお酒を片手に楽しみたいこの新曲は、もう、最高ですね。

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ハクブンゴウ – 寝台列車(桃井かおる子)
この映像と共に流れる音楽、思わず口に出してしまった。「いなせだねェ~。」って。これではまるで、ご存知“ぶらり途中下車の旅”のなぎら健壱じゃないか。いやでも、この「寝台列車」を聴きながら窓の向こう(映像的にはギターの弦の向こうとでも言うべきか)に流れる景色を見ていると、こう呟かずにはいられない。それとも、私が昭和の女だからか…。昭和の女に“いなせ”だと思わせてしまう、平成生まれの沖縄県在中シンガーソングライター・ハクブンゴウ。この「寝台列車」を収録した全国流通盤デビューEP『彼がいうには』に関しては、既にインタビューを敢行しているのだが(どうぞ、そちらも楽しんで頂きたい)、この青年はまだまだ謎だらけだ。私がBELONGのホームページ上で彼にインタビューをしたのはこれで二度目になり、いつも真摯かつ丁寧に答えて下さる所が非常に好印象なのだが、しかしどうもこの青年掴みどころがない。そんな所が、またいなせではあるが(笑)。しかしながら、この「寝台列車」を一聴して頂いてお気付きになられた方も多くいるとは思うが、この声といいこの音といい、まさにハクブンゴウのお人柄がおもしろい程によく表れている。掴みどころのないいなせな青年が作る音楽…くぅ~、そそるねェ~(酔ってなどいない。むしろ素面だ。)。ぜひ一度お会いしてみたいとは常々思うのだが、なにせハクブンゴウのライブスケジュールはもれなく白紙だ!困った。これは非常に困った。ハクブンゴウさん、頼むからライブしませんか?そろそろ本土に上陸して頂けませんか?…と、飲み屋で嘆く代わりにここに心の叫びを書く。最後にもう一度お知らせさせて頂きたい。ハクブンゴウの全国流通盤デビューEP『彼がいうには』は、現在絶賛発売中。「寝台列車」を聴いていなせだと感じたそこのあなたには、兎にも角にもお勧めしたい作品だ。

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