最終更新: 2021年8月9日

サイケデリック・ポップバンド、MGMTが新曲「In the Afternoon」をサプライズリリース&MVも公開された。

今回リリースされた「In the Afternoon」はレーベルを通さずに自分たちで制作され、MGMTのサイケデリアが極まった作品だといえる。

そして予定されていた2020年5月の来日&フェス出演は延期になった。

MGMTとは

MGMT

MGMTはアンドリュー・ヴァンウィンガーデンとベン・ゴールドワッサーの二人組で、大学在学時にNY・ブルックリンでThe Management(後にMGMTと改名)を結成する。

初期はTalkingheadsをヘロヘロな音でカバーする、インテリローファイユニットであったMGMT。

大学卒業後、コロムビアレコードと契約し、デビューアルバム『Oracular Spectacular』収録の「Kids」が特大ヒットを記録。

本人たちはおふざけのつもりが皮肉にもクラブヒットし、大人気アーティストの仲間入りをしてしまったといういきさつがある。

そこからヒット作を作ってしまったがゆえの呪縛を経験していき、ライブで「Kids」を演奏する時は決まってカラオケで歌うこととなる。
 
4作目『Little Dark Age』リリース時には、葛藤に折り合いをつけたのか、2018年のフジロックのライブでは「Kids」をバンドで演奏し、新たなアレンジも披露するという感動的な一幕もあった。

そういった過去があるからこそ、彼らがレーベルを通さずにリリースするということは大きな意味を持つ。

彼らはこれまでにコロンビア・レコードから4枚のフルアルバムをリリースした。

今回リリースされた「In the Afternoon」は自分たちで制作されたものだという。

とはいえ全てが完全自主という訳ではなく、エンジニアはデビューアルバムからの盟友デイヴ・フリマッドマン。

マスタリングは彼らの最新作も手掛け、幾多のグラミー賞を獲得したグレッグ・カルビという自主ながらも以前と変わらないメンツで制作している。

「In the Afternoon」

In the afternoon

大傑作であった『Little Dark Age』をリリースした後、待望のDIYでの楽曲制作とあっては、期待が値爆上がりするのは自然の摂理というもの。

しかし実際、彼らの新曲「In the Afternoon」を聴いてみるとイマイチ煮え切らないというのが正直な感想。

彼らの楽曲の今までのパターンは名曲か迷曲(3作目『MGMT』収録の「Your Life Is a Lie」とか)しかなかった訳だが、そのどちらでもない。

前作で見られた「When You Die」のようなサイケポップの延長線上にある楽曲だが、あえてラフに仕上げたように感じられる。

全体的にゴツゴツした質感だが、ポップさはどうにか担保されている。

90’sグランジロックばりのラフさは彼らのキャリア史上なかったことであり、これが進化になるか退化になるかは次のアルバムが出るまでは分からない。

3作目『MGMT』リリース時は、その迷曲っぷりでリスナーを大いに困惑された彼らであったが、その次で挽回したMGMTのことだから、

なんだ今回もそのパターンだったか!と言える未来が間違いなく来ると信じている。

来日決定

MGMT Japan Tour
2019年末に新曲「In the Afternoon」をリリースし、自主レーベルで活動するようになったMGMT待望の来日公演が決定した!

彼らは大阪・東京で単独公演を行った後、GREENROOM FESTIVAL’20に出演する。

またとない彼らのライブを見れる絶好の機会となるので、是非見逃がしのないように!

※新型コロナウイル感染拡大に伴い、GREENROOM FESTIVAL’20の出演はキャンセル、来日公演は延期となりました。

詳細はMGMTの来日公演詳細ページにて。(2020年4月12日追記)

リリース

In The Afternoon
『In The Afternoon』
発売日: 2019/12/11
レーベル: MGMT
収録曲:
1.In The Afternoon
試聴リンク:https://ffm.to/intheafternoon

Little Dark Age
『Little Dark Age』
発売日:2018/2/14
レーベル: SMJ
収録曲:
1.She Works Out Too Much
2.Little Dark Age
3.When You Die
4.Me and Michael
5.TSLAMP
6.James
7.Days That Got Away
8.One Thing Left to Try
9.When You’re Small
10.Hand It Over

Youtube

MGMT – In the Afternoon (Official Video)

MGMT – Kids live @ Glastonbury 2010

MGMT – Kids (Live @CoronaCapital 2018)

プロフィール

MGMT

“NYブルックリンを拠点とする、元アート学生のアンドリュー・ヴァンウィンガーデンとベン・ゴールドワッサーを中心とするポップ・デュオ。

2008年に、発表当初から高い評価を得ていたシングル「タイム・トゥ・プリテンド」「キッズ」等を収録したデビュー・アルバム『オラキュラー・スペクタキュラー』で人気が爆発。続く2010年には2ndアルバム『コングラチュレイションズ』では全米2位/全英4位に輝き、2013年には3作目で初のセルフタイトル作『MGMT』をリリース。これまでに米<グラミー賞>「最優秀新人賞」(2010年)や英<ブリット・アワード>「最優秀インターナショナル・バンド」「最優秀インターナショナル・アルバム」(2009年/『オラキュラー・スペクタキュラー』)部門などでのノミネート、英<NMEアワード>「最優秀アルバム」(『オラキュラー・スペクタキュラー』)などの授賞歴も誇る。

また、音楽だけなく、Gucciの2009年春夏のメンズ・コレクションでMGMTにインスピレーションを受けたコレクションが発表され、コンバース100周年キャンペーン・モデルや仏ファッション・ブランド<プチバトー>のイメージ・キャラクターに選出されるなど、ファッション界からも高い注目を集め続けてきた。

これまでに5度来日を果たし、2008年に<サマーソニック>、2010年の<フジロックフェスティバル>ではホワイト・ステージのヘッドライナーを務め、2008年、2011年、2014年に単独ツアーを成功させている。

2015年から活動休止に入っていたが、2017に活動を本格的に再開。10月に4年ぶりとなる新曲「リトル・ダーク・エイジ」、12月に「ホエン・ユー・ダイ」をいずれもミュージック・ビデオとともに発表した。2018年には約5年ぶりとなる通算4作目のニュー・アルバムをリリースする予定だ。”

引用元:Sony Music Entertainment (Japan)

bandcamp:https://mgmt.bandcamp.com/releases
Youtube:mgmtmusic
HP:https://whoismgmt.com/
Twitter:https://twitter.com/whoisMGMT
instagram:https://www.instagram.com/whoismgmt/
Facebook:https://www.facebook.com/mgmt/

来日情報

GREENROOM FESTIVAL’20
日時:2020年5月23日(土)、24日(日)
場所:横浜赤レンガ地区野外特設会場
出演:MGMT/Sigrid/never young beach/平井 大/RHYMESTER/SIRUP
佐野元春 & THE COYOTE BAND/LOVE PSYCHEDELICO/GLIM SPANKY

・5月20日(水)@大阪 Zepp Namba
OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:
1Fスタンディング ¥7,500(税込/1Drink別)
2F指定席 ¥8,500(税込/1Drink別)
INFO:キョードーインフォメーション 0570-200-888

・5月21日(木)@東京 豊洲PIT
OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:¥7,500(税込/All Standing/1Drink別)
INFO:クリエイティブマン 03-3499-6669
企画・制作・招聘:クリエイティブマン

ライター:yabori
yabori
BELONG Mediaの編集長。2010年からBELONGの前身となった音楽ブログ、“時代を超えたマスターピース”を執筆。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル・​後藤正文が主催する“only in dreams”で執筆後、音楽の専門学校でミュージックビジネスを専攻

これまでに10年以上、日本・海外の音楽の記事を執筆してきた。

過去にはアルバム10万タイトル以上を有する音楽CDレンタルショップでガレージロックやサイケデリックロック、日本のインディーロックを担当したことも。

それらの経験を活かし、“ルーツロック”をテーマとした音楽雑誌“BELONG Magazine”を26冊発行してきた。

現在はWeb制作会社で学んだSEO対策を元に記事を執筆している。趣味は“開運!なんでも鑑定団”を鑑賞すること。

今まで執筆した記事はこちら
Twitter:@boriboriyabori