最終更新: 2024年5月1日

The Strokes(ザ・ストロークス)の『Is This It(イズ・ディス・イット)』は、ロックらしからぬロックアルバムである。

ボブ・マーリーとThe Velvet Undergroundを敬愛するリード・シンガーのジュリアン・カサブランカスが、ニューヨークの若者たちの生活や都市の喧騒を歌詞にした本作。

時代を映し出すようなインディー・ロックの名盤と高く評価され、2000年代の最高のアルバムとして数多くのリストに名を連ねている。

ツインギターとポップなメロディーが絶妙に交わり合うインディー・ロックというサウンドは、数多のバンドに現在も影響を与え続けている。

グランジ以降のギターロックのサウンドを再定義した名盤『Is This It』に影響を受けたアーティストとは?

更新履歴
2024年4月18日 4アーティスト(The F16s、The Bohicas、SISTER JET、NOWEARMAN)追加

Is This It

アルバム名 『Is This It(イズ・ディス・イット)』
リリース年 2001年7月30日
ジャンル インディーロック、ガレージロック
レーベル RCA、Rough Trade
プロデューサー ゴードン・ラファエル
収録曲(詳細はクリック)
収録曲:
1. Is This It
2. The Modern Age
3. Soma
4. Barely Legal
5. Someday
6. Alone, Together
7. Last Nite
8. Hard to Explain
9. New York City Cops
10. Trying Your Luck
11. Take It or Leave It

アルバムの概要

The Strokes(ザ・ストロークス)のデビューアルバム『Is This It(イズ・ディス・イット)』がリリースされた2001年は、ロックがティーン・ポップ、ニューメタル、ラップ・ロックに押されていた時代であった。

このアルバムは、ジュリアン・カサブランカス、ニック・ヴァレンシ、ニコライ・フライチャー、ファブリツィオ・モレッティからなるバンドが、スタジオで加工するのないシンプルなサウンドを捉えることを目指して制作された。

本作はリリース後、大きな反響を呼び、音楽だけでなく、“スキニージンズとコンバース”といったファッションにも多大な影響を与えることとなった。

『Is This It』は、多くのメディアで最も影響力のあるアルバムに常にランクインしており、その不朽のインパクトは、新たなギター・ロックのフォーマットとなった。

『Is This It』から影響を受けたアーティスト

The F16sのコメント

The F16s
撮影:Prayoon Sajeev
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バンドが結成されたばかりの頃は、The Strokesの『Is This It』が大切なアルバムだったんだ。メンバーで集まって作曲をするようになってからは、IDLESの『Joy as an Act of Resistance.』やKing Gizzard & The Lizard Wizard、Sunset Rollercoaster(落日飛車)といったバンドからも新しいインスピレーションを得るようになったね。

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The Bohicasのコメント

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僕とドラムのブレンダンは、これが発売された後すぐに出会ったんだ。僕たちは学校のランチの時間を、できるだけ自分たちのパートを覚える時間に使っていたんだ。僕らは不器用な12歳の少年だったから、明らかに曲を殺していたね。でも、このアルバムが僕らにとって決定的なものになった。僕はジュリアン・カサブランカスのメロディーが好きなんだよ。特に最高に格好いいロックナンバーにのって歌われる時のメロディーが。このアルバムの中で好きな曲は、「New York City Cops」。ニューヨークを訪れたことはないけど、この曲を聴くと僕が考えるニューヨークのとってもクールな景色が彩られていくんだ。あと、この曲がレコーディングされた時の情景とか。

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SISTER JETのコメント

SISTER JET

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『Is This It』を初めて試聴機で聴いた時に、いつ爆発するんだろうって思ってたんですよ。90年代みたいにバスドラ入ってこない所からドーンって盛り上がってくるんだと思ったら、そのまま一曲終わっちゃって。かっこいい!これだと思って。それを聴いてその年にレディングで見たんだよね。最初The Strokesは新人ステージに出る予定だったんだけど、人気が出たから急きょヘッドライナーのステージに変わってて。見に行ったらボーカルのジュリアンが足を骨折してて座って歌ってた(笑)。それでもかっこいいんですよね。

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NOWEARMANのコメント

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2001年当時としては凄い新鮮だったし、かっこ良かった。聴き方によってはハードロックに聴こえる部分もあるし、ニック・バレンシがTelevisionやVelvet Undergroundを聴いたことなかったって言ってて、たまたま彼らの演奏が良い方向に作用して新鮮なサウンドを生んだというのが良いですね。そういうバンドマジックの後の2ndアルバムでは確信犯的なより完成度の高いバンドとしてのビジョンを打ち出してきたところもすごく魅力的です。

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Is This Itリリース詳細

発売日: 2001/7/30

収録曲(詳細はクリック)
収録曲:
1. Is This It
2. The Modern Age
3. Soma
4. Barely Legal
5. Someday
6. Alone, Together
7. Last Nite
8. Hard to Explain
9. New York City Cops
10. Trying Your Luck
11. Take It or Leave It

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ライター:Tomohiro Yabe(yabori)
Tomohiro Yabe
BELONG Media/A-indieの編集長。2010年からBELONGの前身となった音楽ブログ、“時代を超えたマスターピース”を執筆。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル・​後藤正文が主催する“only in dreams”で執筆後、音楽の専門学校でミュージックビジネスを専攻

これまでに10年以上、日本・海外の音楽の記事を執筆してきた。

過去にはアルバム10万タイトル以上を有する音楽CDレンタルショップでガレージロックやサイケデリックロック、日本のインディーロックを担当したことも。

それらの経験を活かし、“ルーツロック”をテーマとした音楽雑誌“BELONG Magazine”を26冊発行。

現在はWeb制作会社で学んだSEO対策を元に記事を執筆している。趣味は“開運!なんでも鑑定団”を鑑賞すること。

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Twitter:@boriboriyabori