最終更新: 2022年5月8日
UK・マンチェスター出身のロックバンド、The 1975が新曲「Guys」をリリース!
The 1975の「Guys」は5/22に発売された最新アルバム『Notes On a Conditional Form』を締めくくるラスト・チューン。
そこで今回は歌詞の和訳と内容について掘り下げたので、「Guys」で歌われているメンバーへの愛と感謝、そして日本への特別な思いについて深く浸っていただけたらと思う。
目次
「Guys」とは
The 1975の新曲「Guys」は、フロントマンのマシュー・ヒーリーがバンドメンバーに対しての愛と感謝を表現した一曲。
タイトル「Guys」を見て思い出す方もいると思うが、ファーストアルバム『The 1975』に収録されている楽曲「Girls」と類似するタイトルである。
歌詞の一文、”初めて日本に一緒に行った時”というのも、彼らが初来日を果たしたサマーソニック 2013なのか、
プライベートで訪れた時のことなのかは定かではないが、日本が彼らにとってかけがえのない思い出の一つになっていることは日本人として喜ばしい。
青春を追憶するかのようなノスタルジア溢れる楽曲に、ラブレターのような歌詞を乗せて歌い上げられている。
「Guys」和訳
The 1975の新曲「Guys」は直訳すると”お前たち”。
この楽曲での「Guys」はバンドメンバーを指し、そのメンバーとの関係について歌われた曲である。
あいつらがいなくて寂しがってたんだ(あいつらがいなくて寂しがってたんだ)
賃貸のアパートでそう思ったんだ
俺が気付いていたって思うだろ
でも実際はそうじゃないんだ
涙があふれてくるんだ(涙があふれてくるんだ)
だって実はそんなに強くないから
ようやく気がついたんだ
君こそが俺の愛する運命の人だって
“I was missing the guys (I was missing the guys)
In my rented apartment
You would think I’d have realised
But I didn’t for quite sometime
Started wetting my eyes (Started wetting my eyes)
‘Cause I’m soft in that department
Right then I realised
You’re the love of my life”
君が俺の手を握った瞬間
それが人生で一番嬉しい出来事だったんだ
俺たちがバンドを組んだ瞬間
それが人生で一番嬉しい出来事だったんだ
そしてまた同じことが繰り返されることを願ってた
これが俺にとって今までで一番嬉しい出来事だったんだ
これが俺にとって今までで一番嬉しい出来事だったんだ
これが今までで一番嬉しい出来事だったんだ
“The moment that you took my hand
Was the best thing that ever happened, yeah
The moment that we started a band
Was the best thing that ever happened
And I wish that we could do it again
It was the best thing that ever happened to me
It was the best thing that ever happened to me
It was the best thing that ever happened”
ズートスーツ(だぶだぶのスーツ)を着て出掛けたんだ
コートのポケットにある秘密の仕切り
曲が聴こえてきて涙が出始めたんだ
目にタバコの煙が入ったフリをしてさ
なんでこんなに自分がびっくりしてるのか分からない
だってみんなでアパートの一つの部屋をシェアしていたんだぜ
なぁ、あの時が人生で一番輝いていた時期だったな
それが俺にとって人生最高の時間だった
“I took a zoot outside
In my coat’s secret compartment
I hear a song and start to cry
Pretend it’s smoke that’s in my eye
I don’t know why I’m surprised
‘Cause we all shared one apartment
Man, they were the golden times
They were the best of my life”
君が俺の手を握った瞬間(君が俺の手を握った瞬間)
それが人生で一番嬉しい出来事だったんだ
俺たちがバンドを組んだ瞬間(俺たちがバンドを組んだ瞬間)
それが人生で一番嬉しい出来事だったんだ
初めて日本に一緒に行った時(初めて日本に一緒に行った時)
それが人生で一番嬉しい出来事だったんだ
そしてまた同じことが繰り返されることを願ってた
お前たちの存在が人生で一番嬉しい出来事なんだ
お前たちの存在が人生で一番嬉しい出来事なんだ
お前たちの存在が人生最高の出来事なんだ
“The moment that you took my hand (The moment that you took my hand)
Was the best thing that ever happened, yeah
The moment that we started a band (The moment that we started a band)
Was the best thing that ever happened
Oh, the first time we went to Japan (The first time we went to Japan)
Was the best thing that ever happened (The best thing)
And I wish that we could do it again
You guys are the best thing that ever happened to me
You guys are the best thing that ever happened to me
You guys are the best thing that ever happened
You guys are the best thing that ever happened to me
You guys are the best thing that ever happened”
メンバーへの思い
The 1975の最新曲「Guys」の歌詞は、フロントマンであるマシュー・ヒーリーがバンドとしてここまで一緒に登り詰めてきたメンバーに対して、一度初心に立ち帰り感謝を述べたもの。
いわばメンバーへのラブレターだ。
アーティストとしてこの内容の歌詞を書くこと自体もそうだが、タイミングも難しいものだったと思う。
以前マシュー・ヒーリーはドラッグに溺れ、リハビリ生活を送っていた。
表に出る世界ならではの葛藤を乗り越え、過酷な世界ツアーを回りながら音楽を作り続けてきた。
それら全て、一人では成し遂げられなったことをこれまでのキャリアを通じて感じたマシューの心のうちが歌詞に織り込まれている。
アルバム『Notes On a Conditional Form』の最後を締めるという重大な役割を担った曲でもあるため、この曲に込められたメッセージはとりわけ強いものだ。
『Notes On a Conditional Form』に収録されているあらゆるエモーショナルな感情を全て鎮火し、全てを”愛と感謝”に昇華した「Guys」。
決して平坦ではないバンド人生で紆余曲折を経てきたからこそ書けた一曲ではないだろうか。
Guys作品クレジット
The 1975が新曲「Guys」のクレジットは下記となっている。
プロデューサー:Jonathan Gilmore, George Daniel & Matthew Healy
作詞・作曲:Ross MacDonald, Adam Hann, George Daniel & Matthew Healy
レーベル:Dirty Hit, Polydor Records & Interscope Records
レコーディング・エンジニア:Jonathan Gilmore
リリース日:2020年5月13日
アルバムリリース
4thアルバム『Notes on a Conditional Form』
Universal Music (2020-05-22)
売り上げランキング: 2,712
邦題:『仮定形に関する注釈』
収録曲:
01. The 1975
02. People
03. The End (Music For Cars)
04. Frail State of Mind
05. Streaming
06. The Birthday Party
07. Yeah I Know
08. Then Because She Goes
09. Jesus Christ 2005 God Bless America
10. Roadkill
11. Me & You Together Song
12. I Think There’s Something You Should Know
13. Nothing Revealed / Everything Denied
14. Tonight (I Wish I Was Your Boy)
15. Shiny Collarbone
16. If You’re Too Shy (Let Me Know)
17. Playing On My Mind
18. Having No Head
19. What Should I Say
20. Bagsy Not in Net
21. Don’t Worry
22. Guys
3rdアルバム『A Brief Inquiry into Online Relationships』
Dirty Hit Records (2018-11-30)
売り上げランキング: 287,670
邦題:『ネット上の人間関係についての簡単な調査』
収録曲:
01. The 1975
02. Give Yourself A Try
03. TOOTIMETOOTIMETOOTIME
04. How To Draw / Petrichor
05. Love It If We Made It
06. Be My Mistake
07. Sincerity Is Scary
08. I Like America & America Likes Me
09. The Man Who Married A Robot / Love Theme
10. Inside Your Mind
11. It’s Not Living (If It’s Not With You)
12. Surrounded By Heads And Bodies
13. Mine
14. I Couldn’t Be More In Love
15. I Always Wanna Die (Sometimes)
2ndアルバム『I Like It When You Sleep, for You Are So Beautiful Yet So Unaware of It』
ユニバーサルミュージック合同会社 (2016-02-26)
売り上げランキング: 23,579
邦題:『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』
収録曲:
01. The 1975
02. Love Me
03. UGH!
04. A Change Of Heart
05. She’s American
06. If I Believe You
07. Please Be
08. Naked
09. Lostmyhead
10. The Ballad Of Me And My Brain
11. Somebody Else
12. Loving Someone
13. I like it
14. when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it
15. The Sound
16. This Must Be My Dream
17. Paris
1stアルバム『The 1975』
ユニバーサル ミュージック (2014-01-22)
売り上げランキング: 94,958
収録曲:
01. The 1975
02. The City
03. M.O.N.E.Y.
04. Chocolate
05. Sex
06. Talk!
07. An Encounter
08. Heart Out
09. Settle Down
10. Robbers
11. Girls
12. 12
13. She Way Out
14. Menswear
15. Pressure
16. Is There Somebody Who Can Watch You
来日公演詳細
SUPERSONIC
東京開催:
2020年9月19日(土)千葉県 ZOZOマリンスタジアム / 幕張シーサイドパーク
2020年9月20日(日)千葉県 ZOZOマリンスタジアム / 幕張シーサイドパーク
2020年9月21日(月・祝)千葉県 ZOZOマリンスタジアム / 幕張シーサイドパーク
大阪開催:
2020年9月19日(土)大阪府 舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)
2020年9月20日(日)大阪府 舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)
HP:https://supersonic2020.com/
プロフィール
“英・マンチェスター出身のオルタナティヴ・ロック・バンド。読み方は、ザ・ナインティーン・セブンティファイヴ。メンバーは、同じ高校に通っていたマシュー・ヒーリー(vo.)率いる4人だ。一度聴いたら頭から離れない大ヒット・シングル「チョコレート」でイギリスにて大ブレイクを果たす。“The 1975“というユニークなバンド名は、とあるビートニックの小説(古本)の前の所有者が最後のページに書いたと推測される遺書から由来している。ミュージック・ビデオや自身のホームページ、ジャケット写真やアーティスト写真など、徹底しているその「モノクローム」の世界観はもちろん、ミューズやザ・ローリング・ストーンズのライヴのオープニング・アクトに抜擢され、セルフ・タイトルのデビュー・アルバム(2013年)が全英初登場1位を獲得。本国イギリス内で確固たる地位を確立した。その後リリースした2作目『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』(原題:I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it)(2016年)では”80’s“がキーワードとなり、“ネオン・ピンク”の世界が展開された。同作品は、全米・全英アルバム・チャート共に1位を堂々獲得。3作目『ネット上の人間関係についての簡単な調査』(原題:A Brief Inquiry into Online Relationships)(2018年)では、3作連続となる全英アルバム・チャートで1位を獲得。そしてまもなくリリースとなる4作目『仮定形に関する注釈』(原題: Notes On A Conditional Form)は、3rdアルバムとの2部構成のうちの“後編”にあたる立ち位置となっている。ロックシーンの中心的な存在となり、このSUPERSONICで遂にヘッドライナーまで上り詰めた彼らの最新ライヴは絶対に見逃せない。”
Youtube
- The 1975 – The 1975
- The 1975 – People
- The 1975 – Frail State of Mind
- The 1975 – Me & You Together Song
- The 1975 – The Birthday Party
- The 1975 – Jesus Christ 2005 God Bless America
- The 1975 – Guys
リリース:2019年8月22日
リリース:2019年10月24日
リリース:2020年1月16日
リリース:2020年2月19日
リリース:2020年4月3日
リリース:2020年5月14日
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- The 1975『Notes on a Conditional Form』アルバムレビュー
ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
兵庫県出身のサイケデリック・ロックバンド、Daisy JaineのVo./Gt.。アメリカ・ボストンに留学経験があり、BELONGでは翻訳を担当。サイケデリック、オルタナ、60s、ロカビリーやR&Bと幅広く聴きます。趣味はファッション、写真、映画観賞。
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Twitter:@rio_daisyjaine