最終更新: 2020年12月6日

名前からすでにスペーシー感満載でサイケデリックな香りが漂ってくるバンド、スペース・フェイス(Spaceface)。

メンバーのジェイクとマシューはザ・フレーミング・リップス(The Flaming Lips)でも活動している。

Spacefaceはアメリカのテネシー州出身で2011年より活動しているサイケデリック・ロックバンド。

Spacefaceとは

Spaceface

メンバーはジェイク・インガルス(Vo/Gt)、マシュー・ストロング(Ba)、エリック・マーティン(Gt)、ヴィクター・クイン・ヒル(Dr)、ピーター・アームストロング(Key)の5人で活動している。

日本国内ではあまり知名度がないかも知れないが、実はメンバーのジェイクとマシューはサイケ界ではおなじみのザ・フレーミング・リップス(The Flaming Lips)でも活動しているのだ(マシューはバンドのギターテックとして)。

メンバー5人の他にもう一人専属でライティング担当のダニエル・クインランというメンバーがおり、

ライブではザ・フレーミング・リップス譲りのサイケデリックなLEDのライティングを曲にマッチさせ圧巻のパフォーマンスを見せる。

以前ライブ前に枕を大量に購入しそれに穴を開け、本番中に客席へ投げ込み会場中で”枕ファイト”を繰り広げたという、クレイジーな逸話もあるほどライブパフォーマンスは話題になっている。

そんなSpacefaceは2014年にデビューEP『Spaceface』を発売し、その翌年からサウス・バイ・サウスウェストなどのフェスティバルでアメリカを回り、

2017年に待望のファーストアルバム『Sun Kids』をアメリカ・ボルチモアのインディーレーベル、Friends Rocordsよりリリースした。

『Sun Kids』


肝心のSpacefaceの音楽は一体どうなのか。アルバムのシングル曲である「Radiator」は静かなシンセから始まり、透き通ったサウンドで軽やかに駆け抜けていく心地よさがある。

ライブエピソードから連想される様なただの暴れん坊なサイケデリックバンドとは違い、丁寧にサウンドも構築されており、ドラマーのヴィクターの生み出すグルーヴ感もまた魅力と言える。

「Sun Kids」のMVはヴァイナル・ウィリアムス(Vinyl Williams)というアーティストが作成したもので、360°自分で画面を動かす事ができる。

ドリーミーで神秘的なバーチャル世界を回遊しながら、曲を楽しむ事ができるというなんともサイケデックな映像作品。

ヴァイナル・ウィリアムスは自身の曲のMVを手掛ける以外にも、アンノウン・モータル・オーケストラ(Unknown Mortal Orchestra)やトリップタイズ(Triptides)など、数々のサイケバンドのMV制作を手掛けていることでも有名だ。

ちなみにスペースフェイスの公式ウェブサイト上でも彼のビジュアルアートが使用されており、アルバムの各曲ごとに違う世界を冒険しながら曲のプレビューを聴くことができる。

ザ・フレーミング・リップスのメンバーがやってる二番煎じバンドというだけではなく、これからどんどんとスペーシーなサイケデリックサウンドを追求し、曲だけでなくライブやビジュアル面でも我々を楽しませてくれることを期待している。

リリース

Sun Kids
Sun Kids

posted with amazlet at 19.05.25
Friends Records (2017-09-01)

収録曲:
1. Parachute
2. Cowboy Lightning
3. Radiator
4. Evening View
5. Timeshare
6. In The Clouds
7. FQ-106
8. Trust
9. Sun Kids
10. Spread Your Head
11. Anything At All

Spaceface Ep
Spaceface Ep

posted with amazlet at 19.05.25
DistroKid.com (2014-03-13)

収録曲:
1. Cosmic Trigger
2. Taking it Off
3. Madness
4. Crazy Man
5. Chemical Sea

Youtube

「Radiator」

「Sun Kids」

ライター:Rio Miyamoto(Red Apple)
Rio Miyamoto
BELONG Mediaのライター/翻訳。18歳から23歳までアメリカのボストンへ留学し、インターナショナルビジネスを専攻。兵庫県出身のサイケデリック・バンド、Daisy Jaine(デイジー・ジェイン)でボーカル/ギターと作詞作曲を担当。2017年には全国流通作品である1st EP『Under the Sun』をインディーズレーベル、Dead Funny Recordsよりリリース。サイケデリック、ドリームポップ、ソウル、ロカビリーやカントリーなどを愛聴。好きなバンドはTemplesとTame Impala。趣味は写真撮影と映画鑑賞。
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