最終更新: 2016年4月20日

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DYGL – Let It Sway(yabori)
最近のインディー・ロックは同じような音楽ばかりで飽き飽きしていたところだったが、久しぶりに目の覚めるようなバンドが出てきた。前回BELONGの表紙になったYKIKI BEATのメンバーが3人もいるDYGLこそ、ストロークスやリバティーンズがそうだったようにインディーロックが本来持っていたロックを演奏する事・聴くことの楽しさを思い出させてくれる。DYGLの音楽は先にデビューアルバムを出したYKIKI BEATと比べると相当ラフであり、アナログ録音による荒々しさはあるものの、古き良きロックを演奏する楽しさが聴き手にもダイレクトに伝わってくる。実際にアメリカに長期滞在し、海外のバンドと同じ空気を吸って音楽をやる事により小手先のテクニックだけでなく、海外のインディーロックバンドが持っていた空気感や音圧も実現しているところに圧倒的な説得力がある。

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AFRICA – サマータイム(桃井かおる子)
今の関西のバンドシーンは非常に厳しい状況にあると思う。主に新人のアーティストにインタビューしている私は、近頃こんなことを思っている。実際、私と同じことを感じている関西のバンドマンは何人かいるようで、会うとこうした話をすることもよくある。一番の問題は、関西のシーンと東京のシーンがあまりにかけ離れてしまっていることにあると思う。だが、両シーンの距離を埋めてくれそうな気配を漂わせるバンドがここ関西にいたのである!その名はAFRICA。読んで字の如くアフリカである。大阪出身の彼らが奏でるサウンドは、正直新人とは思えない。何と言うか…そう!子供の頃スーパーで流れていたようなBGMを思い出させるのだ!こう言ってしまっては安っぽくなってしまうが、しかしこのキラキラ感にはまさにこの表現が近いように思える。特に今回紹介する「サマータイム」の曲の締めなんて、まさにひと昔前のスーパーのBGM感ハンパないのだ!とにかく、聴いてみたら恐らく誰しも【懐かしい】という感情になるような、そんな要素がこの曲(このバンド)には詰まっているのだ。具体的に例えると、米米CLUBの「浪漫飛行」を聴いた時に覚えるあの感情のような感じだ。その辺りの時代の音楽に影響を受けているのかと思いきや、ボーカルのとも君は『リトルマーメイド(ディズニー)』の名曲「Under The Sea」が大好きのようで。そんな彼らのデビューアルバム『Summer Long』が、いよいよ今月の27日に発売される。ちなみにこのアルバムには、【ロマン(浪漫)】がこれでもかと言わんばかりに溢れている。関西と東京のバンドシーンの距離を埋めてくれそうな彼らの気配こそ、【ロマン(浪漫)】そのものである。

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Simple Plan – Singing In The Rain(まりりん)
今週の新曲は先日来日していたSimple Plan。PUNK SPRINGで見た彼らのキラキラ感が頭から離れないんです。2月に発売したNEWアルバム『TAKING ONE FOR THE TEAM 』はラッパーのNellyをフィーチャリングするなどポップパンク以外にも挑戦していてバリエーション豊かなものになっている。紹介する「Singing In The Rain」はカントリー調。パンクとは程遠いがキラキラしていて聴いている人たちが一体になるような彼らの魅力は変わらない。「雨に歌えば」と言えば同名のミュージカル映画だが、このミュージックビデオは「すべてをあなたに」という映画へのオマージュ。60年代の雰囲気はとにかく楽しそうに演奏する彼らと絶妙にマッチしている。MV撮影の舞台裏も公開されていて、彼らのお茶目な部分が見られるのでそちらも合わせて見ると面白い。

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