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最終更新: 2026年11月3日

Carolineとの共演と、日本の会場スタッフ

仲の良い友達と、同じステージに立つ

-滝田優樹:なるほど、ありがとうございます。少し違った角度からの質問です。デビューアルバムは元々、Carolineとのコラボレーション作品として構想されていましたが、結果的にそれは実現しない形になりました。今回は同じイベントでの共演という、また違った形のコラボレーションになったと思います。Carolineとの共演はどのようなものでしたか。

キャメロン:すごく良かったよ。日本でショーをやるのは本当にいいことで、会場のクルーの皆さんが、自分たちのやっていることをちゃんと理解してくれているんだ。どのギターチューニングを使っているかメモしてくれていて、弦が切れたらすぐにギターの交換を手伝ってくれる。こういうことは、世界の他のどこでも起こらないんだ。
Carolineについては、僕らはとても仲の良い友達だから、一緒に演奏して、一緒にいられるのは単純に嬉しいことだね。でも音楽という面では、お互い自分たちのことをやっていて、似ているところもあれば、すごく違うところもあって、それがいいペアリングになっていると思う。
Rough Tradeとしても、似ているところやつながりのある2つのバンドを見せるのはいいことだし、同じように、全く違うことをやっているバンドもいて、それもクールだと思う。「これが僕らのやっていること、でもこれも別のやり方」と言えるから、それがより良いショーにつながるんだ。

動きと静けさ。2つのバンドの共通点と違い

Caroline 撮影:Kaoru Goto

即興性と構造、それぞれの演奏スタイル

-滝田優樹:2つのバンドの共通点として、動きと静けさの対比、カオスと調和が無理なく共存しているところがあると思います。あえて違いを挙げるとすれば、あなたの音楽はチェンバーポップ的でリズムや構造、美しさにフォーカスしていて、Carolineはより実験的で、演劇的、即興的なところがベースにあるように感じます。この点についてどう思われますか。

キャメロン:もしセットの時間がもっと長かったら、僕らはもっと即興をやっていたと思う。今回は60〜65分しか演奏しなかったけど、アメリカでのショーは普段1時間15分くらいあって、そちらの方がもっと即興的な要素があるんだ。
ただ、Carolineのセットも、見た目ほど即興的ではなく、実はすごく振り付けされたものだと思う。彼らのライブは何回か見たことがあるけど、素晴らしい演劇作品だよ。自分たちが何をやっているか、完全に分かっているんだ。
一方、僕らの音楽には決まった構造があるけど、曲の演奏の仕方はかなり変わる。今回の2公演が似た感じになったのは、新しいメンバーがバンドで演奏するのが初めてで、もっと一貫性を持たせる必要があったからなんだ。でもアメリカでは、演奏する曲のバージョンをかなり頻繁に変えるよ。
パフォーマンスに関連したアイデアもいくつかあるんだけど、今のところは、音楽を本当にいいものに仕上げて、バンドが高いレベルに達していると感じられるようにすることに集中したいと思っている。リハーサルを一切しないようなことはしたくないんだけど、とにかくたくさんショーをやって、時間をかけて良くなっていければいいね。

ライブとスタジオ。再現できないからこそ生まれるもの

Caroline 撮影:Kaoru Goto

DAWで作る音と、ライブで鳴る音

-滝田優樹:前にCarolineのジャスパー(ジャスパー・ルウェリン)にライブとスタジオの違いについて直接聞いたところ、”録音した音楽をライブで再現するのはいつも難しい”と話していました。”録音には違うバージョンやテイクがあって、それらの間を行き来する。そのスタジオでの葛藤や雰囲気をライブでも再現したい”とのことでした。あなたは、ライブとスタジオの違いをどう捉えていますか。

キャメロン:Carolineにとって興味深くもあり、チャレンジでもあるのは、彼らのアルバムがデジタルオーディオワークステーション(DAW)という、非常にコントロールされた、現実にはない空間で作られているということなんだ。各パートを分離して録音し、オーバーダブも重ねているから、ミックスをはじめ、あらゆる要素をかなり簡単にコントロールできる。ライブはそれよりずっと難しくて、基本的に完璧に再現することは不可能なんだ。サブウーファーやPA、部屋の大きさに関わる音を扱っているからね。
先日の公演では、部屋のノード(共鳴点)がGだったから、Gの音を出すと本当に大きくなって、G#だとそれよりずっと静かになったんだ。部屋が物理的に共鳴しているから、それと戦うことになる。例えば大阪の会場は電車の線路の上にあって、電車の音がしていた。Carolineはアンビエントノイズがあるのを気に入っていて、頭上を電車が走る音は彼らにとって好ましいものだったけど、アンプの電気的な干渉もあった。基本的に不可能で、完全に満足することは決してないね。でも、彼らはアルバムの一つのバージョンとしてうまく表現していると思う。アルバムを完璧に再現しようとしているわけではないはずだよ。そうでなければ、トラックを流せばいいだけだからね。
僕らにも似たようなところがあるんだ。僕のレコーディングへのアプローチは、とにかく大量のオーバーダブを重ねて、どうなるか見てみるというもので、ライブでは絶対に演奏できないようなものを作るわけだよ。でも、それをライブパフォーマンスに落とし込む方法は、僕にとっては少し違うものになる。エレクトリックなバンドがこの曲を演奏するのを見る方がずっとエキサイティングで、人によっては新鮮に感じられるかもしれない。それに、レコードのサウンド面や美学が必ずしも好きではなかった人でも、違う文脈で見ることで、ソングライティング自体をより評価してくれるようになるかもしれない、という部分もあると思う。
どの曲もロックバンドで演奏できるし、僕一人でアコースティックギターで演奏することもできる。つまり、どちらでもできるけど、レコードではああいうふうにすることを選んだ、ということなんだ。それは場所の違いでもあるよね。東京に、広くて響きのある空間があるかは分からないけど、もしすごく響きのある広いスペースの会場で演奏するなら、アコースティックなショーの方が合うだろうね。大阪のMETA VALLEYのような会場なら、ロックショーの方がずっと合っていると思う。

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